ちび姫さまと王子さま

【本日の登場人物】

ちび姫さま：父上のことを「おーじさま」と呼ぶ３歳児


**************

ちび姫さまが父上のことを「わたしの　おーじさま」とお呼びするようになって、どれくらいの月日が過ぎたことでございましょう・・・

少し前までは「ママちゃんがいちばん!だぁーいすき」等とおっしゃって、ママっ子だったちび姫さまが、近頃では父上にべったり
怖ろしいほどのパパっ子に大変身でございます。


そんな父上が先週末、２泊３日の北海道出張へ旅立ちましたでございます



父上っ子に変身してからのちび姫さまは、毎朝「お仕事に行かないで～」と、異常と思えるほど発狂しては父上の出勤を阻止しようとなさる始末でございますので、今回の父上の出張に関しても、もちろんちび姫さまには　な・い・しょ

金曜日の朝、ちび姫様がスヤスヤと眠る早朝に出張へと旅立った父上でございました




そして父上不在の金曜日の夜・・・

いつも６時に帰宅する父上が７時を過ぎても帰ってこないため、猛烈に怒り始めたちび姫さま
「おーじさま　おそいじゃないの！ママちゃん早くおーじさまにでんわしてちょうだい！！」と、それはそれは、すさまじい剣幕でございます


仕方が無いので、母上がやっと種明かしを致しましたのです
「父上は今日はお仕事で帰れないそうです」と。

すると、ちび姫さまは
「ちょんなこと、じぇったいにうちょだちび姫はそんなこときいてない」と、
母上の言う事を全く信用して下さらない始末


どうやら「父上がちび姫に黙って外泊なんてするハズがない」と
思っていらっしゃるようです。。。

挙句の果てに
「おーじさまは　みちに迷って　おウチに帰れないでいるのかもしれない」と、訳の判らない心配をしはじめて大騒ぎです



父上が会社から自宅までの道のりで道に迷うなんて、ある訳がなかろうに（母上はよく道に迷って遭難するけど）

しかし、ちび姫さまの心配は頂点に達してしまったらしく、オイオイと泣き出しました
「どーちようどーちようおーじさまが迷子になっちゃった」


まるで痴呆症の老人を抱えている家族のような有様です
それとも、ちび姫さまは父上のことを痴呆症だとでも思っているのでごじゃりましょうか？




結局、その日は父上を心配し、泣きながら眠りにつかれたちび姫さまでございました。






そして次の日の土曜日。
午後になり父上から電話入ったので、ちび姫さまに直接状況説明をしてもらいました。
「お父さんはお仕事で今日も帰れないので、明日の夜になったら帰る」と。


父上からの直接の状況説明でやっと納得してくださったちび姫さま
しかし、夜になり、母上がちび姫さまに就寝を促すと
「ちび姫はおーじさまと一緒に寝たいのに」と、再び泣きながらの就寝となったのでございます




そしてそして、ついに待ちに待った日曜日
夜になればちび姫さまの愛する父上が帰宅します

でも・・・
父上の帰宅予定は夜の９時


そんな時間に帰って来たら、ちび姫さま父上との再会に興奮して夜中まで起きていらっしゃるのは確実でございます

父上だってやっと出張から帰ってきたと思っても、ちび姫さまに振り回されて眠れないことでございましょう・・・



次の日がお休みというのならまだしも、月曜日の父上は仕事
ちび姫さまは幼稚園のプレスクールがあるのです。

夜更かしなんてもってのほか



ですので・・・

チョッピリ可哀想だとは思いながらも、
「父上が帰宅する前にちび姫さまを寝かせてしまおう！！」とたくらみ、８時前にはちび姫さまを寝室へ放り込みました


で、母上の作戦通り、９時前には眠りについたちび姫様
それから少々時間が過ぎ去り・・・

９時過ぎに父上の御帰還です。

【ガチャリ】と玄関の鍵の開く音が寝室にもかすかに聞こえました。
すると・・・


おーじさまがかえってきたわぁ！！

眠っていたはずのちび姫さまが飛び起きて、玄関先まで猛ダッシュッで飛び出して行ってしまいました


確かに眠っていたハズなのに・・・
すさまじい執念ですね


結局その日は、お昼寝をしていないにもかかわらず、父上との再会に興奮し１２時過ぎまで起きていらっしゃったちび姫さま。

そして驚くべきことに、次の日の月曜日の朝には６時に飛び起きました
ちび姫さまが寝ている間に父上がお仕事に出かけてしまうのを、よほど阻止したかったのでございましょう



そして、完全に睡眠不足のまま月曜日の幼稚園に向かいました
すると・・・
さすがのちび姫さまも電池切れ
幼稚園からの帰り道、ちび姫号に揺られながら爆睡でございました

家に帰り、お昼ご飯を食べさせようとしても全く起きることなく懇々と眠りつつけるちび姫さま。
その寝顔を拝見すると・・・


なんともまぁ
目の下にクマが出てるではございませんか

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　（画像では判りにくいやもしれませぬが、目の下、黒いです）



３歳児でもクマなんて出来るのね
そんなになるまで頑張って、体力の限界を超えても父上と一緒にいたかったのね



ちび姫さまが父上にべったりでいてくださると、母上は楽でいいですけどね


そのような訳で、今更ながら『子供に追い掛け回される苦悩』というものを切実に実感している我が家の父上さまでございました。

今までの３年間、毎日ちび姫さまに追い掛け回されていた母上の苦悩が父上にもやっと理解できたごとでごじゃりましょう





ちなみに、月曜日は幼稚園の後にスイミングに向かったのでございますが、眠り続けるちび姫さまをそのまま担いで車にお乗せして、スイミング教室の更衣室まで運び
「プールに着きましたよ～」と一声かけると・・・

今までの爆睡が嘘のように、シャッキリとお目覚めになり、意気揚々とプールに向かったちび姫さまでございました




ちび姫さまのさわやかなお目覚めには、父上＆プールが効果的のようでございます