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通信教育課程について

以前、大学二部(夜間部)の話題が出ましたが、
これは通学を前提として、時間帯などが通常と異なるという制度でした。

それに対し、もう一つのスタイルとして、通信過程というものもあるそうです。
昭和25年に正規の大学教育過程として認可された通信制教育。
よく耳にするのは、放送大学などでしょうか。サイバー大学という、全て通信授業という大学もあります。
しかし、実は夜間部よりも多くの大学で実施されているようで、法政大学中央大学慶應義塾大学などでも利用することが可能です。
私自身、大学の通信制度のことは全然知らなかったのですが、きちんと法律で定められた制度であり、
通学過程と同じく卒業、修了すれば学位がもらえます。

大まかな授業の仕組みとしては、単純にテキストが家に送られてきて、その内容を学び、レポートを送り評価を受け、試験を受け、単位を取得するという流れです。
これ以外に、テレビやラジオ、インターネットで授業を受けることもあります。
さらに、「スクーリング」と言って、年に何度かはキャンパスに行き、面談授業を受ける、いわゆる普通の大学生のように学ぶ形式と組み合わせて授業を進めることもあります。
理系だと何かの実験をしたりもするんでしょうね。

この制度の利点は、まず挙げるならば学費が安い!ということ。
例えば、慶應大学の通信教育過程を見てみると、学費は4年在籍時、固定の金額で364,000円とあります。
よっ、4年で364,000!?びっくりしました。
そして、通学とは違い、自分のペースで学ぶ事が出来る点も挙げられるでしょう。
実際、きっちり4年で卒業するというよりは、社会人として働きながら、中長期的な目標を立てて勉強している方も多いそうです。

昨今の大学の状況から見て、夜間部を廃止する動きが加速しても、
通信制には、どちらかというと影響が少ないようで、選択できる大学も多いです。

もちろん、現役の高校生にとってみたら、殆どの方にとって大学は、「キャンパスライフの満喫」を抜きにしては語れません。
ですが、例えば私のように会社に勤めてからでも、空いた時間を利用して学位を取得することが可能になるわけですね。

ただ、先に挙げた夜間部と比較してみると、一般に通信制の方が卒業しづらいようです。
理由としては、単純に、通学より強く自己管理を求められるということがあります。
かくいう私も、小学生の時にやっていた英語の通信教育、月に一度送られてくる封筒を開封しないまま積み上げて
なんて事では絶対いけませんよね~…
あと、通学に比べてレポートや論文、試験などの評価基準が厳しいと言われています。
「出席」という基準が存在しない、という事も一因なのかもしれません。
アメリカの大学が「入学しやすく卒業し辛い」と言われていますが、日本の通信制の多くも、入学自体に試験が無く、経歴書のようなものを送ったり、面接をしたりして入学することができるそうです。
大学で学びたいことがはっきりしていて、熱意をもって入学しようとする方にとってはベストな条件と言えるかもしれません。

どちらにせよ、こうして社会人でいながら大学教育に関わる仕事をするようになって、教育制度はなにも学生だけのモノではなく、
「学びたい」と思う人全てに選択肢があるんだなぁということに気づくことができました。

もし実現するなら、私はもう一度大学で「文化人類学」を学んでみたいですね。
世界中の人の文化や暮らしに思いを馳せる…そんなロマンのある学問に興味があります。


Posted by haggie
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