昔が良かった。

古き良き時代というけれど。クルマ好きにとって、60年代、70年代は希望があった。

alfaromeo 4Cエンジン クランク組み付け

2014-07-02 22:42:25 | 11636

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アルファロメオのエンジンは、シリンダーブロックの芯と、クランクシャフトの芯がキッチリ出ていれば、20Wー50のOILで組み付けても、夏場ならこのくらい軽く回ります。
メタルクリアランスは、標準です。

そう、このエンジンは、アルファロメオの指定の10W-40の合成オイルが使用できる、標準クリアランスで組まれています。

 

伝統の、オールアルミ4気筒のアルファロメオのエンジンは、1750時代は、まだ、20W-40が指定の粘度でした。 

当時の、最新の10W-40のオイルは、柔らかいので推奨されていませんでした。
(当時の添加剤と、精製技術のレベルでは、まだある程度の油膜の厚さの確保が必要だった。)

まだAPI分類のMSの時代の話で、シェルのX-100のマルチグレードから、シェルエクセルの時代でした。やがて2000シリーズが出てくると、指定OILは、ある時から20W-50 API-MSグレードになりました。

アルフェッタが登場してくると、指定オイルは、10W-50になり、API-SEグレードになりました。
このAPIのグレードと言うのが、OIL粘度とは別に、毎年のように、SE~SF~SGと、どんどん進化して、グレードの進化したOILは、低粘度でも、十二分なプロテクションが保障され、流動抵抗の減少による、エネルギーーロスの無いエンジンのハイパワー化とともに、OIL燃焼による排ガス環境の改善も考慮されています。

したがって、この長寿のアルファロメオの4気筒エンジンでは良くわかるのですが、メタルクリアランス等の指定値は同じなのに、時代とともに、OILの進化とともに、低粘度のモノのが指定され、75/164時代には、もはや、10W-40がメーカ指定であり、合成油も使用できる時代となっています。

要するに、最新技術でキッチリと精製された現代のグレードのOILを使用するなら最終の指定OILの10W-40が、一番最適のオイルということになります。

もちろん、一度もO/Hされたことの無い、磨り減って、ヘタリきって、クリアランスガタガタのエンジンや、古い値しかしらない、古い技術しか知らない、遅れたメカニックやショップが用意した古い部品で組まれたような、時代遅れのものは、べつとして、いまの時代に手に入る、最善のパーツと、最良の技術で組まれたエンジンは、当然、現代の指定のOILで、快適にかつ、より長持ちするエンジンとなります。

 

ようするに、古い20W-50しか使えないと思っている無知なショップや、メカニックに任せていては、昔のようなレベルのエンジンしか出来上がらないと言うことです。

 貴方は、まだ、時代遅れの固くてエネルギーロスの多い20Wー50しか使えないというようなエンジンを組むショップに任せるのでしょうか?

 

伊藤忠オート時代、排ガス規制で、シェルで言うなら、エクセルから、クリーンエクセルになった時代。10W-50のOILでカムとリフターのかじりの問題が出たときがあり、少し粘度が固くて、上級グレードのオイル、黒缶のシェルスポーツ15W-50に変更した時代がありましたが、当時、20W-50のオイルは、アマリーを、一部のチューニングマニア用に、カムや、ピストンを換えて、チューンした車にのみ使用していたのであって、決して一般のお客さまには、このロスの多いオイルは使いませんでした。

ただ、伊藤忠オートが、無くなって、当時の伊藤忠メカが、いくつかのショップに分かれて独立した時代に、競ってチューニングしたりしたときもあり、サーキット走行用に、堅い目の20W-50を使用したのであるとともに、各自独立したショップのOILの売り上げの差額から、安いアメリカ産のOILを、各ショップが勧めただけであるのが現実です。
性能が良いから、というより、堅い目で、少々無理をしても大丈夫で、シェルなどのメーカ指定のOILの倍以上の利益を生むほど安価なアメリカ産のOILを皆が使用していただけです。

アメリカでよく取れたOIL用の原油が枯渇し、いまや、アメリカのメーカーも、アラビアンライトと呼ばれる、中東からの石油を精製して、OILを作っています。もはや、あの低精製でよかった、安いアメリカOILはほとんどありません。
また、重質油である、アメリカの原油は、超、高精度精製の化学合成油を作るには、素材が荒すぎて、最新技術の低粘度、薄膜仕様のOILを造るには、適さないのが現実です。

いつまでも、ペンシルバニアの、どろどろOILが高性能だと、時代遅れの、知恵無しのショップの言いなりになっていては、オーナーの知識自体が、疑われますよ。

 

OILの件で、質問された方、同じ素材のままで、同じクリアランスのままで、アルファロメオ社が、指定オイルの粘度を、時代とともに変えていたのも、貴方が知らないほどの無知だと言うことが解りましたか?
貴方も、無知の塊の雑誌の記事や、金儲けだけのために、本来の良いものではなく、都合の良いものだけを理由をこねて売りつけるアルファロメオ専門という看板をあげた、せいぜい1970年代後半位からしか知らないショップのオーナーの薄い知識に振りまわされている被害者なのかもしれませんが。(無知すぎて、恥ずかしくて、もう名乗り出ることさえもできないのでしょうけど。当たり前のことを、当たり前に解釈すれば、答えはおのずから出てくるのですよ、人のいっていることを『マジック』などと言う、余計な疑念の悪い心を持っていなければ。)

 

当方では、1980年代に、もはや、7.5W-30は、テストでずいぶん使っていましたし、一般のお客様には、10W-40を普通に使っていましたし、合成油なら、5W-40を使っていました。(当時、私がOHしたエンジンは、ペンズの合成の5W-40が推奨OILでしたから。)
メーカーの指定値を本当に知っているとはそういうことなのですよ。
マジックでもなんでもなく、メーカー指定が柔らかいオイルなんですよ。
知り合いは、5W-30をずっとツインスパークで使っています。(10万キロ越えの車で。オーナーは、優れたベテランメカニックですが。)


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12 コメント

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共感 (おかんの頭の頭)
2014-07-03 08:15:13
共感します。

私は記事の事わかってませんが、主治医がいつもそう仰るので、それに従ってきました。

エンジンO/Hする際、どのOILを使うのか?使いたいのか?尋ねてきますし、O/h時は個々分けてそのオイルを使って作業をされてると見受けますが、詳細はわかりません。

私のもですが、O/h後は必ずそのOILか、同等のを使う事を強く指示されます。

何もしらなかった頃は20-50信者でしたが、この記事に共感できるようになれた事が嬉しいです。
Unknown (Unknown)
2014-07-03 10:19:21
安心しました。
やはりその程度のオイル知識でしたね。
確かに新たにオーバーホールしたてのクリアランスが正常なエンジンには軽いオイルは合いますよ、しかし多走行のものには化学合成はもっての他だし、下が10なんてのは消費が多く使えません。
ましてやキャブの燃焼効率の悪いものは直ぐにオイルはへたります。
20-50が必要なエンジンが実際は殆どなのをどう説明されますか?
それと他店のことはどうでもいいのでは。
みっともないばかりで、アルファロメオが嫌いになります。
Unknown (mago)
2014-07-03 10:53:39
いつも興味深く勉強させて頂いているジュリアユーザーです。ユーザーには見えないエンジン内部の検証は手抜きショップには驚異な反面、ユーザーには心強い存在です。エンジンオイルに関してですが、PF氏が組んだエンジンは精度抜群でクリアランスも完璧なので低粘度で行けるが、未熟なメカの組んだエンジンは20W-50の高粘度のエンジンオイルでごまかしている、との主張だと解釈しましたが、この件に関して意見させて頂くことをお許し下さい。現代のエンジンには0W-20の低粘度オイルが使われますが、これはエンジンの温度管理によるものです。熱くなれば金属は膨張しクリアランスが狭くなりますが、金属同士の摩擦が強くなる高温時ほど強固な油膜が必要であり、高温時はクリアランスが狭いから低粘度のオイルではなく、このときの油膜保持に必要なのは高粘度のオイルです。しかし、現代のエンジンは温度管理によって熱しやすく冷めやすい設計なので0W-20の低粘度オイルでも高温時のオイル切れが予防可能になります。しかもオイルポンプの吐出量もコントロールされます。一方、旧車のエンジンは熱しにくく冷めにくいため高温が維持されやすく、しかも高温域での温度管理が出来ていないので高温時の粘度確保が必要であり、ZDDPの効果も期待して私は20W-50の鉱物オイルを使っています。また、キャブ車ではガソリン希釈によるオイル劣化(低粘度化)も現代車の比ではないと思われます。現代車であってもガソリン希釈による低粘度化は匂いや見た目ではなくデータとして数千キロでワンランク粘度が下がります。私は旧車に化学合成オイルを使うことは金属吸着(油膜保持)効果のあるエステルのゴムへの攻撃性も緩和されているので差し支えないと考えますが、上記の理由から低粘度オイルを使うことは構いませんが、20W-50を否定するのはいかがなものかと思います。余談ですが、ポンピングロス低減目的でオイル量を減らすことより、クランケース内をブローバイからのワンウエイバルブで低圧にする方が安全かつ効果があると考えます。オイルの粘度や量はその人の考え方で選べば良いのであって、ボンクラメカが20W-50を使うと罵るのはそれを使うユーザーをも否定する事になり、違和感を覚えます。
おかんの頭の頭さま> (管理人@走るゴミ箱)
2014-07-03 13:44:53
コメント、ありがとうございます。
良い主治医がおられるので、安心ですよね。
わかっているオーナーと、わかっているメカニックの組み合わせは最強です。
Unknownさま> (管理人@走るゴミ箱)
2014-07-03 13:55:28
名無しの方に話しても仕方ないのですが、もう、硬いオイルでごまかすしか仕方の無いガタガタのエンジンのロメオになって楽しいのでしょうか?『そんな車が殆ど』などと言うほど、最近のロメオオーナーは程度の低い方が多くなってきたのでしょうか?
『他の店はどうでもいいのでは?』 ロメオの質を落とすショップとユーザーなら、無くなってくれたほうがいいと思います。昔からのロメオユーザーは、もっと質が良いですから。
みっともないのは、そんなボロ状態の車にしか乗れない貴方です。
magoさま> (管理人@走るゴミ箱)
2014-07-03 14:26:11
コメント、ありがとうございます。
かなりの知識をお持ちの方のようで、おっしゃることは全て正しいと思います。
ただ、アルファロメオ社自体が、アルフェッタのGTVの時代、1970年代後半には、もはや低粘度の10W-50 API SEを、指定オイルにしていますし、まだキャブ車のあった75の時代において、10W-40を指定OILにしています。これはOILの質が良くなったから、旧態依然の20W-50は、むしろロスが多くて推奨されなくなった証です。
もちろん、ヘタってきているエンジンには、少し濃い目のOILで、対応するのもOKだし、バルブシールのついてない時代のエンジンのままの車なら、濃いOILは必要でしょう。

私の書き方が悪かったのかもしれませんが、私は良い状態の車に乗って欲しいがゆえに、本来のアルファロメオの基準でO/Hされた車について話をしたつもりです。
もちろんチューニングカーについては、それ相応の対応が必要ですので、チューニングカーのOILは、チューナーに相談されるのが良いかと思います。。
ヘタッタ車に対しても、ヘタリをごまかす対応は必要でしょうが、それでは本来の調子の良い、楽しいアルファロメオではないと思います。
クランクブローバイのワンウエイバルブは、もともと、メーカーではついている車が殆どです。より考えを進めた、アフターマーケットパーツもありますが、その前に、インテークマニの、ブローバイホースを外すような、間違ったメンテをしている車が多いほうが問題です。

今回、O/Hして間もないエンジンが、ガタガタ状態で組まれていたため、アルファロメオ社の推薦する正しいOIL知識を知った上で、エンジンO/Hをしていただきたくて、問題提起したしだいです。

騙されるユーザーをなくすためにも。
わかった上で、濃いOILを使うユーザーを否定するものではありません。
Unknown (mago)
2014-07-03 17:43:56
丁寧な返信ありがとうございます。私もオーバーホール直後には鉱物油や化学合成油の10W-40を入れた時期もありましたが、サーキットでシンセの10W-40ではオイルクーラーが無いと油温はすぐに120度に達します。オイルの粘度指数を高くするには高い粘度のベースオイルを使うか、高分子ポリマーを添加するかですが、高分子ポリマーは140度くらいから分子構造が破壊され150度では極端な粘度低下が起きます。一方でベースオイルで粘度を上げた場合はレスポンスが重くなりますが、高温時であっても油膜が切れません。つまり、スポーツ走行では低粘度シンセで軽レスポンスで回す場合は軽快に回る分だけ熱対策が必要だと思うし、鉱物油の20W-40であればオイルクーラーも必要ないと考えます。ジュリアの時代のエンジンであればオイルクーラー以外にもラジエターファン増設や、熱交換率の良いクーラント、そしてエンジンルームへのエアダクトなど、様々な「熱対策」を施した上でエンジンオイルを選んだ方がよいと思うのです。万が一エンジンをブローさせてしまうとそれなりの費用がかさむので、油膜の保険という意味でも鉱物油の20W-50を私は使います。事実、サーキットであっても鉱物油の20W-50であれば高温時であっても油膜切れによるおそらくピストンリングからであろう音もしません。つまり、エンジンの放熱に対してある程度の考えや対策を持ち合わせ、エンジンオイルもマメに交換すれば10W-40の化学合成オイルでも一向に差し支えないと思います。他方、アイドリングばかりでエンジンを回さない(温度が上がらないのでオイルに混じったガソリンが蒸散しない)とかオイル管理に無頓着な人は一つ上の固いオイルを使えばよいし、それら全てを知った上で鉱物油の20W-50を使う人もいると言う事です。アルファロメオの変遷の中でエンジンオイルが軽めになってきたとのことですが、もしかするとオイルの性能以外にもエンジンの温度管理が向上してきたという一因はないでしょうか? 私はアルファロメオに関する高度な知識と経験をお持ちのPF氏を尊敬していますし、辛口コメントを楽しんでいますが、今回のオイルに関しては生意気にも口を挟んでしまいました。お気を悪くされずにこれからも頑張って下さい。
magoさま> (管理人@走るゴミ箱)
2014-07-04 00:44:00
粘度指数の話以外は、大正解だと思います。
粘度指数とは、マルチグレードオイルにおいての、低温時の粘度に対する、高温時の粘度維持の指数でありますので、粘度指数を上げるには、ポリマーの添加によるというのはいいのですが、ベースオイルの粘度を上げるというのでは、粘度指数は計算上、下がってしまいます。
高温粘度をあげるために、ベースオイルの粘度を上げると、高温域での粘度は上がるが粘度指数は下がると言うことです。
粘度指数の高いOILすなわち、5W-50のように、範囲の広いOILは、ポリマーにより、高温域での粘度を保っているのですが、ポリマーの分断劣化により、寿命は短くなるのが欠点です。
使用状況に応じて、OIL粘度を変えて、粘度指数は、あまり高くないオイルを使うのが、一番いい方法だと私は思います。(OILを理解している人には)
また、サーキット走行は、低速高負荷のサーキットでは油温があがりますが、高速サーキットでは、それほど油温が上がった経験は私にはありません。はしるサーキットの種類により、使用OIKは決めればいいと思います。

たまに、たった1時間のサーキット走行のために、OILをいれ換えていくほどの人は、むしろ少ないのではないでしょうか?(そういう人は、こんな記事を読む必要も無いことだし)

99パーセントの街のりの人は、オールマイティな、低粘度、高粘度指数の合成OILを使うほうが、冬から夏まで、より楽して楽しめるのではないでしょうか?

アルファの4気筒に関する限り、特に熱対策とか、材質変更とかも無いので、ひとえにOILの質の向上による、低粘度指定で大丈夫だとメーカーの判断だと思います。したがって、古い規格のOILは、10Wー40を使用可能だとはメーカーは言っていません。メーカーの指定粘度の変化は、その変更のときの最新の規格の低粘度OILに変化していると言うことです。

Unknown (mago)
2014-07-04 10:32:38
論理的で的確なアドバイス感謝です。粘度係数のお話しはその通りなのであれ?? と思い読み返したら自分の書き方が悪かったです。ベースオイルは鉱物油、粘度係数は合成油として分けて書いたつもりだったのですが。同じ文章でも読み手によって受け取り方が違うので文字は難しいと言われる所以ですが、ここではたと気付きました。あのようなレベルのOHや架空請求の証拠が目の前にあれば言い方もきつくなるのは自明の理。そこを察して私が読めば良かったのですが、一部を抜き出して「ペンシルバニア20W-50を進めるショップは全て未熟メカでありユーザーもしかり」と曲解して反応した私が未熟でした。確かにメーカ基準で組まれたエンジンとそれが出来ないメカと、基本が出来た上でチューニングするメカとではそれぞれ論点の根幹が違うしオイルもしかり。しかし、ブログ記事中から想像するPF氏はしかめっ面でぶつぶつ言いながら作業しているように感じましたが、こうして返信して頂くPF氏からは優しくノウハウを教えてくれる人柄を感じます。落としどころは人柄かい!? と突っ込まないで下さいね(笑) 身体をこわされないよう今後の活躍を期待しています。
magoさま> (管理人@走るゴミ箱)
2014-07-06 01:23:46
キャッシュの件、御礼を言うのを忘れていました。
その節は、丁寧なアドバイスありがとうございました。


その昔、私が、独学でチューニングを始めたころに、他の会社の人間なのに、親切に、いろんなことを教えてくださった、大先輩のチューナーの方から、ノウハウについて、ギブアンドテイクでの気持ちを大切にと、教わりました。
まだ、駆け出しのメカニックで、必死こいでチューニング本で、理論、ノウハウを、勉強していたころです。
いまでも、疑問点とか、考え方の違いとか、まじめに話しえる方からコメントいただけると大変うれしいのです。私にとってすごく勉強になりますから。
正しい指摘は、大歓迎です。


OILについては、一時期、添加剤の何かが、禁止されたので、直打式のロメオのようなツインカムエンジンは、カムとタペットのカジリが発生すると大問題になっている。ピュアペンシルバニアOILのBOOOOOしか、その対策方法が無いなどと、あるショップから吹き込まれた客が、大騒ぎしながら電話してきて、ずいぶんとその話を否定するのに苦慮したことがあります。


magoさまのような、正しい知識をお持ちの方が、一人でも多くなれば、口先だけのショップに騙され、泣くオーナーも少なくなるのではないかと思っています。
そうなることを願って、当ブログでは、その時々の仕事を題材にして、問題点をアップしているしだいです。

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