カリタス流風会 平成二十年十月号

施設内で利用者さんや職員さんから投稿された川柳を紹介していきます。
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事故米と　知らずに切手を　舐めていた
１００均糊　そう言ゃこの頃　カビ生える
　　　　　　　　　　馬耳東風

バス停の　バーゲンの店　足誘う
一年中　セールセールの　旗が呼ぶ
　　　　　　　　　　とんちんかん

ＫＹって　小泉山じゃ　無いらしい
ＫＹ語　どんなもんかを　昨日知る
　　　　　　　　　　天の邪鬼

秋風に　肩を押されて　衣替え
衣装箱　ひっくり返して　秋探す
一と昔　前のセーター　得意顔
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

秋祭り　子供みこしの　はずむ声
一叢の　萩に想いを　込めて観る
あれこれと　想い惑って　秋風の吹く
　　　　　　　　　　Ａ・Ｙ

綺麗だね　紅葉してきた　家計簿も
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成二十年九月号

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メタボより　カビが怖くて　禁酒する
イチローは　ジタバタせずに　２００本
総選挙　次の次まで決まっている？
　　　　　　　　　　馬耳東風

又今宵　馬鹿々々しき旬に　一人笑む
でもこれが　私を支える　つっかい棒
　　　　　　　　　　とんちんかん

近頃は　三食昼寝　うわさ付き
多趣味だネ　言い方変えれば　飽きただけ
常識と　おバカがテレビを　乗っ取った
　　　　　　　　　　天の邪鬼

夜半目ざめ　眠れぬまゝに　はて？仙柳
仙柳は　心の想いの　癒しどこ
エージング　アンチと云われ　心湧く
願望なの　かくあり度しと　ひたすらに
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

訓練日　抜き打ちだったら　間に合わない
脳トレの　つもりがナンプレ　ストレスに
オバさんて　呼ばれてしまった　オジさんに
　　　　　　　　　　Ａ・Ｙ

カリタス流風会 平成二十年八月号

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猛暑日　だってＯｈ！　モーレツ！
馴れ合いの　政治で決まる　時期総理
　　　　　　　　　　馬耳東風

英字入り　黒のＴシャツ　意味不明
若者の　真似して着るの　アララララ
半ボケや　脱線人生　愉快なり
室温３４度　逃げて居るかも　そうかもね
　　　　　　　　　　とんちんかん

メダルラッシュ　マスコミ言うほど　強くない
メダリスト　解説しながら　同窓会
暑い夜　尺玉の音　胸に響く
　　　　　　　　　　天の邪鬼

味付けに　一入うれし　鈴虫の泣く
五年経し　カリタスに寄す　わが想い
何処よりも　何よりもかも　ｍｙルーム
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

振り返る　音のみ聞こえ　花火散る
駒下駄の　音はずまして　デートの娘
ペディキュアの　素足まぶしい　紅はな緒
　　　　　　　　　　Ａ・Ｙ

カリタス流風会 平成二十年七月号

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公費で乗る　ガソリン代は　苦にならぬ
　　　　　　　　　　馬耳東風

年重ね　でも口だけは　何のその
嫌なこと　みんな飲み込み　アッハッハ
　　　　　　　　　　とんちんかん

願い事　優先順位が　あるらしい
ねぇ神様　私の願いは　無理ですか
彦星に　たまに逢うから　長続き
　　　　　　　　　　天の邪鬼

どっこいしょ　声がかかって　椅子うごく
耳遠く　頷くものの　すきま風
補聴器を　入れよか辞めよか　迷いみち
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

此のだるさ　後期更年期と　名附けてる
「加齢です」　此の一言で　片がつき
　　　　　　　　　　Ａ・Ｙ

七夕も　プライバシー保護で　曇りかな
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成二十年六月号

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国民に　税金使うな　俺達のもの
庶民には　手が届かない　ビール付きタクシー
　　　　　　　　　　馬耳東風

貴女様　どなたでしたか？　危ないね
バカ殿に　大丈夫ダーと　云われても
未だ嫌よ　神さま仏さま　頼みます
　　　　　　　　　　とんちんかん

衣更え　シワも一緒に　着替えたい
又やった　暴走した後　立ち往生
　　　　　　　　　　天の邪鬼

梅雨晴れに　さびた右脳の　お洗濯
関所跡　昔を偲ぶも　旅のあじ
わが想い　噛んで味みる　五七五
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

何時か逢える　果たせぬうちに　訃報聞く
想い出は　二十歳のまゝの　面影で
何か足りない　小さな幸せ　多いのに
　　　　　　　　　　Ａ・Ｙ

カリタス流風会 平成二十年五月号

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もったいない　老舗の料亭　これもエコ？
絣着て　赤い前垂れ　ポスター用
　　　　　　　　　　馬耳東風

花冷えに　脱いだベストよ　手をあげて
美容院　えっ、これ私？　化け過ぎね
　　　　　　　　　　とんちんかん

燕来る　カリタスの初夏　始まって
茶摘み唄　聞えてきそうな　山仕事
茶摘みする　交わす言葉も　横に這う
　　　　　　　　　　天の邪鬼

チャッキリナ　内牧の風　萌葱色
香り立つ　新茶の席は夢色に
一番手　いえ二番手人生　乙なもの
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

暫定を　辞書で調べて　もらいたい
川柳の　ネタを探して　本を読む
アンパンマン　次は仮面　ライダーキック
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成二十年四月号

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カリスマ性　乏しい首相　陰薄く
ドラえもん　程の人気が　欲しいとこ
　　　　　　　　　　馬耳東風

ケアハウス　人貴んで　春の海
人夫々　わたしに足りない　長所もつ
春風に　心をのせて　何処ゆく
　　　　　　　　　　とんちんかん

とりどりの　花咲き乱れ　春爛漫
盃に　一片浮かべて　花見酒
闇に浮かぶ　桜愛でつつ　独り酒
カラオケで　夢は五木か　進一か
　　　　　　　　　　天の邪鬼

夜桜の　妖しきまでの　幻想図
闇に咲く　桜の精を　恋う一夜
老いなんて　車窓に飛ばし　泊旅行
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

川縁に　集まる花びら　上流花
散りながら　何を思う　舞桜
暗闇に　一点浮かぶ　桃の色
桜より　お団子よりも　子の笑顔
妻を見て　桜を見ると　より映える
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成二十年三月号

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頭の　体操一人で　コツコツと
千羽鶴　願いを込めて　折りたたむ
白馬の　大海原は　花の園
鑓温泉　登山道脇　囲いなし
金粉入の　酒飲みて　胃が踊る
美和の里　四季の移りは　花ごよみ
　　　　　　　　　　Ａ・Ｍ

タスポより　食品検査を　先にして
生協も　中国抜きでは　成り立たず
　　　　　　　　　　馬耳東風

黄門も　作り話に　花が咲き
黄門が　腰に権力　旅巡り
卒業し　片がき付いて　一安心
温暖化　それより恐い　食糧難
　　　　　　　　　　枯すゝき

窓全開　そこのけそこのけ　花粉が通る
グスンって鳴いた　花粉症の犬　見つけたり
宇都宮へ　国産餃子を　食べに行く
　　　　　　　　　　天の邪鬼

凛とした　宮家の雛が　現在(いま)を憂う
艶やかに　花桃の風　雛のうた
一瞬の　空のキャンバス　あれ！はモネ
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

師走より　走り回る　年度末
ガソリン税　無いなら無いで　考えて
流風会　とうとう投句が　２００越え
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成二十年二月号

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まだ見ぬ地　めくりめくりて　旅の本
草紅葉　尾瀬は綺麗　野は枯草
掃き清めた　庭に枯葉　舞い落ちる
干し柿が　頭並べて　ひなたぼっこ
白い雲　西風に乗り　かけていく
　　　　　　　　　　Ａ・Ｍ

消えた年金　消えない入金　何処にか
介護ロボット　政治家ロボットも　造ってほしい
　　　　　　　　　　馬耳東風

ブルータス　同志裏切り　地の果てに
ねんころり　うたゝね夢に　母を見た
コーデリア　是が非にかえり　憐れなり
柊杜(ひいらぎ)を　弄んでいる　鬼の子等
梅が先（咲き）　「ホーホケキョ」が　春を呼び
　　　　　　　　　　枯すゝき

目出度さも　胡麻粒ほどなり　寝正月
一人呑む　屠蘇もいいもんさと　やせ我慢
蓄えた　脂肪の行き場所　持て余し
　　　　　　　　　　天の邪鬼

女房見て　白内障を　取り戻せ
　　　　　　　　　　Ｔ・Ｎ

春立つ日　シニアグラスの　色を替え
百均の　シクラメン雅び　早春(はる)の顔
ｍｙ杖に　身を委ねつゝ　何を買う
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

お年玉　息子にナイショ　その制度
恵方巻き　食べ方汚い　我が家族
福は内　鬼は外へと　妻狙う
川柳を　妻に見られて　俺が外
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成十九年十二月号

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半目開け　俗世を見ている　阿弥陀様
沢登り　ロープ一本　命かけ
崖の淵　タカネビランジ　咲き競う
物思い　庭の草とり　いつか出来
デイの声　いつもたのしげ　部屋できく
　　　　　　　　　　Ｍ・Ｉ

芋蔓に　餅も地鶏も　付いてくる
役人も　「どげんかせんといかん」　人ばかり
「ハイ」と言う　心の中は　「そんなの関係ねぇ！」
　　　　　　　　　　馬耳東風

小沢さん　ずっこけ謝り　恥ずかしい
小沢さん　腹の一物　何だろう
角界も　古い式たり　捨てがたい
ガソリンが　足に噛みつき　手におえず
モンゴルが　横綱押さえ　寂しいな
八艘飛び　聞えは良いが　逃げ「トンボ」
　　　　　　　　　　枯すゝき

絆深め　祭りの後に　去る人も
女生徒の　車座の中に　笑い立つ
幼児の　声ひびきおり　みわ祭り
気は急くが　はかどらないまゝ　年を越す
顧みて　人事のように　日が過ぎて
迷惑かなぁ　愚痴を聞かせる　父母の墓
　　　　　　　　　　天の邪鬼

明けてまた　無料でいただく　齢一つ
柔らかい　心でゆくわと　餅二つ
礼をいう　言葉をまとい　スローライフに
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

福田さん　歳をとったね　のび太君
カレンダー　年末に向けて　痩せていく
寒い中　海パン一丁　叫びたい
年の瀬に　コタツの中で　古里思う
年末も　息子にせがまれ　アンパンマン
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成十九年十月号

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古希になり　身体アチコチ　文句出る
我の強さ　年と相乗り　たくましく
針の先　口に乗せると　棒になる
官と民　不祥事後の　この違い
梅雨空に　白髪頭の　半夏生
　　　　　　　　　　Ａ・Ｍ

まだ猛暑　心頭滅却　かき氷
口しわしわ　ヒャー一大事　義歯はどこ
泣きたい日　笑いたい日は　本マグロ
カラコロと　下駄の音連れ　猛暑去る
小さい秋　萩とススキで　今日は
あゝしんど　加齢の重みが　足襲う
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

日本には　大臣候補が　居なくなり
不祥事続き　「ブルータスよお前もか」と　嘆く人
総理まで　辞任するとは　遺憾です
　　　　　　　　　　馬耳東風

ヘルメット　防災訓練　板につき
ダイエット　今日が納めの　鳩サブレ
「一期一会」　これっきりにしたい　時もある
「ウザッタイ！」　若者言葉　的を得て
学生の　校外学習の朝　背が硬く
朝顔より　ゴーヤが気になる　昼飼どき
穫られると　ゴーヤも成長　止めてみる
安住の　地と定めるか　木々見上げ
山に問う　終の棲に　なり得るか
　　　　　　　　　　天の邪鬼

夏なかば　一雨ほしい　この暑さ
朝青龍　品格問われ　足に灸
安倍内閣　雨に降られて　地をかため
秋深し　柿食う子等の　茶菓子かな
自由党　民主に媚びて　招き猫
　　　　　　　　　　枯れすゝき

よく食べて　蓄えておこう　冬眠前
秋の夜に　カラカラカラと　財布鳴く
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成十九年八月号

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富士山も　世界遺産で　金かかり
節約で　夜行列車の　一眠り
水不足　からつゆ空を　祈るだけ
格差社会　段々拡がる　身の安全
色付けや　楽しい明日の　ゴーヤ棚
　　　　　　　　　　枯れすゝき

山男　里に来て出す　白き足
いい事が　ありそう朝の　散歩道
忘れ物　自分の物が　アチコチに
雨の中　墨絵のごとき　我が人生
宝くじ　夢見て買うが　又ハズレ
　　　　　　　　　　Ａ・Ｍ

価値観も　千差万別　万華鏡
まとめ飲む　薬の行く先　解るかな
まあ貴女　しばらくですね　誰だっけ
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

彦星は　「千の風に」乗って　逢いに行く
織り姫も　今はメールで　約束を
一桁と　団塊に挟まれ　影薄く
寂聴の　法話を聞きたい　時もある
きみまろの　ネタにされない　生き方を
　　　　　　　　　　天の邪鬼

夏休み　昔は虫籠　今ＤＳ
自民党　大敗理由を　耳民問う？
ガソリンが　高くて正に　火の車
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成十九年六月号

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電波時計　持っている人が　遅刻する
地方出て　ツーツク合ってる　新幹線
衛星に　覗かれている　我が住処
口説くには　嘘に本気を　少し混ぜ
雑種の子　何代経っても　雑種の子
　　　　　　　　　　Ｍ・Ｙ

改憲に　国民投票　神ぞ知る
安倍内閣　いつまで続く　曇り空
正行は　忠孝此処に　梓弓
死ぬるをば　枯葉運んで　虫の影
アメリカも　思案六法　拉致問題
　　　　　　　　　　枯れすゝき

齢九十　鈍感力に　支えられ
テノールって　あゝ云う声ねと　千の風
光君　紫式部の　筆にのる
女君　源氏の業に　酔いかなし
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

梅雨空に　お香の粒子　浮遊する
カサコソと　お香の粒子　目と喉に
内牧の　自然の風と　仲良に
散歩道　名も知らぬ花　語り掛け
どこえ行く　ゴルフボールの　打った先
　　　　　　　　　　Ａ・Ｍ

年金の　不明者リストに　安倍晋三
総理より　第三者委員に　まずは安倍
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

カリタス流風会 平成十九年五月号

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製茶場は　ペットボトルで　一休み
憬れた　麗人今は　媼の役
お説教　受けて正座に　強くなり
父と母　それぞれの恋　あったろうな
ここだけの　話をいつか　皆が知り
　　　　　　　　　　Ｍ・Ｙ

清盛が　力の一部　巌島
悪者も　今や英雄　流れかな
無責任　雁首揃え　すいません
日本國　しっかりせよや　二本脚
星の数　何時しか増えん　星条旗
　　　　　　　　　　枯れすゝき

忘れると　云う才能と　共に生く
あれやこれ　メニューに物云い　得意顔
テキストに　ひづめの音が　午後の夢
夢破れ　公達もなく　御曹司なし
　　　　　　　　　　Ｈ・Ｏ

ここはどこ？　私は誰？と　五月病
我が家の　黄金週間　メッキかな
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ

ダイエット　言いつつ食べる　菓子うまし
　　　　　　　　　　詠み人☆知らず

カリタス流風会 平成十九年四月号

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川柳は　我が垣内でも　四面楚歌
金さんが　金下ろせぬと　駄々をこね
曲げるたび　悲鳴を上げる　肘のギア
日本語は　タテヨコ自在で　類がない
川柳は　自分を綴る　一行史
　　　　　　　　　　Ｍ・Ｙ

政争も　二派に別れ　夏の陣
清盛も　今の世で見る　神戸港
頼朝も　恩をかえさず　壇ノ浦
関が原　裏方寧々の　糸車
弥次・喜多も　東海道が　名付親
　　　　　　　　　　枯れすゝき

子が産まれ　初めて知った　親心
子の夜泣き　あやしていたのは　我が枕
空に舞う　春の香りと　スギ花粉
暑い夏　糧となるのは　生ビール
　　　　　　　　　　Ｇ・Ｉ