海流のなかの島々

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波の彼方から語ります

前進座「薄桜記」

2014-03-12 10:30:17 | 演劇







もう観劇して1ヶ月近く経ってしまいましたが…。


原作、雷蔵版とは違い、やはりジェームス三木版。限りなくNHK版に近い。典膳のセリフがドラマと同じ部分があるので、どうしても耕史くんの顔を思い出してしまう。「儂の夢には出るな」とか死ぬ間際の「心置きなく本懐を遂げよ」などは全くそのまま。ホント、名セリフだわ。白竿屋、お三、紀文は登場せず。

前進座は毎回役者さんの所作が美しい。特に女性の立ち居振る舞いは見惚れるほど。畳の上をすべるが如くなめらかに動くのだ。

嵐芳三郎さんの典膳はかなりクールな感じ。自分にも他人にも妻にも厳しいTHE・武士。でも安兵衛と一緒のときは笑顔もこぼれたりして、そのギャップにキュンとなっちゃう。「竹を割ったような頭」という軽口がたたけるのは安兵衛だけなのよね。

長尾権兵衛がドラマの辰巳琢朗さん同様「あ~」とか「う~」とか言うちょっと抜けたキャラ設定だった。これはジェームス三木さんのご指定なのか。

雷蔵版ともドラマ版とも違うのは、安兵衛がいん○んたむしという設定。ことあるごとに股関を触っていた。原作はどうだったっけ?つーか史実はどうなんだろう?

ツイッターにはとても書けなかったけど、吉良上野介を演じた中村梅之助さん。もう舞台は厳しいかもしれない。セリフがどうにもこうにも出てこず、客席でハラハラしてしまった。

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