海流のなかの島々

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波の彼方から語ります

ウィーン版「エリザベート」 @梅田芸術劇場メインホール 4/22

2007-04-25 12:06:17 | 演劇
11年前にウィーンに行ったときもやってました。その後日本で宝塚版、東宝版を観て本場で観なかったことを激しく後悔。それが都合良くむこうから来てくれるなんてなんてラッキーなんでしょう!しかも大阪で!

   

この日でマヤ・ハクフォートはエリザベートを演じるのが999回目だったそうです。凄いですね~

S席は16,000円でとても手が出ないのでA席を入手。それでも高い。でもキャストが多いうえにオケも連れてきているから仕方ないか。3階席だけど1列目だったので満足。凝った演出や舞台装置が見渡せてかえって良かったかも。ドイツ語はさっぱり分からないので最初はしっかり字幕を読んでたけど、やっぱりもったいないので役者に集中することに切替えました。


1幕は本当に良かったです。当たり前だけど全員歌が素晴らしい。マヤはエリザベートの少女期から中年期まで演じます。そこそこお年だと思うんですがどの年代も違和感なし。狂言回しであるルキーニはイタリア人なんだけど、演じたブルーノ・グラッシーニもイタリア出身で彼の持つ雰囲気が役柄と合ってて良かった。どこだったかなぁ、一部日本語で歌ってくれたところがあって拍手喝采でしたね。トート役のマテ・カマラスはネコ科の肉食獣を思わす男の色気たっぷりでとてもステキ 歌も動きもロックっぽくてセクシーダイナマイトだったわ。

1幕の最後のシーン。額縁の中にこの有名な肖像画↓と同じ衣装、同じポーズをしたエリザベートが浮かび上がる。
           
あまりのそっくりさに「あれ、これは絵なの?」と不思議な感覚でいると、ゆっくりと動き出してようやくマヤだと分かる。ここは鳥肌が立つほど素晴らしい演出でした。涙が出た。


そして2幕。演出はとても凝ってるんだけど中盤あたりからどんどん失速していく感じ。まあお話自体もどんどん暗くなってきますからねぇ。オペラグラス持参で意気込んでいたオットがウトウトしだす ルドルフの少年時代を演じる子役だけは日本で調達したらしく、この日の子役さんはびっくりするほど音程がとれていなかった。緊張してたのかしら?「闇が広がる」は名曲だわ、大好き ルドルフを見ながら歌うトートは、まるで歯をむき出して獲物を狙うチーターのよう。指先もかぎ爪を出して襲いかかりたくてたまらないのを我慢している、といった動きでシビレました。マテ氏のファンになりそう。エリザベート暗殺のシーンからラストはあっけなかったなぁ。カーテンコールは4~5回。3階席でもスタンディングしてました(私も)。なんのかんの言いつつも歌は堪能できたし結構よかったです 


で、宝塚版(一路×花總)、東宝版(一路×内野)、ウィーン版と制覇したわけですが、お気に入り度は宝塚>ウィーン>東宝ですかね。やっぱり最初に観た宝塚版がとても良かったのでそれを越える満足度を与えてくれるものにはなかなか出会えないようです。

同じく全制覇したオットは…
・順位はつけられない。それぞれにいいところがある。
・やっぱりドイツ語は曲にしっくり合う。
・2幕はイマイチ。最後があっけない。
・「愛と死の輪舞」を歌って欲しい。(この曲は日本オリジナル?)
という感想でした。


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2 コメント

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闇が広がる~♪ (レクイエム0511)
2007-04-26 08:57:17
連投すんません^^;
エリザと聞くと、だまっておられないんで・・・
私も、名曲ばかりのエリザの中でも「闇が広がる」が1番好きです!

いいなー、ウィーン版をご覧になったんですねー
ああ、うらやましい!
東京ではコンサートverしかやらないと聞いて、がっかりでしたから。
実は、ナニワ行きの際に、梅芸へ行こうとも考えたのですが、組めぐりが優先で断念・・・

梅芸で観た友によると、宝塚版の方がエンタテイメントしていて見応えがあると思ったそうです・・・
私も日本版はいろいろ観ましたが、ヅカエリザが好きかなあ・・・
雪星宙花と観ました。
あのトートとこのシシーとそのルキーニとこのヨーゼフ、それぞれ自分なりのベストがいますよね~
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レクイエムさんへ (ちか)
2007-04-26 22:52:08
レク様、エリザお好きですか?
私もハプスブルク家ファンなものでこれは見逃せません。
「闇が広がる」は本当に名曲ですよね。
ラストの「皇帝ルドルフは立ち上がるぅぅぅ」のところが特に好きーーー

改装が必要だから東京ではできなかったようですね。
私も東京だったら行かなかったかも。
宝塚や東宝のほうが日本人のツボを心得た甘い演出のような気がしました。「愛」を強調しているというか。
ウィーン版は人間関係があっさりしてたから物足りなく感じるのかも。
でも、そういうのがヨーロッパ的なのかな~。
とにかく本場のエリザをドイツ語で聴けたのが幸せでした

宝塚は初演しか観てないけど、フィナーレの大階段に現れた花總エリザベートは女神かと思いましたよ
私も色んな組のエリザを観てみようかしら?
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