スロバキアのパン

さて、私の誕生日には浄水器を買ったのだが、来るマルツェルの誕生日には（１月３１日、私の父と同じ）ホームベーカリーをスロバキア滞在中に買った。

好きな食べ物はパンというほどのマルツェル。
夕食はパンで良いというので、我が家の夕食はもっぱらスロバキア流。
ヨーロッパにはよくある（？）火を使わない夕食だ。
いたって簡単、主婦には嬉しい、パンとハムとチーズ。
これがパンとフランクフルト（Parky)になったり、パンとスクランブルエッグになったり、イメージ的には朝食メニューだ。
（ちなみに朝食も同じ）

スロバキアに来たばかりのころ、夕食が牛乳だけなんて言っている人の話を聞いて驚いたものだが、こちらの人からすれば夜は寝るだけなのでガッツリ食べる必要はないのだそう。
最初は物足りなく感じたが、これにスープをつけたり、サラダを用意したりなんとなく自分風にアレンジして（何より簡単だものね）我が家はスロバキア流の夕食に落ち着いた。

ただし、いくら簡単と言っても問題がある。
マルツェルはとにかく焼きたてパン好き。
そのため毎日パンを買いに行っていた。それも午前中に買ったのでは「焼きたて」ではなくなるので夕方に。
これは小さい子供がいると結構な負担だ。

義母に「経済的だから」と勧められたホームベーカリーに「しかも無添加」と乗ったマルツェルだが、私としては無添加も有難いが、「毎日買い物に行かなくても済む！」というのが何より有難い。


そんなわけでここ最近、生まれて初めてパンを焼いている。（全て機械がしてくれるので何も自慢することでもないのだけれど）
私もマルツェルもスロバキアの黒パンが好きなので、もっぱらバカの一つ覚え、マルツェルの叔父さんに伝授してもらったレシピを元に毎回同じパンを焼いている。

本来のスロバキアのパンにはジャガイモが入るが、このレシピはジャガイモ抜き。
何せこれまでパンを焼いたことがないので基本を知らないのだが、それでも「えっ！パンにそんな物も入っているの？」と驚きのやっぱりスロバキアならではのパンのような印象を受けたのでレシピを紹介したいと思う。

■材料■（分量は７００ｇのパン）

※材料はこの順序で入れていく

・水…350ml
・塩…ティースプーン2杯
・砂糖…スープスプーン1杯
・クミン…挽いたもの、そのままのもの…各ティースプーン1杯ずつ
・オリーブオイル…スープスプーン2杯
・酢…ティースプーン1杯弱
・薄力粉500ｇ（内訳：razno psenicna...400g, spaldova celozrnna muka hladka...100g）
・ドライイースト…ティースプーン2杯弱
・向日葵の種…ティースプーン1杯
・リネンの種…ティースプーン1杯

この小麦粉を日本語に訳すのが厄介で、そもそもパンを焼いたことがないのでこれが何に当たるのかわからない。
もちろんマルツェルに聞いてもわかるわけがない。
Google翻訳で見てみると最初のものはライ麦と小麦のミックス、後のものは全粒粉のよう。2種類を混ぜる。

それにしてもパンにお酢が入ってるなんて驚きだ。
そしてクミン、スロバキアのパンには欠かせないスパイスだ。

毎日同じパンを食べて飽きやしないかと思うが、マルツェル曰く、パンはご飯と同じ（主食）なので飽きることはないのだそう。
でもやっぱり少しはレパートリーを増やさないとね、私が飽きてしまいそうだ。
週末にでもマルツェルにレシピを検索してもらおう。


義両親の庭で

マルツェルが出張から帰ってきた翌日（スロバキアを発つ前日）はマルツェルのご両親が持つ庭へ行ってきた。
冬に行く目的はコテージに保管してあるジャガイモやニンジンなどを取りに行くのと、庭の植木の雪下ろし。
道路に車を停めて、その先はネラをソリに乗せて徒歩で行ったのだが、ソリを引いて歩くと自分たちの歩いた足跡にソリがはまりどうも傾いてしまう。結局雪かきに使うシャベルに乗せるのが一番だった。
でもこれ、お尻が冷えてしまいそうなのであまりできないね。

グラーツへはスロバキアの庭の畑で採れたジャガイモ、ニンジン、にんにく、リンゴ、そして畑の収穫物で作ったピクルスやコンポートなど沢山車に積んで帰ってきた。
自家製・無農薬の野菜や果物（それも全く買う必要のないほど沢山作って翌年の収穫まで１年保管してくれているので）は有難い。