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珈琲とギターの日々

横浜馬車道でカフェのマスターをやってた男の日記

あま~い

2005-08-16 22:35:40 | 
スピードワゴンが好きだ。
特に「甘い言葉」のネタ。

小沢さんが女の子に甘い言葉を囁いて
井戸田君が
「あま~い!!ブラジルの黄色いお菓子ぐらい甘いよぉ」
って突っ込む
このスタイル。

今まで、こういう口説き文句をコケ落とさないで
大事にしてネタにする「笑い」というのは
全くなかったのに、それを逆に生かした新鮮さが好き。

また、井戸田くんの「甘いものの例え」も楽しい。
「曙のトレーニングぐらい甘いよぉ」
には腹抱えて笑っちゃった

・・・で、買っちゃったネタ本
その名も「あま~い」
・・・勉強させていただきます




いつもこんな罪作りな男のブログを見てくれて有り難う。
申し訳ない位に思ってます。

えっ?何が罪なんだって?

それは、
「このブログを読んでいる間、君を独占した罪」。

あま~~い!

夏木マリ「81-1」

2005-08-15 22:54:28 | 
こんな本が出ているなんて知らなくて、
この前の日曜に書店で偶然見つけて、
思わず買ってしまった本。

夏木マリ「81-1」

歳を取っても魅力的な女性の一人、夏木マリ。
彼女が「男達に求める魅力的な男の姿」を書いています。


 こんな私ですが、いまだもって寄ってくる男達は星の数ほどいます。
 しかし、言わせて頂ければ今の男達にいろいろと
 心身ともにそろえて頂きたいことが多いにあるのです。
 そこで、私はこの本で、男たちへ思いついたリクエストを書き記してみることにしました。

~夏木マリ「81-1」冒頭より



なかなか、こんな風に言える人もいないよね

でも、中身というと、男に求めるものについては
かなり「スタンダード」です。

食事は「分相応でいいので」常に男が女におごりなさいとか、
今が大切だから、腹をくくって生きなさいとか。

僕としてはこの本を読んで、
うなずける部分がかなり多かったので、
「夏木マリに好かれる度」は平均よりは少しは上かな?
って少し自信が湧きました
・・・ま、もちろん、まだまだレベルは低いですけどね


また、この本は、サクサクッと読める本なので、
何度か読み返えしてみたのですが、
そうしているウチに色々な面が見えてきました。

「夏木マリ」という人の生き方の
大いなる「強さ」と、文章に隠れたほんの少しの「弱さ」

そして、文章に漂う
「同性に同意をもとめている」ような空気感。

そうなんですよ。

「彼女が惚れるような男」が減っているのも確かですが、
「彼女のような女」が減っているのも、また確かなんですよね。

その事を嘆いているような、
そんな感じを受けたのも正直な所。

男性に向けられたこの一冊ですが、
どちらかというと女性に読んで貰いたい一冊。

夏木マリさんのような素敵なお姉さんが増えれば、
きっと「いい男」も増えるはずですから

ジャンキー ~ ウィリアム・バロウズ

2005-06-03 22:32:36 | 
今日は本の話。

「ジャンキー」 ~ ウィリアム・バロウズ著

ジャンキーで、ホモで、妻殺し
アバンギャルドさでは他の追従を許さない男。
それがウィリアム・バロウズ。

そして、これはバロウズ自身の麻薬常用体験をつづった作品。

主に「ドラッグの禁断症状」を中心とした、
「アンダーグラウンドの人間達の生き方」という内容なので、
あんまり、見ていて楽しいものではないんだけど、
とにかく、バロウズ自身の体験が生きているのか、
リアルなカビ臭さとスピード感に惹きつけられてしまいます。

実体験が元になってるけど、
「オレってカッコイイだろ」というカッコつけとか、
「オレって惨めで可哀想だろ」みたいな泣きを誘ったりとか、
そういう「イヤらしい自己主張」がないのが、
この作品の何よりの魅力。

ただ「ドラッグの世界で生きる」という事実を淡々を語ってるだけ。

だからこそ、正面から「ドラッグ」というものの姿を
読む者に教えてくれる。


政府やPTAが「若者を薬物の魔の手から救わなければ」なんていう
活動やPRなんてしてるけど、そんなことするよりも、
この本を強制的に読ませた方が絶対に効果的だよ、ホント



で、僕はと言うと、この本を読んでバロウズに興味が湧いて
「ソフトマシーン」という作品も買ったんだけど、
こっちは個人的に大失敗!

バロウズがホモだったことを忘れてたよ!
・・・・ホモ同士のエロシーンは生理的に受け付けません!

地球が回る音を聴きなさい ~ オノ・ヨーコ

2005-05-20 21:53:35 | 
今日は本?というか単純に本と言っていいのかどうか
分からないけど、形態が本だから本の話。
(バカみたいにややこしくてスミマセン)

「グレープフルーツジュース」オノ・ヨーコ

この本は、
オノ・ヨーコさんが31歳の時に描いた「詩」と、
33人のフォトグラファーが撮った「写真」が
組合わさって出来た作品です。

ちなみに、これらの「言葉」は
ジョン・レノンの「イマジン」の詞へと繋がっていきます。


ここに記されている彼女の言葉は「東洋的」。
シンプルであり、刹那的であり、自然宗教的。

文面は全て命令口調(~しなさい)で書かれているものの、
押しつける印象はゼロで、読者の内面に届いてきます。

この作品は間違いなく「美しい」。

特に最後の一言が最高。
~ この本を燃やしなさい。読み終えたら。 ~


とりあえず、本屋さんで見つけたら、
立ち読み(というか立ち見?)してみてください。
何かしら心惹かれるものがあると思います。

活字で叩き壊せ ~ 岡本太郎の言葉の力

2005-05-13 23:14:15 | 
久々に本の話。
最近、色々文庫本を買って読むので、
前に買って読んだ「岡本太郎」の本を紹介。

そうです。
「太陽の塔」を建てて、「芸術は爆発だ」という名言を残した人です。

この人の文章はもう「凄い」としか言いようがない(笑)

そもそも文章というのは、
「勝手に耳に聞こえてくる音楽」のような「受動的」なものではなく
「読者が活字を紐解く」という「能動的」なものなんですけど、
この人の文章はまったく逆です。

言葉がストレートに読者に浴びせられるんです。
まるでボクシングのパンチのように。

本を開くとまさしくそこにはリングが!
読者は正面からこの男の言葉を受けなければ、負けです。

でも、彼の言葉は文句なしにカッコイイ。

男の強さ、父性に満ちている。
・・・・「にんげんだもの」と母性的に人を癒そうとする誰かさんとは
全くの正反対じゃないでしょうか(笑)

この父性的にオーディエンスを叩きのめす岡本太郎の
言葉や本は、彼の芸術作品同様に普遍的な輝きに満ちており、
今の世の中に一番足りないものを与えてくれます。


~人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。
 僕は逆に、積み減らすべきだと思う。
 財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、
 かえって人間は自在さを失ってしまう。
 過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて
 身動きが出来なくなる~
 岡本太郎著:「自分の中に毒を持て」の冒頭より引用

三島由紀夫展 ~ 理想を求め続けた男の物語

2005-04-24 18:29:06 | 
今日はお天気も良かったので、一人、散歩ついでに
神奈川近代文学館(写真)に行って来ました。

目的は「三島由紀夫・ドラマチックヒストリー

三島由紀夫の生涯をたどった展示で、
正直な感想は割と普通かなぁ、一言で言うと「無難」ですね。

個人的に自決に至るまでのもっと詳細な展開や、
不道徳教育講座、レター教室等のお洒落な作品を書いた三島の一面を
もっとクローズアップしてほしかったのになぁ。

あと、僕の気を引いたのは
三島の来ていたスリーピースのスーツと
三島がデザインした「楯の会」の制服
どちらもデザイン的に格好良すぎ。
彼の洒落男ぶりがこういう所に現れています。

つうか、こういう視点でこの展覧会に来ているのって
僕ぐらいですかね(笑)


文学館を出て、山手をフランス山経由で下りて、元町をぶらり。
小さい神社を見つけたので、何となくお参り+おみくじ。
結果は「中吉」。
今はじっと我慢の時で、将来的にしあわせがくるそうな。

・・・ん?、それって「末吉」ってことじゃないの?

で、「失物」が「出るが不要」ってどういう事だ(笑)
「あー、これこれ、探してたんだー、見つかって嬉しいな」
ってなるけど
「なんだ、やっぱりいらないや」
ってことか(笑)

自分の引いたおみくじにツッコミを入れつつ、
小腹の空いた僕は石川町のモスバーガーに向かいました
(つづく)

おとなのための"PEANUTS"

2005-04-11 23:24:56 | 
最近、gooのブログが重い。
ただ今、サーバ増強中らしいので、待つしかないのかな。
切ねぇなぁ。


そんな切ない時はこの一冊「PEANUTS」
スヌーピーなんて子供が見る物って思っている人は凄い残念。
これは大人のためのコミックです。
人生の切なさを教えてくれます。

妄想魔で小説家のビーグル犬のスヌーピー、
スヌーピーの飼い主で人の良いチャーリー・ブラウン、
口の悪いルーシー、その弟で常に聖書を引用するライナス、
チャーリーブラウンに惚れてる授業中居眠りばかりのペパーミント・パティ、
ルーシーに惚れられてるクールなピアニストのシュローダー・・・・

このコミックは子供と動物しか出ないのですが、
その世界の中で、彼らは時に「ためいき」をついて、
人生について考えます。

これが大人が読んでも感慨深いんですよ。
色々、考えさせられます。


作者であるチャールズ・シュルツは50年この「PEANUTS」を描き続け
永眠する1ヶ月ほど前に、自らの手で最終回の幕を下ろしました。
まるで自分の死期を悟っているかのように。

ある意味シュルツは、すぐに漫画からアニメに転身し
巨大ビジネスを成功させたウォルト・ディズニーとは
対照的に見えます。

ディズニーとシュルツ、どっちが好きかと言われれば、
僕は断然シュルツですね。

小さくても一生現役。
そんな人生を歩みたいです。

松本隆「風のくわるてつと」

2005-04-06 22:14:21 | 
今日の一冊は、作詞家 松本隆さんが
伝説のバンド「はっぴいえんど」在籍時に
発表した作品集「風のくわるてつと」

いろんなサイトで書かれていることなので
改めていうのもバカバカしいのですが、
はっぴいえんどは
・細野晴臣(bass,vocal,keyboard)
・大滝詠一(vocal,guitar)
・鈴木茂(lead guitar,vocal)
・松本隆(drums)
という、今では考えられない豪華メンバーで結成され、
「日本語初のロックバンド」として、
後世まで音楽界に影響を与え続けています。

この本には
「風をあつめて」「かくれんぼ」「はいからはくち」等の
はっぴいえんどの名曲の詞や
「乱れ髪」「ゆびきり」「空飛ぶくじら」等の
大滝詠一さんソロ初期の名曲の詞、
それらに加え、未発表曲、エッセイ、短編小説が入っており、
なかなか読み応えのある一冊となってます。

当時、松本さんは19~22歳だったらしいですけど、
「枯れた作風」の中に「青さ」も垣間見れて、
それが僕の心をくすぐります。素晴らしいです。

(ご本人も含め)もう誰もこんな作品作れないでしょうしね。
「一瞬の儚い輝き」という匂いも魅力的です。

通勤電車の中でこの本を開き、松本さんの詞を目で辿ると、
まるで喫茶店で珈琲を飲みながら、窓の外をのぞいているような
そんな錯覚を起こさせてくれます。

これと珈琲があれば、僕にとっては
最高のドラッグになるかもしれませんね(笑)



どうだいぼくと
ゆびきりしないか
約束なんて何もないけど
~ 「ゆびきり」

三島由紀夫「レター教室」

2005-03-15 23:00:44 | 
たまには愛読書の紹介をば。
三島由紀夫の「レター教室」。

三島由紀夫って、ずっとTVで自決のシーンばかりが紹介されているせいで、
本質が置き去りにされてるんじゃないかなと思うんですよね。
かくいう僕もTVの影響か、勝手に「過激な思想家」っていうイメージしかなく、
彼の作品に出会うのが遅れてしまいました。

流石に名著と呼ばれる「金閣寺」とかは堅くて読みにくいんですが、
この「レター教室」は真逆で、さらっと一気に読めます。
全然重くないこの作品に触れれば、例の自決シーンのイメージも吹っ飛ぶはず。

で、物語の形式は「レター教室」というだけあって、
全て「手紙の文面」だけで成り立ってます。
手紙の中で愛を告白したり、感情をむき出しにして相手をののしったり、
はたまた、ショートケーキを強要したり(笑)。

メインストーリーは5人の年齢も違った男女が繰り広げる人間模様で、
それはまるでマンハッタン・ラブストーリーのように(笑)、
かくも複雑で面白く描かれてます。

また、文中にさりげなく「英文での手紙の書き方のコツ」とかが、さらっと書かれたり。
所々、三島のセンスの良さが感じられます。

例えば、「英文の手紙では時々ちょっと文法やスペルを間違えろ」と。
そのこころは「正確な文では無味乾燥で味もないし、可愛くない」と(笑)
そりゃ、日本人からしても外国人タレントが綺麗な日本語使えてたら
可愛げ無くてイヤですもんね(笑)
「ユタ、田舎じゃないよぉー!」とかね。
チョット訛った日本語って良い感じですよね。
・・・たとえが古いな(笑)

また、本文を見ていても、「人に対しての文章の作り方」は、
伝達手段が手紙からメールになった今現代でも十分応用が利きそうです。
下手なHowTo実用書よりよっぽど役に立つんじゃないかな?

ストーリーとしてももちろん最高。人物設定もその描写も絶妙。
男心も女心もリアルだけど軽妙で重くならず。
テンポ良く一気に読めます。

新幹線で仙台の実家に帰るときに読むと、
新白河あたりではもう読み終わっちゃったりして(分かりにくいですよね?)、
チョット物足りないなーって位で丁度良い作品です。

お気楽でお洒落。
でも、実は男と女の関係のかなり深いところを描ききってる凄い作品。
ま、気合い入れないでご一読することをオススメします。
本当に古さを感じないですから、コレは。

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