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蔵馬ウケネタ、日常のことなど思った事を綴る。

クリスマスっていうのを知らないのもいいなと… 

2022年12月02日 22時58分53秒 | イベント、同人誌関係
一個前のブログで、桑原君と蔵馬について、ちょっと書いたのですが、

飛影×蔵馬前提の
桑原君と蔵馬というので、
🌸クリスマスの話を、続きで書いてみました。
場面の時期は飛びますが、黄泉のところから帰ってきた辺りの蔵馬と、桑原君です。

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小さな白いものがも落ちてきた。ふ、と蔵馬は手をかざした。
「どうしたん」
桑原が、隣の蔵馬を見つめた。桑原から見たら、蔵馬を見下ろす形になる。
秋の気配も消えて、凍えそうな風が吹いていた。
商店街を、蔵馬はゆっくり歩いていた。

「…雪だね」
ちらちらと降る雪に、蔵馬は桑原を見た。
「ちょっとだけだぜ」
「そうだね」
言って、蔵馬がケーキ屋の前を見た。サンタの帽子をかぶった店員が、呼びかけていた。
はしゃいだ音楽が商店街に流れた中を二人歩いていた。
キラキラしたテープで飾られた店頭を見ながら、蔵馬は桑原を見た。

「クリスマスだね」
ラブソングが商店街に流れていた。
宝石店が、クリスマスセールを強調したポスターを貼っていた。
ふわふわのマフラーと、香水のセットが、「クリスマスプレゼントコーナー」に
ラッピングして
売られていた。ピンクの手袋…キラキラと光るネックレス…商店街に溢れる全てが、
恋人たちのそのイベントを待ちわびていた。

「そうだなー。かわいいだろーこういうの」
ペットショップの入り口に売っている、クリスマスカラーの、猫の服を見て、
桑原が引き寄せられるように手を伸ばした。
「買ってやろ~」

数分後…小さな袋に入ったその猫の服を、桑原が持っていた。
「あいつにあげたらぜってえ可愛いと思う!」
くす、と蔵馬が吹き出した。
「なんだよ」
「…クリスマスって、猫に何か上げるんだね」
は、と桑原が袋を握りなおした。

「お前なら、同級生に一杯もらったりしたんじゃねえの」

不思議そうな顔で、桑原が蔵馬を見た。
「…どうして?」
丸い瞳を転がして、蔵馬が桑原を見上げた。
マフラーを引き上げて、蔵馬は続けた。
「いや、だからお前モテるだろ?だから女の子とか」
きょとんと、蔵馬が道の石を蹴った。
「誰からも貰ったことないよ。クリスマスって…何があげるものなの?」
目を丸くしたのは、桑原のほうだった。


「え…」
商店街の真ん中にあるクリスマスツリーの前で、二人は立ち止まった。

「…クリスマスってほら――何か貰ったり…お前だったら学校でモテモテだろ」
「…友達、いないよ」
小さく、蔵馬が言った。
「すぐにここから帰るつもりだったし…それに」
白い息を、蔵馬は吐いた。
「クリスマス…って、何か貰う日だなんて知らなかった」
二人の息は、同時に白く浮かび上がった。

「ケーキ食べて…食事とか行くだろうが…お前だって…」
「そうなんだ…」
寂しげでもなく、ただ淡々と蔵馬は呟いた。
「もしかして…知らねえの?」
蔵馬が小さく頷いた。
「桑原君、幸せだね」
猫の服の袋を蔵馬が見た。

「そういうこと知らないんだ」
毎年、母は、クリスマスなのに何も上げられなくてごめんねと言った。
そう、蔵馬は言った。

「そっか」

桑原は、それだけ言った。
雪はいつの間にか止んでいた。


「けどよぉ」
ニマ、と蔵馬を見て小さく笑った。

「クリスマスってのは恋人のもんだからぁよ」
蔵馬の左手を、弱く握ったのだ。
「お前にもいいことあるぜ、今年は」

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というね…。
桑原くんとはこのくらいの距離で、蔵馬も、余り自分のことをひとに
話したりはしないけれど、
桑原くんとは話せたらいいなと思います。
蔵馬は自分の家に経済的余裕がなかったと思うので、
こういう感じの会話があってもいいなと思う。

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今書いている🌸冬の飛蔵 小説も、
クリスマス時期の話なので、
ちょっといちゃいちゃした甘ったるい話にするのですが、

飛蔵なので

飛影が強引で格好いい感じですね。
桑原くんは、もっと優しい「人間の先輩」っていう感じでしょうか。

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それから、この間フロマージュさまで通販を始めた件です。
※再販した本のお知らせ フロマージュ様
こちらで通販出来ます




ダウンロード販売もありますので、どうぞ読んでやって下さい。

と言うか、本当に、見ていただけたら嬉しいです。
ダウンロード販売の方が読みやすくて楽な方もいると思いますので。
ダウンロードもしてやって下さい。

※アストロゲイション

→ ある避暑地に行く幽助や蔵馬たち。都会とは違う涼やかな景色に癒やされている蔵馬達。
けれど、ある少女に出会い、蔵馬が暗く気持ちを落としていく。
悲しく切ない記憶が蔵馬を苦しめる。
飛影の前でそれを言えない蔵馬の手を取る飛影。
「お前の罪は俺の罪だ」

他、霊界で捕まった頃の蔵馬と飛影のすれちがいの話収録。



※No Way To Say R18※
宮廷での恋の物語。サイトで載せている話と同じですが、本の形で欲しいと
言ってくださる方がいるので再販しました。

宮廷で出会った、笛吹きの蔵馬と、皇族の飛影の恋の話。



ある日出会った二人は恋に落ちる。
けれど飛影の兄の鴉が、二人を引き裂いていく。

甘く幸せなときは長くは続かなかった。

引き裂かれても飛影を想い、飛影は蔵馬を想い続ける。
小さな恋の話です。
R18

※ノスタルチュアリィ
傷ついた蔵馬を魔界の隅にある小屋に抱え逃げ込む飛影。
意識を取り戻さない蔵馬に、飛影は愛を誓う。

傷を負った蔵馬を目の前に、何もできない自分を悔やみ、ただ愛を告げる飛影の話。
R18/
結構激しいR18あります。

ダウンロード販売です。ダウンロード販売なので、いつでもどこでも読めます:
こちらから→※ノスタルチュアリィ





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冬に出す本の話が続きます。ちょっとだけお付き合いください。
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🌸鈴蘭の口づけと秘めやかな花の蜜
というR18本を出します。詳しい内容は前回のブログで語ったのですが、
それ以外のこともちょっとだけお付き合いください。

久しぶりに本を出すので、ちょっと気合を入れすぎて、一回書いてから次の日読んで、
やっぱり直すということを繰り返していました。

そのおかげですごくいいものが出来ました!!!!

めちゃくちゃロマンチックで 蔵馬の片思いと、蔵馬を守ろうとする飛影の話が出来ました。



🌸今回、偶然のきっかけで絵を描いてくれているのがSEIさん;@azudra 様です。