積ん読の部屋♪

本棚に積ん読な本を読了したらばの備忘録。

京極夏彦『豆腐小僧双六道中 おやすみ』あらすじと感想

2020-01-17 17:15:44 | 紙の書籍
角川文庫 京極夏彦『豆腐小僧双六道中 おやすみ』を読了しました。

あらすじと感想をざっくりと備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。





【目次】
前口上
その一 裏街道の豆腐小僧
その二 昔むかしの蟹坊主
その三 蟹と鴉と飯綱権現
その四 狸と天狗と天吊るし
その五 山師贋巫女鈍感男
その六 憑物落としと豆腐小僧
その七 カンチキチンと豆腐小僧
その八 八牛と狸と豆腐小僧
その九 消えてしまった豆腐小僧
その十 達磨カンチキ小豆そぎ
その十一 そして誰もいなくなった
その十二 小僧の留守の狐と狸
その十三 昔むかしの八百八狸
その十四 贋隠密と臆病草
その十五 山流し天吊るし
その十六 帰ってきた豆腐小僧
その十七 河童小僧になりました
その十八 化け猫化け牛化け狐
その十九 夜明けにお化け早駆けす
その二十 豆腐小僧でございます
解説 香川雅信


【あらすじ】
妖怪大将であった父に恥じぬ立派なお化けになるため、達磨先生と修行の旅に出た豆腐小僧。甲州の裏街道を行く人間二人組を理由もなく追いかけるが、道中は思いもよらぬ珍騒動ばかり。
突如現れた金の鴉に巨大な蟹、凶悪な邪魅。芝居者狸らによる〈妖怪総狸化計画〉。信玄の隠し金を狙う人間たちの悪だくみ……。
ゴタゴタに巻き込まれた豆腐小僧に、驚くべき災難が降りかかる。果たして小僧の運命や如何に!? シリーズ第二弾。


【感想】
文庫で厚さ約3cm、ページ数は699p.という長編娯楽小説なのだが、正直、中編でもOK!な気がする作品だった。全体的に冗長で表現がくどい、何度も何度も同じことをくどくど長々と説明文があちらこちらに入るので「またかぁ~」となる。

作品のベースは“妖怪=おばけ=概念=非存在”。“おばけ”は人が心の中に作り出したもの。これが“具現化=感得”して、もやもやした不定形から人や動物、なにがしかの形を成した存在になるというもの。
この説明がものすごく多い!金太郎飴か!っていうほど、どこにでも出てくる。くどい…。

主人公は豆腐小僧というおばけ。子供の姿で頭が大きく手には盆を持ち、紅葉の型押しされた豆腐を持っている。ただそれだけの毒にも薬にもならない存在。
たくさんのおばけたちが出ては消え、消えては出てを繰り返しながら、〈信玄の隠し金〉や〈倒幕〉にまつわる人間たちの悪だくみに絡んで、すったもんだが最初から最後まで続く。旅の途中、豆腐小僧”が一度川に沈んで消えてしまい、また湧いて出てきたときには河童とミックスされて、“河童小僧”になったのには??だった。
この話を「~でございます」「~おりましょう」という口調で語られている。ちなみに、豆腐小僧の口癖は「~ですよぅ」としごく呑気な感じ。

ざーっと暇つぶしがてらに読み飛ばすにはいい作品かと。
シリーズ第二弾だということだが、この一冊でもういいかな~。


【余談】
昨年一年間、溜まった疲れを取るために、おとなしく自宅で休養していた。読書、映画や海外ドラマの鑑賞はそこそこしていたけど、休養優先でブログに記事をアップするのはパスしていた。
改めて楽しさを優先しようと思ったので、このブログは備忘録でもあるけど、気が向かなければ記事をアップするのは止めることにした。本末転倒にならないように。
なので、これまで読んだ本や観た映画やドラマの感想は、今更感もあるし、このまま記事にはしないつもり。
フォトチャンネルに画像を追加するのも止めることに。記事のアップや画像管理に時間やエネルギーを取られすぎるのもなんだかなぁ~と。
まぁ、こんな感じで今後はぽちぽちとやっていきたいと思う。


よろしかったら、これからもお付き合いのほどをお願いいたします。