真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

アメリカと中国 松尾文夫 著

2021-11-26 | 読書-歴史
アメリカと中国 - 岩波書店
まえがき
プロローグ――フィラデルフィアの建国エネルギーから始まる
第一章 建国の父――「中国」に「活路」を見つけたモリス
第二章 儒教思想「西進」のインパクト
第三章 「実利のビジネス」で始まった関係
第四章 アヘン戦争で始まった本音と建前の使い分け
第五章 親中イメージの中での「列強化」
第六章 「特別な関係」と差別の時代
第七章 毛沢東とアメリカとの「赤い糸」(1)――保定から長沙へ
第八章 毛沢東とアメリカとの「赤い糸」(2)――デューイが残した深い影響
第九章 蔣介石とアメリカとの距離
第一〇章 「門戸開放」政策の裏切り――蔣介石の落日
エピローグ――「競争者」としての共生
あとがき
米中関係年表

第一〇章 「門戸開放」政策の裏切り――蔣介石の落日
「ヤルタ密約」という最後の裏切り
蒋介石を蚊帳の外に置いて、ルーズベルト、チャーチル、スターリンの三人だけでソ連の満州侵攻の密約。
ソ連指導部は、テヘラン、ヤルタでの米代表団との接触の中で、毛沢東指導下の中国共産党を「マーガリン・コミュニスト」などと皮肉って言及していた。
独ソ戦中、毛沢東は八路軍の日本軍との戦闘を最低限に抑え、対日戦勝後の蔣介石軍との内戦に備えて軍事力温存を図っていた。ソ連指導部はこれに憎悪に近い不信感を抱いていた。(宮本信生氏指摘から)
ヤルタ密約の結果、急遽結ばれた中ソ条約では、中共軍ではなく国府軍に満州の支配権を渡すという明確な条文が欠けていた。この欠陥条約のおかげで、蒋介石は内戦敗北の一歩を踏み出しし、「満州喪失」そして「中国総室」の悲劇が幕をあける。

『アメリカと中国』|感想・レビュー - 読書メーター

『アメリカと中国』(松尾文夫)の感想(2レビュー) - ブクログ

松尾文夫「アメリカ・ウォッチ」
"America Watch" Fumio Matsuo

取材のために訪れていた米ニューヨーク州シラキュースのホテルで急逝(2019年2月25日)

天皇を「わが友」と呼んだジャーナリストがいた(伊藤 智永)
"ちなみに松尾さんの祖父は、2・26事件で首相官邸が襲撃された際、岡田啓介首相の身代わりとなって反乱部隊に射殺された首相秘書官の松尾伝蔵陸軍大佐。父親の妹に当たる叔母は、大本営作戦参謀で戦後政財界のブレーンだった瀬島隆三の妻。つまり松尾さんは、昭和史に特筆される家系に連なる人だった。"

松尾文夫 元共同通信ワシントン支局長 「オバマ広島訪問」② 2016.5.19



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