子宮頸がん治療のはなし+副鼻腔がんも少々

2004年の年末に手術しました。
不具合はありますが元気でやっていますよ!
不安な人は気軽にコメントをどうぞ!

親分廃業

2009年08月11日 00時46分04秒 | 08.ガン患者の輪

私の親父には気の合う友達がいまして。とある割烹料理の板長です。
彼と親父がどのようにして出会ったかは知らないけれど、板長は親父のことを「親分」と呼んでいたそうです。
 
ちなみに、花板が張れるような料理人は、職人肌で頑固なタイプも多い。
板長はそんな気質がもろに顔に出ているような人でした。

そんな板長が、人相のよくない親父を「親分っ!」と呼ぶと、ちょっと周りの雰囲気が凍りつきます。
 

 

その板長に私があったのは、一度切除した胃がんが再発して、がんセンターに入院していたときでした。

親父が見舞いに行くので、ついていったのですが、そのときも板長は親父を見つけるなり、病院の廊下で「親分、親分」と点滴台をゴロゴロ引いてやってきました。
 

 
いろいろと事情があって、現在は一人で暮らしていて、子供たちも遠くに住んでいたため、親父が一緒に告知を受けたそうです。
余命3ヶ月。

 
 
男性の患者さんにはいろいろなタイプがあるけれど、基本的に自分の弱った姿は見せたくないはずなのに、親父が見舞いに行くといろいろな話しをするという。
親父はどう接していいかわからないと言ったので、今までどおりに冗談言ったりすればいいと答えました。
変に気を使われても、患者としても気持ち悪いと。

 
 
それに、楽しい気持ちや笑ったりすることは、一時的にでも調子がよくなることもあるから、大切なことだとも伝えました。

 

それから親父は親分として、週一度くらいで顔を見に行くようになりました。

 

そんな板長も、8/7になったばかりの頃、旅立っていきました。

 

 

 

親分廃業。

今度親父とサシで飲もうと、約束をしました。

 


がん患者の就労

2009年08月08日 00時54分23秒 | 07.お見舞いについて

今、がん患者さんの就労についてのプロジェクトに少しかかわっています。

初期の段階で切除して、後遺症がほとんどない患者さんもいる中で、私のような障害者認定にもならないけど、必然的に職種の制限が出てくる後遺症から、障害者に認定される後遺症までさまざまな度合いがあります。

 

このあいだ、たまたま、とある大手の法務に携わっている、まあまあ役職のある人と会うことになっていたので、自分が患者であることを明かした上で、いろいろとヒアリングをしてみました。

 

 

非常に残念な答えばかりで、ちょっとうんざりしました。

 

 

今まで、私の周りには、非常に思いやり深い人が多かったので、がん患者だといった瞬間に、めんどくせっって顔をされたのは初めてでした。

しかも仕事の実情を聞いていると、「がん患者って言った瞬間に、雇わん」「能力の高い健康なやつはたくさんいるから、別にそいつじゃなくてもいい」など、この上なく正直な意見が収集できました。

 

 

ふんっ。

 

 

こいつは二度と私の家に出入り禁止決定。

 

 

この話は腹立たしいけれど、がん患者の就労については、絶対に取り組むべき問題だと、再認識しました。