STAY

SMAPが出演した番組レポメインなブログです。たまに、ドラマや映画の感想などもあり。

『怒り・千葉編』※超絶ネタバレ注意

2016-10-22 22:32:32 | 映画
<あらすじ>
八王子の閑静な住宅地で、惨たらしく殺された夫婦の遺体が見つかる。
室内には、被害者の血で書かれたと思われる『怒』の文字が残されていた。
犯人逮捕に結びつく有力な情報が得られないまま、事件から1年が経ってしまう。

千葉の漁港で働く洋平(渡辺謙)は、家出していた娘・愛子(宮崎あおい)を連れて帰ってくる。
愛子は漁港で働き始めた田代という男(松山ケンイチ)と親密になっていき、
洋平に彼と一緒に住みたいと告げる。
しかしその直前に愛子のために田代に正社員登用を勧めて断られていた洋平の胸の内は複雑だった。
二人のアパートの下見の際、田代が前住所を偽っていることが判明。
さらに田代という名すら偽名だった。
疑念を強める洋平が愛子を問いただすと、彼は借金で追われていると告げられる。
そんな中、テレビで整形して逃亡を続ける八王子殺人事件の犯人の似顔絵が公開された。
手配書を見つめ、警察に電話をかける愛子。
時を同じくして田代は行方をくらます。



「怒り」の主演は渡辺謙さんなので、この作品の主軸は沖縄と千葉なのかも?
ちなみに撮影順は東京→沖縄→千葉だったみたいですが。

狭い地域のコミュニティでの生きづらさが描かれていて、
いちばん日本的という印象。
まぁ、陰湿という面で(爆)
でも、直接的に何かをされてる描写はありません。
演技から伝わってくるという感じ。

原作ではもっとふくよかなイメージなので宮崎あおいちゃんはミスキャストでは?
と思ったことを土下座して謝りますm(__)m
キャスト全員にいえますが、愛子にしか見えないという。
…あれで7kg増量と聞くとどんだけ細いの!?と喚きたくもなりますけど。

愛子は少し足りない子…って言い方は差別的になってしまうのかもしれませんが…。
笑顔で軽くいながらもそういう自分に絶望している感が伝わってきて辛かったです。
自分のような人間には田代みたいな訳アリの人しか傍にいてもらえないという吐露は、
田代に対して失礼なことなんですけど、溢れ出てくる哀しみがなんかわかる…みたいな。
束の間の同棲生活は本当に幸せそうなのですが、
その幸せを愛子は信じられなかったからこそ、
テレビの公開捜査番組の指名手配の殺人犯・山神に、
田代が似ているかもしれない疑念を父と従姉妹から向けられたことで、
田代が打ち明けてくれた親の遺した借金返済をヤクザに迫られ逃げている話は嘘なのかもしれない、
自分がこんなに幸せになれるわけがないのだからと警察に電話をかけてしまいながらも、
たとえ田代が山神だったとしてもかまわないと思ったからこその、
鞄に40万をしのばせた気持ちに共感できちゃうんですよね、残念なことに。
幸せ耐性がないからこその破滅願望…。
結果、田代はいなくなり山神でもなかった事実を突き付けられた後の慟哭は、
信じることもできず自らの手で幸せを壊してしまった愚かしさに対してのものだったのでしょうか。

山神じゃないのになぜ田代は逃げたのか?
という疑念は愛子に疑われたことがショックだったというよりも、
愛子が言い出すぐらいなら街中で噂になっているにちがいない→ヤクザに見つかってしまう。
という逃亡生活で身に付いた危機回避能力の賜物なんじゃ?なんて。
原作だとほんとにヤクザが来るので。

それなのになぜ再び電話をかけてきたのか?
そこはやっぱり40万が大きいはず。
殺人犯だったとしてもこのお金で逃げ続けてほしいという、
間違ってはいるけど愛子の愛情を感じたでしょうから、
それを切り捨てて逃げ続けることよりも、
迷惑をかけてしまうかもしれないけど、
もう手離すことはできなくなってしまったからなのだろうなとか思ったり。
3本の中で唯一の?救われるENDなので、このカップルと父娘の幸せを願うばかりです。



ではでは

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。