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碧泉流

Hekisen-ryu 中国山東省青島発祥の中国茶道の流派です

お香のご案内

2016-01-17 11:00:22 | 青島本部


先日、老師の教室を訪れた際にご案内いただいたこちらのお香。
楡(にれ)の木100%の天然のもので、道教の道长が手作りされているものだそうです。
機械ではないので、真っ直ぐでないところも温かみを感じますね。


安神:眠りに導き、よく眠れる
提神:覚醒する


の、2種類あります。
どちらも一本で40分~60分ほど香りを楽しめます。
一つ120元で、老師のお教室で販売されるそうです。

柔らかな香りで、茶席にもいいですね。
安神は白いパッケージ。提神は青いパッケージです。
ご希望の方がいらっしゃいましたら、
事務局chachina_2011@mail.goo.ne.jpまでお問合せください。

ZOU老師の教室訪問

2016-01-16 07:12:55 | 青島本部

ZOU老師のお教室を訪ねました。
中国茶道に日本の器が見事に融合しています。


筆架は、木の数珠でも石の数珠でも
アクセサリーを掛けてインテリアとしても
楽しめそうでいいですよね。


打ち合せの中で色々なお茶をいただきました。
こちらのお茶、何の緑茶かわかるでしょうか。
正解は崂山绿茶。巻きではないまっすぐのもの。


老師の崂山の茶畑の茶葉です。
1煎目から香り高い!
特有のお豆のような香り自体も好きですが
それが全面に出るのではなく、とても上品な
洗練された味わい。
泉翠さんも私も思わず声をあげてしまいました。


貴泉

申年だから

2016-01-12 22:01:01 | 青島本部
今年の干支は申。
ということで、猿にまつわるお茶を飲んでみました。



安徽省黄山市黄山区の𤠣坑一体で作られる尖茶の系列の中で、
最も最高級とされるのが、こちらの「太平𤠣魁」。
こちらは、二叶抱芽の大きな長い茶葉が特徴的な緑茶です。
芳醇な甘い余韻は長く続き、蘭の香りのような香气は"猴韵"と言われます。
味わいだけでなく茶葉の形といい、類のない独特の風格あるお茶ですね。

久しぶりに淹れたのですが、今朝は今までで一番美味しく淹れられました!
蘭のお花の高貴な香りが口の中に広がります。
今朝は割と余裕があったので、ちゃんと湯も温度を下げ
入れている間に、太平𤠣魁の伝説となっている物語を簡単に娘たちに話していたのですが、
そのおかげか、ちょうど抽出時間とバッチリ合ったみたいです。


言い伝えは二つあるようです。

一つ目のお話。
昔むかし、ある山の民が茶の葉を摘んでいました。
すると、どこからともなく清らかな香りがします。
けれども辺りを見回しても見当たりません。
よくよく見てみると断崖絶壁の岩場に野生の茶樹が生えており、
その柔らかで瑞々しい葉から素晴らしい香りがするのでした。
山の民は諦めて帰ったものの、あの香りが忘れられません。
数匹の猿を訓練し、岩場で茶摘みをさせることにしました。

こうして積んだお茶を飲んだ人々は、味わいと香りの素晴らしさから
「お茶の魁(かしら)」だと言ったそうな。
この茶葉は、もともと𤠣子(猿)が摘み取ったお茶に由来するということから
後世の人々によって「𤠣魁」と名付けられた、ということです。

もう一つのお話。
昔むかし、黄山の近くに白い毛の猿の夫婦がおりました。
その子猿がある日一人で遊びに出かけるうちに、太平県までやってきてしまいました。
濃い霧に包まれ道に迷った子猿は、黄山へ帰ることが出来なくなってしまったのです。
親猿は子猿を探しに行きましたが、疲れはて心配のあまり病に倒れ
太平県の洞窟で息絶えてしまいました。

この洞窟には、野生の茶と薬草を採って暮らしを立てている老人がおりました。
心の優しい老人は、猿のために山の丘の上に墓を立て、
野生の茶樹と山の花樹を傍に植えてやりました。
老人が立ち去る時、
「あなたの心優しい行いに感謝します」
そう声が聞こえましたが、老人は人影も見当たらなかったことから
気にも留めずに立ち去りました。

その次の年の春のこと。
老人がまた野生の茶を摘みにやってくると、山の丘の上は
艶やかに輝く柔らかな新緑の茶樹でいっぱいになっていました。
その時、またあの声が聞こえて来ました。
「これは私からの贈り物です。よくよく茶樹を栽培すれば暮らしに困ることはないでしょう。」
老人はこの時ようやく、このたくさんの茶樹はあの猿が授けてくれたものだと気づいたのです。

こうして老人は、素晴らしいお茶の山を手に入れました。
老人は猿神様にちなんでこの山を「猴岗」、自分の暮らしていた洞窟を「猴坑」と呼び、
この山で採れる茶を「𤠣茶」と呼びました。
この茶が非常に優れた茶であったことから、
後々の人は魁の字を用いて「太平𤠣魁」と名付けたということです。


私は、心優しいおじいさんに幸運が舞い込むという二つ目のお話の方が好きです。

家では亜流で、公道杯で緑茶を淹れて茶壺に注いで飲んだりしています…。

月末に近づいた中級茶藝師のお試験では15種の干茶当てがあります。
太平𤠣魁くらい分かりやすい茶葉だと、いくら銘茶でも逆に出題されないのでしょうね。
皆さま、風邪に気をつけてお点前や試験勉強頑張ってくださいね。


貴泉



中級講座第13回目 試験前準備

2016-01-12 14:12:43 | 青島本部


中級茶芸師の試験日が近づいてきました。

今日は、みなさんに試験用の表演の練習をしていただきました。

茶芸師試験を受験するだけでも十分に中国文化を肌で感じることが
できると思いますので、これも中国生活の貴重な体験です。

全員に共通する注意点は、
ゆっくり、優雅に、指先まで美しく、ということです。

練習を重ね、慣れてくると表演の動きがどうしても
早くなってしまいます。

ゆっくりすぎるくらいでちょうどいい、というくらいの気持ちで
みなさんには楽しんで、リラックスして当日を迎えていただきたいです。

あともう少し、頑張りましょう!


緑茶とカフェイン

2016-01-10 06:31:45 | 青島本部


我が家では、冬でも毎朝風邪予防のために中国緑茶を飲んでいます。
中国茶の中でも一番カフェイン含有量の多い緑茶。
以前中国の方に、お茶は子どもには飲ませないわよ、と言われ気になっていました。

お茶を学んだ中では、NGということはなく
飲むのに適した季節や時間帯、さまざまな効果を学びました。
そんな中で、先日日本で初のカフェイン中毒による死亡例が出たという記事を目にしました。
こちらの例はエナジードリンクのカフェインによるものでしたが、
気になってこちらの書籍や日本のサイト、百度などで調べてみました。

お茶の場合は、カフェインがタンニンと結びつくので
カフェインの効果が和らぐので中毒にはなりにくいそうです。
また、子どもには、濃いお茶や多量に飲むことは控えるべきとの答えと合わせて
同様に多かったのが健康のために飲ませるのが良いというもの。
中国サイトでは、中には10歳以降が良いのではとの見解もありました。

もちろん何でも大量摂取はよくないことは言うに及ばずですが、
体質も大きく関係しますよね。
コーヒーがダメな方、紅茶がダメな方、玉露がダメな方、周りにいらっしゃいます。
玉露はカフェイン含有量はとても高いですね。

以前にお勧めした中国のお茶ドキュメンタリーの
イギリスのお茶を学ぶ女性を取材した回の中でのこと。
我らが山東省青島の崂山绿茶が、イギリスにあるイギリス人店主の
中国茶専門店でおすすめされていました。
西湖龙井あたりが出るのかな、と思ったら崂山绿茶!
「美しい葉ねえ」とか言われております。
夜中ひとり、ラオシャン、キタ~!!と喜んだのもつかの間、
淹れてくれたお茶を飲んだ女性が眩暈を起こしたのか座り込んでしまわれました。
女性のお茶の先生が、朝にコーヒー飲まなかった?とカフェインのことが話題に。

中国茶は芽も多いので、我が家では子どもには水で薄めて飲むようにしています。
何でも一局面だけを見て危険視したり遠ざけるのはよくないですよね。
どのお茶も空腹時は避けて、摂りすぎず楽しみたいですね。

私は、朝のパン食をごはん食にして緑茶に変えてからというもの、
体調の良さを実感していますよ。


貴泉