ふらんす座への招待

俳句をあそぼう

句会レポート

2016-11-30 12:48:19 | ふらんす座
11月26日(土)

                     山崎、最上山公園にて
 
参加者   たかし、喜哉、ジロー、還水、鈴鹿、ゆり子、究、さえ子、まり、
       突波(投句のみ)

互選句

 女子大の門閉ざされし歳の暮れ             たかし
 街路樹の北野の柿は赤くなり
 年末の午后の北野にティータイム
 顔洗ふ鏡の奥の冬の海                 喜哉
        入選  ジロー
 燦々と冬日円なガスタンク
        入選  鈴鹿
 初霜や二条炭屋は片泊り
 冬北斗お前はすでに死んでゐる
 立ち寄らぬなつかしき場所鶏頭花            ジロー
        入選  還水
 高層の窓拭くたつき山眠る
        入選  還水
 さよならも言はず背を向け剥く林檎
        入選  究 
 冬の日の影より客の来たりけり
 相槌を打つことくらい冬の月
 巨大月ピテカントロプス盧遮那仏            還水
        特選  喜哉、鈴鹿
 風邪の子を脅す天井板の顔
        特選  さえ子
 夢に明け無念に暮れて山眠る
        特選  ゆり子
 憂国忌波に立ちたる浮御堂
        入選  鈴鹿、ゆり子
 暮早し嫌な顔した大統領
        入選  さえ子
 霜月や弘法市の高野槙                 鈴鹿
        入選  喜哉、ジロー、ゆり子
 刈田いまだ土あたたかし水たまる
        入選  還水
 小春日や従兄弟従姉妹の集ひたり             ゆり子
        特選  還水、究
 新米やたぎる命のうまさかな
        入選  究
 山粧ふまず紅の眼を刺しぬ
 北風に背中まるめてだんご虫              究
        入選  さえ子
 山眠り光と私朝寝坊                  さえ子
        入選  究
 コンコンと聞きてゲホゲホ返す咳
 餅食べて餅の髪色祖母笑ひ
 語学熱麦の芽の様に伸び伸びと             まり
        入選  喜哉
 この恋は摘むか摘まぬか帰り花
 山眠る我が恋も似し春を待つ
 冬に入る袖の釦を失くしけり              突波
        入選  ジロー、究
 木の実落つ男の子は遠く転がれり
        入選  鈴鹿、ゆり子
 冬の夜のプールに雨の休みをり
        入選  喜哉、還水
 喧嘩していても林檎は剥いてくれ
        入選  喜哉
 レジにて二割引といふ富有柿  

句会レポート

2016-11-02 15:59:45 | ふらんす座
10月22日(土)

                             秋の雲     箱木千年屋にて

 参加者   たかし、喜哉、突波、ジロー、鈴鹿、草径、究
 通信参加  還水、ゆり子、さえ子

 互選句

微酔の句会帰りや月丸し                たかし
         入選  究
大き目のおはぎ到来三田米
栗飯に秋刀魚の開き季重なり

いちまいの空ばかりなる刈田かな            喜哉
         入選 ジロー、鈴鹿、草径、究
大和路や耳成山は稲架隠れ
         特選  草径
就中大神と言う名の新酒
         特選  究 
         入選  鈴鹿
後の月乳がさみしくて泣ける
         入選  突波
藁塚に少年たりし日のにほい

月渡るアイロン台は舟の形               突波
         特選  喜哉
         入選  草径
檸檬香る君の髪を指で梳く
         入選  ジロー
貴方っていつもさうだわ金木犀
         入選  喜哉
辞書で引く「愛」味気なく貝割菜
稲光り教えて涙の使ひ方

もうここでいいよと背中きんもくせい         ジロー
         特選  突波
秋の水打てば息づく荒砥石
         特選  鈴鹿
末枯やレノンサルトルボブディラン
皿そばの皿を重ねて秋高し
         入選  究
勘定を忘る爽やかに席立てば

山々の霧集い来る諏訪の海              鈴鹿
         入選  喜哉
秋風を天龍川はさくなだる

野姻の農夫に蹤きて去りにけり            草径
         特選  ジロー
         入選  喜哉、突波
断層に倒壊残る鵙のこゑ

夕時雨家へと急ぐランドセル             究 
 
木犀や善く生きなむとフト思ふ            還水
露けしや雲に抱かるる丘の町
虫しぐれ山揺るがして床の闇

秋の雨静かにまっすぐ降りてくる           ゆり子
商店街小さな御神輿大きな声
         入選  究
木犀の落ちたる花や星の屑

林檎剥くとき逞しき祖母の指             さえ子   
         入選  鈴鹿
秋の蚊はボクサー拳かるく避け
秋の蚊をたたけばつかむ空気かな
蜘蛛の糸にかかりて揺れる落葉かな