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第7課御受難と御死去(6)イエズス十字架に釘付けられ給う

2018-05-06 04:53:58 | 新・旧約聖書まとめ
浦川和三郎司教『新約のはなし』1949年、中央出版社

第7課御受難と御死去(6)イエズス十字架に釘付けられ給う

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○死刑は何という所で行われたのですか
△御主はすでに死刑を宣告され、自ら重い十字架を担いで、カルワリオというところへ曳かれなさいました。
 みちすがら、力尽きて幾度も倒れなさったので、兵士等は通りかかったシレネのシモンという者に強いて十字架を担がせ、御主の後から進ませました。カルワリオにたどり着かれるや、さっそく御主を十字架に釘づけ、右と左には盗賊を同じようにはりつけ、御主の十字架には

「ナザレトのイエズス、ユダヤの王」

と罪ふだを書いて打ちつけました。

 御主を十字架にかけたうえで、兵士等は御衣を分けどりにし、下衣は縫い目のないものでしたから、破るのはもったいないというもので、くじびきにしました。

○それからどうなりましたか
△そのとき、道行く人々や司祭長等は、さんざんに御主をあざけりました。しかし、御主は柔和な子羊のように、悲鳴の声すらあげ給いません。
 ただ、御父に向かって

「父よ、彼等は為すべきことを知らざれば、どうぞ御赦しください」

と祈られました。盗賊の一人も御主をなぶりましたが、今一人は誠意から痛悔して、

「主よ、御国に至り給うとき、私をお記憶くださいませ」
と願いました。
御主は、さっそく彼の願いを聞きいれ、

「汝は今日、私と共に楽園に在りましょう」

とお答えになりました。

 十字架のそばには、ガリラヤから随いてきた熱心な婦人等が立っていました。聖母マリアと使徒ヨハネも見受けられました。御主は十字架の上から愛情の籠ったまなざしを御母にそそぎ、ヨハネを目くばせして、

「これはあなたの子です」

とおっしゃい、ヨハネには

「これはあなたの母です」

とおおせられました。

 ヨハネはそのときからマリア様を母として孝養を尽しました。

 ついに御死去のときが近づきました。

 天地万物は悲しみの色を表してきました。日は暗くなり、12時から3時まで、その地方一帯は真っ暗闇となりました。
 御主は、焼けるような渇きを感じられ、
「渇く」

とお叫びになったので、一人の兵士が、酢(水を混ぜたローマ兵士の飲み物)の中に海綿を浸し、ヨシの先につけて御主の唇をしめらせてあげました。

 御主は

「成し遂げられた」

と叫び、それから御父に向かい

「父よ、私の魂を御手に委ね奉る」

と言って、御息をお引き取りになりました。


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