Vanteyのアース線(もしくは枯れた資料帳)

怠け者のウィキメディアン・Vanteyの、脳内が帯電してきた時のはけ口。非百科事典的。過度な期待はしないでください。

ソレは都市伝説→非実在青少年

2010-03-25 00:29:52 | ネット全般
前エントリで「童貞は都市伝説」説というのを紹介してみたわけですが、実はこの説に従うと、大変なことになってしまうのです。

この説の根拠は「たとえ幼少期の子供同士による遊戯接触であっても「本人が性行為の初体験」との認識をもっていれば、それを性交としてカウントする」(*1)というものです。
ということは、未成年者による "あらゆる" 男女接触の描写は「非実在青少年」認定されてもおかしくないことになるのです。

もし非実在青少年規制なるものが実施されれば、例えば、『源氏物語』が発禁対象にならなきゃおかしいというのはガチです。アンサイでも記事化されていますが、冗談でもなんでもなくガチでアウトです。淫行してますので。里中満智子も例示で『源氏物語』と『ロミオとジュリエット』を挙げています(*2)。
でも遊戯接触でも童貞喪失要因になり得るのだとしたら、規制はそんなところにとどまらず、『野菊の墓』レベルですらアウトだな、と。(乾笑
もう何でもアリですよ。主観で認定しちゃえばいいのですから。


そんな思考実験はともかく、そんなのを抜きにしても、この非実在青少年規制なるものがいかにイカレていて危険かは、GIGAZINE にすぐれたまとめがあります。
長いですが、皆様もぜひご一読ください。(拙ブログ如きに読者がいれば、ですが

「非実在青少年」問題とは何なのか、そしてどこがどのように問題なのか?まとめ
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20100319_hijituzai_seisyounen/
 (GIGAZINE 2010年3月19日 08:25)

今回は継続審議となるようですが、まだ廃案にはなっていません。
こんな偽善と独善と差別主義と狂気と危険思想に満ち満ちた条例案が通ってしまえば、日本におけるほぼあらゆる表現活動は終わります。
もうエロとかグロとか関係なしに。ほぼすべて。それも中華のネット長城なんてレベルではなく。

「表現の自由」という言葉は、確かに、ゴシップ・ジャーナリズムが他人の名誉やプライバシーを無視した活動をする時に錦の御旗として悪用することの多い言葉です。
しかし今回のこれは、そんなチャチなものでは断じてないです。すべての出版物や映画などにも関わってくる、我々すべてが文化を享受、また表現する際に関わってくる、巨大な危機ともいえます。


遅れ馳せながら、私Vanteyは、一ブロガーとしてこの規制案に断乎反対を表明します。

(貢献度の低い一不良ウィキペディアンがブロガー気取りかよ(藁)、ってのはひとまず措いてだ、)
勿論ウィキペディアではこれからも中立的観点を絶対遵守しますよ。念のため。

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(*1) = 童貞 - Wikipedia 2010年3月11日 (木) 23:20 (JST) 版
(*2) = 「非実在青少年とは何か」 都議会混乱、質疑7時間 - ITmedia News、2010年3月19日


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