昨日に引き続き、いい天気でした。
気温は5℃ほど低かったようですが、空気が澄んでいて、このくらいの空気の冷たさがいいかな。
さて、おおた区民大学、【じんけんカフェ】学びとはなにかの第3回の投稿に時間がかかり、一昨日のことになりましたが、
大田区地域力推進課が主催しているおおた区民大学とは別に、
大田区保健所が主催した「大田区 食の安全・安心講演会と意見交換 プロ直伝!!ウマい豆腐の作り方」に参加してきました。
たしか、池上会館でこのようなパンフを手に取って、いつもの電子申請で申し込んだら、首尾よく受講できました。
会場は、その池上会館の調理室で(初めて入った)、参加者、関係者びっしりでした。
まず、大田区保健所長の挨拶です。
- 保健所の取り組みとして、食べ物の生産、流通、販売、調理の各段階で、健康を害する有害な物質が、口に入らないよう、厳格なリスク分析、評価、管理を進めている(リスクコミュニケーション)。
- 食の安全は、行政、提供者、消費者が一体となって取り組む必要があり、このような催しを実施している。
そして、追加で配布したと言っていましたが、実は未配布だった(担当者は、あとで怒られたかな)パンフで、大田区の健康ポイント、アプリの宣伝がありました。
これ以上(わたしムーヴ、あすけん、dヘルスケア、aruku&、ReneBopdy、Coke On、、、それにDQウォークも)、健康管理アプリをインストールするのもどうか、と言う気はするものの、あすけん(カロリー)、DQウォーク(ゲーム)以外は、ウォーキングついでの電子マネーや景品稼ぎですので、健康管理アプリというより、そっちがひとつ増えるだけかな(苦)。
そして、第一部 お話「豆腐屋が話す 豆腐作りについて」です。
(第二部が、手洗いと豆腐作りの実習で、第三部は意見交換)
講師は、武蔵新田にある豆腐屋さん、豆腐司 みしまやの小川晃一さん。
保健所の方が進行、質問しつつ、小川さんが詳述、回答して、豆腐の作り方が説明されていきます。
タイトルの「ウマい」は、美味い、旨い、巧い、上手い、甘いといろいろな字があてはますので、自分の「ウマい」を見つけて欲しいとのことでした。
豆腐作りの基本的な工程はこの通りですが、
現場写真(一部、映像)と共に行われた詳しい説明のポイントを追記します。
- 大豆は、色の違いで3種類あり、黄色が一般的、青は甘く、茶色はコクがある。しかし、品種としては黄色だけで100種類以上。みしまやでは、青森産の「おおすず」をベースにしている。
- みしまやの豆腐は、糖質とタンパク質のバランスの取れた、風呂上りのビールのお供として、醤油をちょっと垂らして、毎日食べても飽きない味を追求している。
- 大豆の浸水時間は、気温・水温に応じて変えなければならない。冬は長く、夏は短い(一晩くらい差がある)。浸水し過ぎると腐敗が始まる。ちょうどいい硬さは、割った時、真ん中に筋(芯)が残ったアルデンテ。見極めは職人技。
- グラインダーで大豆をすり潰して、水を加えると、ドロドロした生呉(なまご)ができる。(大豆も、生呉も各テーブルにサンプルが置いてあったのですが、生呉は白和えみたいな感じのものです。)
- 均一になるよう送り水をしながら、手で混ぜる。少し粒が残るくらいにするが、混ぜた手の感触で判断(職人技!)
- 煮窯(圧力鍋)で煮る。沸騰させたら、煮えむらのないようか櫂でかき混ぜながら煮る。大豆には消化を邪魔する物質があるので、それを壊すのと、殺菌のために110℃で煮る(100℃超えているから、蒸気の温度かな?)。温度と時間の管理は厳密(プロ!)。これで、生呉が煮呉(にご)になる。
- 煮呉をふきん(しぼり袋)で包んで絞り、豆乳とおからに分離する。
- 豆乳に、”落とし袋”を入れて、フキンの編み目で取れないミジンコなどを取って、更に細かく濾す。
- 温度を確認して、ニガリとすまし粉を加えて、ワンツーフィニッシュという冗談のような名前の器具(巨大なマッシャーみたいなもの)で、三回混ぜる(だけ)
- 気温で、豆乳の冷める温度が変わってくるので、ニガリとすまし粉の量、ニガリを打つ豆乳に温度は微妙に変わってくる(職人技!)
- 固まったら一旦”くずし”て、型に入れて、再度固める。
- ”くずし”をしない、ニガリを打って固まったものは”おぼろ豆腐”。(実習で作るのは、もちろんこれ)
- 元々、豆腐は木綿だけ。箱に入れて、重石で水分を押し出していて、固めたものを”木綿豆腐”と呼んだ。”絹ごし”は、絹で濾したわけではなく、重石で水分を抜かずに固めたもの、”木綿”との対比で、”絹”の名前がついた。(では、大豆の濃度が違うのか?と疑問に思いつつ質問するチャンスがなかったので、家に帰ってから調べたら、絹ごしは、豆乳が濃いようです)
- 豆腐を切る包丁には刃がない。大きく切るもの、一丁ずつに切り分けるもの、油揚げを切る重みのある包丁、の3種類。
- 水槽で水に晒すのは、ニガリの苦味、雑味を取り除くため。晒し過ぎると旨味も逃すので、兼ね合いが難しい。
- 大きな一次水槽は、冷水ではない。温かいうちに一丁に切り分けパックする(ホットパック)。
- そして、冷水(3℃以下)の二次水槽で急冷する。雑菌が湧く温度帯の時間を短くする。
- 衛生管理は保健所の指導もあり、大豆(呉)は、冷めて固まると取れなくなるので、熱いうちに毎日洗浄する。
先日のと場見学でも感じましたが、食を提供するプロ(食べるプロじゃなくて)は凄いですね。
自分の作品(食品)の目指すところ、こだわりが明確で、それを実現するための研究努力・自己研鑽、経験に裏打ちされた職人技。
どの”ウマい”か、と問われれば、この時点では”巧い”かな。
第二部の実習に入る前に、休憩があったのですが、手洗い実習の説明が先にあって、
休憩を取りつつ、まず、”自分の手洗いがどれだけ不十分か”を知るために、”いつものように”洗った手を、ルミテスターという機械で汚れ度を測りました。
あえて、”いつものように”洗って測ったところ、、、楽々、不合格(要注意レベルの倍の汚れ)
ポイントは、汚れはどこについているのか?であり、
上の資料で見ると、私は爪が伸びていたのと、手首がノーケアだったのが敗因かも。
効果的な手洗い方法は次の通り。
二度洗いで、より衛生的とのこと。
それと、手をふくのはペーパータオルがいいと。
手洗いに煩い奥さんに、この結果と手洗い方法は見せられないな(苦)
以降、豆腐作りの実習、意見交換(というか豆腐作りのQ&A)も盛り沢山だったので、
今回も、二回に分けさせてください。
後編は別途。
ではでは