子供の頃、デパート(高島屋)の電子遊技場で
大のお気に入りがあった。
最も好きだったのは、射撃★
小さいピストルなんかじゃなくて、重くて大きいライフル銃。
西部劇の酒場の設定で、等身大のマネキン数体がジョッキを握っていたり、
ピアノを弾いていたり、バーカウンターでお酒をついでいたり、
すみっこには猫やねずみ の人形が。
とても小さい円形の的が、その舞台装置の中にいくつもあって
当たると派手な音とアクションがあった。
酒樽に当たればお酒が吹き出し、ピアノの的に当たればピアノが鳴り、
ジョッキを持つ男に当たると乾杯を始め、猫に当てるとねずみを追っかけたり。
極めつけは、女性に当たるとドレスのスカートの裾がまくれ上がる!
このことから察するに、けっこう 【オトナ仕様】(笑)。
ライフル銃も結構な重量があり、しっかり持たないと震えてしまう。
父親はブラジル育ち。射撃の経験があるようで
子供だった私にも、しっかりと的の狙い方を教えてくれた。
コツをつかむと面白いように的中!
好きなアクション(的)を自由に狙えるようになり、
やがて絶対に『外れなくなる』(笑)。
大人に混じって【射撃】をし、百発百中の腕前をかわれて
見知らぬ男性に、「あのおねえちゃんの人形に当ててくれ!」
と頼まれた事もある
でも考えてみたら、妙に射撃が上手い子供ってちょっと変わってるかも(笑)。
月日は流れ、私は家族と共にブラジルで暮らしていた。
ある日、サンパウロの田舎の農園に招待されて
仕事場の仲間と出かけた。Churrasco(シュラスコ=バーべQ)を
楽しんだ後に、農園オーナーが特別に【射撃】をさせてくれると言い始めた。 「ぜひ、やらせて下さいっ
」
女性で唯一、しかも真っ先に立候補。
さすがにライフルではなく、ピストル(リボルバー)で。
もちろん本物、実弾。初体験!
15メートルほど先に置いた「空き缶」が的。
さすがに重くて、一緒にいた男性陣でも片手では無理。
両手でよ~く狙いを定めて・・・・
(よみがえる子供の頃の記憶)
引き金を引く パーン!
という乾いた音と同時にすごい衝撃が両手に伝わり、思わず後ずさり。
周りからは、「お~」 の歓声と拍手が
見事、一発で的の缶を吹き飛ばしていた
私の人生初の実弾射撃は大成功
記念にそのズタボロの缶はお持ち帰り♪
その後、5人の男性がトライ。
なんと!誰一人的に当てる事ができず・・・。
「Lina とだけは絶対ケンカするのはよそう・・・」
男性陣に口々にそう言われた私・・・
そうか!射撃をわけもなくこなすのは
“可愛げのない女子” なのか・・・
ひとつ、勉強になりました
それに、実弾射撃はお遊びとはいえ、いろんな面で
【重さ】を感じた。
もう二度と銃を手にする事はないでしょう。