真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

内地人、戦慄しちゃいました~だれにも書かれたくなかった沖縄の戦後史を巨匠が

2008-10-05 | 読書-2008
『沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史』2008年9月佐野眞一

南面堂も人並みに「沖縄って、どうしてああなんだろか?」といったソボクな疑問を色々持っていた。
どうしてすぐに‘そういう話’になっちまうんだろか?
どうして‘そういうこと’がどこにも書いてないんだろ?(それほど幅広く当たったわけではないが)
などと思っていたのだが、巨匠は周到で執拗な取材でねっちりと?光を当てていく(対象の性格上、何でもかんでも快刀乱麻というわけには行かないが)。

この本を読まずして沖縄を語るなかれ、だな(絶賛)。参考文献リストも充実。
冒頭のリンクは、本書の「はじめに」の大部分であって、あと9行が続く。
“「内地人をして戦慄せしめよ」というつもりで書いた”というのがその最後。
浅学にして知らなかったのだが、柳田『遠野物語』の序文を意識した由。

ノンフィクションの巨匠は、インタビューしていて「これは」という糸口をつかむとアドレナリンが分泌してくるのを感じるようで、そういうくだりが何箇所か出てくる。
殺し文句というのか、さりげない決めの何行かがあちこちに出てくる。雑誌連載の各回に埋めた地雷だったのか?

戦後沖縄最高のエンターテイナーは瀬長亀次郎だという人が複数いる。巨匠も瀬長を第2位に位置付ける。
瀬長亀次郎資料集_MESSAGE
http://www.kamejirou.com/
小さい頃からNHKのニュースは親に付き合って見ていたので、名前と顔は覚えているぞ。

四六判ハード/648ページ

インタビューを臨場感ある記事にする過程では、後進に生活の糧も供給...
‘絶体絶命’のライター氏(国文学専攻ご出身)
江戸のなんとか・・・面白そうじゃん。

じつは公共図書館の予約システムで『甘粕正彦 乱心の曠野』2008年5月の長い長い順番待ち行列にずうーっと並んでいるのだが、後から出た「沖縄…」の方が先に来ちゃった。並んだ素早さが違ったようだもんな。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 19世紀以降の沈没・漂流・失... | トップ | とてもヘンな選挙事務所の話... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書-2008」カテゴリの最新記事