地理人レポート

展示や新グッズ作りに向けたコラボレポートと、空想地図&地図グッズ紹介をお届けします。

2023年 簡易的振り返り

2023年12月31日 | 振り返りと展望
今年は初めて一人年越しかも?コロナ時代入って以降、本郷自宅での年越しも増えてきましたが、昨年末は住人以外の人とほとんど会わずだったのに比べ、今年は日々色々な人と会う年末で、楽しく過ごしております。年越しは駆け込みゲストハウス予約でどこか行くか、とも思いましたが、(後述しますが)自室が少々快適になりつつあるので、年越しは静かに自室でも良いぞ、という具合です。自室大改造は12月29日に始めたので、直前ながらどうなるか分からぬものです。(BEFOREがひどすぎるので写真は載せません;汗)

それでは年末なので振り返りをば…!


◉ 空想地図(界隈)の広がり

今年6月に5冊目の本、「空想地図帳」(学芸出版社)を出しました。私自身、空想地図作者として取り上げられることが多いものの、若手で優れた作者が出てきて、質も勢いも負けてまう…アウ〜〜となりつつあったので、それなら彼らの地図をいっそ紹介しよう…と、「空想地図キュレーター」を始めてみました。

実はそれだけではなく、昨年の地理系ブックカフェ空想地図開店に始まり、コロナ禍明けの波も重なり、空想地図作者が集まる機会が増えます。大阪の「架空言語・架空地図学会」は開催回数が増え、東京の「空想地図学会」の参加人数も増えています。らの(加藤太一)さんがこの空想地図学会の主催と、ZINE「空想と地図」の編集を始め、キュレーターの動きが私以外から出てきていることは心強いのですが、これ一人でやるの大変じゃない?ということで、私含めて4人の体制(空想と地図の企画室)になりました。その他、国際地図学会で吉田桃子さんが空想地図についての研究(いずれ博士論文に)を発表したりと、空想地図が密室趣味を脱した象徴的な年だったのではないかと思います。

個人的には今年は2件の空想地図制作を手掛けており、1つは来年リリースされるゲーム(ストリームヒーロー)の舞台で、6人の共同制作の巨大地図です。空想地図制作が共同作業になるなんてね〜。中村市より楽しかったですわ。もう1つは(地図制作としてはそう大きくない割には爆発的視聴率で話題になった)VIVANTでした。


◉ ここに来て、海外で滞在&制作&展示の機会を得る

7月末から8月末まで、1ヶ月少々台湾に行っておりました。三文字昌也さんと2021年に渋谷・目黒で開催した「アジア都市透視展」の台湾バージョンアップ版、「亞洲都市透視展」です。台・基隆の港町の芸術祭の1枠で、港の盛り上がりの渦の中におりました。絵になる風景の中で日々を送る、というところだけはドラマっぽいのですが、日々淡々と(日本の)仕事をしつつ、プラスして展示関連の作業を進める…という、少し作業が増えた感じの日々だったので、ワーケーションで言うとケーション要素はそんなになかったのですが、「海外1ヶ月滞在とか、この歳でできるんだ」という発見でした。またどこか行きたいと思いつつ…このテーマで行くなら次は韓国かしら〜(あては全くありません)


◉ 著述作家感が醸し出される

今年「空想地図帳」(学芸出版社)が出た話はさきほどしましたが、昨年は「考えると楽しい地図」(くもん出版)、来年…といってももう1ヶ月半後くらいに、子供の科学サイエンスブックス「世界が広がる!地図を読もう」(誠文堂新光社)が出ます。さらに2冊抱えており、すぐそれに取り掛かるので、そこから発刊は続くはずです。1冊目(2013年)から2冊目(2019年)まで空きましたが、近年著書のペースが上がっており、なんだこれは著述の人になってきてるのか…?という感じです。

それはいいんです。最近道路交通関連の業界誌、専門誌から記事を頼まれることがあり、(そういう話は好きだけど専門的なことは書けないヨ…)と思っていたら、「随想」みたいなコーナーで、コラムやエッセイを(空想地図)作家として自由に…というものです。確たる価値を持つ専門性が身につかぬまま、怪しい文化人風味が醸されているようで…いや、もうそうなったらその傾向が進む前提で、ゆるふわ人生設計していかねばなのだよな、と思う等しています。


◉ 住んで12年、もう少しで40歳だぞ気づいてんのか…?

…気づいてますとも。気づいてはいるんですが、だから何…?という感じだったんですが、最近体のコリというか衰えというか、ようやくここ1、2年で感じ始めました。(ダッシュするとめっちゃ息切れする、とかね)自宅(本郷はなれ、というシェアハウス)に住み始めてはや12年、住み始めは26歳だった人間は38歳になっていました。既に過去最長期間住んでいる家になってるんですよね…マジスカ〜!


◉ 年末にいきなり始めた、自室の大改造

2011年(26歳)から2015年(30歳)頃まではこの部屋もまだ余裕があったんですが、2017年に美術館での展示が始まり(制作品増える)、2018〜2019年に制作グッズ爆増、先述の著述ラッシュも関連して本も紙も増えるわで、自室はスラムになってました。一部電子化したり事務所移したりしましたが改善されず、スラムになってから6、7年は経ってたと思います。

26歳のノリで4畳半生活を続けていたんですが、そういえば同年代や上の年代の人で、一人暮らししてる人は数部屋ある家に住んでたりすることに気づきました。じゃ広い家に引っ越すかー!ってなるかって? いや…現在なかなかの激安家賃で、固定費を上げることに抵抗があるため、どうにかこの部屋に居るままで環境を改善できないか…と、11月に思い始めました。

「面積がないなら高さを上げれば良いじゃない!」香港の都市計画を見習い、(パイン材の安直な)家具や整理用品を爆買いて棚を増やします。端に高層の棚を集中させ、中央に低層の棚を置いて最低限の開放感を保ち、空いた空間にプロジェクター(買いました)を置いて風景の映像でも流せたら遠くに行く気分を安直に味わえるのではないか、といった具合です。4つの棚を12/29に組み立て、床に積み上げられた紙達をとりあえず棚には入れた…という感じなので、整理はこれからです。


◉ 「歳とったんだぞ」の買い替え

そういえば、台湾にいたときに洗濯&乾燥機がなかなか強力で、夏服(の繊維)が壊れたりしましたが、そもそもこれは15年以上前に買ったものでした。そりゃそうやな…と思いつつ、服や持ち物は気づけば5〜10年使ってボロボロになってるものもありました。そう、2年くらいしか経ってない感覚のまま5年くらい経ってるし、5年しか経ってない感覚のまま12年経っているのです。

そこで、リュックやら服やらを買い替えまして、最近身につけているものはほとんどが今年の調達品です。雰囲気は変わってないのでイメチェン感はありませんが、あらゆる紙やコード類をそのままリュックに投入していたのを、ファイルバインダーやスマートな小袋に入れる等、大人としての嗜みを導入してみました。これで荷物内の劣化や、チラ見えする際の雑さが解消されるはずです。そう、「お前もう歳とってんだぞ」を言い聞かせた結果のソレです。


◉ どうなる2024年?

2022年から高校の探究学習の授業を持ち始め(半期)、今年からは通期になり、毎月どんな仕事が来るか分からない不安定の極み、連続単発仕事野郎からは脱しました。いきなり終わる可能性はあるんですが、去年も今年も受講人数最大で、希望者も多いようなので、続きそうではあります。何より私にとってはこの学校はかなり合っているな…と思っており、昨年は「久々にやる気が出た」という、驚きの波でもありました。中学校時代「一番なりたくないのは学校の先生」と言ってた人間がこうなるとは、驚きの始末です。

去年の今頃は、先述の空想地図制作のお仕事2件のメールが来て打ち合わせを始めた頃でした。今もまた、空想地図+αになりそうなお仕事のキックオフ的な打ち合わせを始めたばかり。そして本2冊を進めないといけないんですが、それ以外は全く決まっておらず、どうなるかは分かりません。年単位の非常勤とはいえ年間のお仕事が1つあることや、商業出版の冊数が6(〜8)冊出るということを土台にして、(どうやら専門家ではなく謎作家枠としての需要が大きいようなので)なるべく訳の分からない仕事を受けていくべく、妙な形のアンテナを磨いて2024年を迎えようと思います。



あと、今年の海外渡航は韓国&台湾のみだったので、もう少し遠くに行こうと思います。(そろそろ…ヨーロッパ…とか…行っても良い…ような気がするんですけどネ゙〜)

それでは皆様良いお年を…そして良き2024年を迎えられますよう…!

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