真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『戦後史の解放〈2〉自主独立とは何か 前編/後編』(細谷 雄一さん 2018年)

2018-10-05 | 読書-歴史
新潮選書 戦後史の解放 2
戦後史の解放〈2〉自主独立とは何か 前編―敗戦から日本国憲法制定まで
細谷 雄一【著】
価格 ¥1,404(本体¥1,300)
新潮社(2018/07発売)

目次
序章 国際主義と愛国心
第1章 崩れてゆく秩序(終幕を迎えた戦争;大日本帝国の崩壊;アジアにおけるパワー・バランス)
第2章 アメリカが創った秩序(「アメリカの海」へ;国家安全保障を求めて;マッカーサーの平和)
第3章 新しい「国のかたち」(衛兵の交代;近衛文麿の戦後;幣原喜重郎の戦後;アメリカが創った憲法)

新潮選書 戦後史の解放 2
戦後史の解放〈2〉自主独立とは何か 後編―冷戦開始から講和条約まで
細谷 雄一【著】
価格 ¥1,404(本体¥1,300)
新潮社(2018/07発売)

目次
第4章 分断される世界(リアリズムの復権;再編される世界秩序;ジョージ・ケナンと日本)
第5章 国際国家日本の誕生(吉田茂と新生日本;芦田均の国際感覚;吉田茂と政治の保守化;冷戦のなかの日本;平和という蜃気楼;講和会議への道)
終章 サンフランシスコからの旅立ち

何しろ、今回は書いていてとても楽しい作業でした。『戦後史の解放Ⅰ』では、人物描写が十分にできなかったので、今回にはそれに力を入れて、冒頭の坂本九、近衛文麿、幣原喜重郎、吉田茂、芦田均、白洲次郎、ジョージ・F・ケナン、丸山眞男、松本烝治、宮沢俊義、などが登場します!うまく描けているといいのですが。

「私の場合は、単著を、とりわけ母国語の日本語で書く作業が、何よりも重要なことであって、それがやりたくてそもそも学者の世界に入りました。ですのでそれができることはとても幸せなことだと思っています。」
だそうで、新潮社の施設に自主カンヅメになられて執筆された成果が見事に。

「憲法9条を掲げさえすれば悪霊退散、みんなにこにこ世界平和」のようなヒトビトは、本書でも読んで勉強すべきなのだけれど、凝り固まったマインドが受け付けないのだろうな。
なんかの賞でも授与されるべき。

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