ふらんす座への招待

俳句をあそぼう

烈のつぶやき その⑥

2012-01-16 22:18:18 | 

平成24年1月17日

今年の目標

俳句作りのきっかけをくれたのは妻(カフェシベールの常連客のひとり)だった。そしてその妻に「句会に一度出てみませんか」と声かけしたのはジローさん(カフェシベールのマスター)だった。このふたりのアクションがなかったら、私は今でも俳句とは無縁の生活を送っていたと思う。更には、初心者の私を上手におだてて、句会の面白さを体験させてくれた句会(ふらんす座)メンバーの、たかしさん・ジローさん・よしやさん・かんすいさん・アキちゃんにも、感謝している。句会初体験の折に「こんなのは俳句とはいえませんな」などと、辛口に批評されたら、おそらく「けっ、俳句なんか、くそくらえ」と内心毒づいて、俳句嫌い・句会嫌いに陥っていたと思う。

 さて、そんな私の今年(平成24年)の目標は、ふたつである。
一に、30句応募へのチャレンジ。二に句会でのコメント力のアップである。
30句の応募は、これまでも「必ず力がつくからやったほうがいいよ」と複数の先輩方に言われたことで、ようやく、その気になったということである。
コメント力アップというのは、句会で自分が特選や並選で挙げた句について、好き嫌いという観点からでしかコメント出来ていないということに、自分でも反省しているからである。
作句力の方は、まぐれで特選に選んでもらえることがあるということを経験済みであるが、選句力というのは、本当の実力が問われる恐ろしいものだと、最近、ようやく、思い始めたのである。
そして、好き嫌いや自分の国語力の範囲内だけでの選句の繰り返しでは、いつまでたっても、選句力は伸びないということや、更には、句会とは、実は「選句会」の略称なのだということも。
修行は続くが、そんな修行なら一生続けてもいいのでは、と思い始めている。

今年こそ佳き年でありますように。

すぐムキになる癖いまだ根深汁 烈


句会レポート

2012-01-07 23:31:49 | ふらんす座
1月5日(木)
  参加者   たかし、喜哉、ジロー、還水、烈、鈴鹿、白水、荒岩張


 新年あけましておめでとうございます
「ふらんす座」新年句会は急遽5日に決まり、年が明けてから参加を募ったところ、なかなかに集まりがよく幸先のよいスタートでありました(アキちゃんは残念)
年初の抱負として、喜哉さんから、選評を景が見えたとかいうだけのおざなりなものではなく、しっかり自分の言葉で語れるようにしようということが出され、みな賛同
1人5句の8人なら40句、それぐらいがゆっくり選評できて引き締まった句会になるだろうと意見の一致がみられました。
それと兼題をもうけたほうが選評しやすいということで、5句のうち1句は兼題で作るということに決まりました。来月の兼題は喜哉さんからいただきました。「如月」です。

  
  
  親子して生業を継ぐ寒の入り       (たかし)
  若水の六腑を巡る目覚かな        (たかし)
  暗がりに賽銭の音初詣          (たかし)
  十指みな温たまりゆくぼたん汁      (喜哉)
  冬晴れのことに白衣の似合ひをり     (ジロー)
  餅花の柱に凭れ蕩児めく         (ジロー)
  四つ足のころ憶ひだす三日かな      (ジロー)
  ふさはしく老いるゆかしさ注連飾る    (ジロー)
  江戸暖簾しづ子と書きて年の暮      (還水)
  初バーゲン随行の刑に処されたり     (還水)
  もう飛べぬ空を見上げて寒雀       (還水)
  ひとりゐて身の沈むソファ忘年会     (烈)
  注連飾工事現場を鎮めをり        (烈)
  息白く鈴をさや振る巫女二人       (鈴鹿)
  つんざくる能管一声年明けぬ       (鈴鹿)
  冬夕焼吸ひこんでゆく四国かな      (白水)  
  大旦朝湯に柚子の残りおり        (荒岩張)
  松の内よこに成長せしからだ       (荒岩張)   

 
 
 「冬夕焼吸ひこんでゆく四国かな」  (白水)
   喜哉、ジロー    特選
   還水、鈴鹿     並選

この日の最高得点句
いや~ラ行の音がなくてよかった。
白水さん、ラ行音を発音するとどうしても巻いてしまう。最初その風貌も相まって巻き舌にうさんくささを感じたのですが、人ってわからないものですね。句会が終わった後の片付けをかいがいしくしてくれたり、だんだんその出自のよろしさが見えてきました。
ところでこの句、ペダンチック白水のかっこつけが本物になっている。冬の夕焼けを吸いこんでゆく、なんていう言い切りはなかなかできないし、すっぱりと地名で詠嘆している。四国が立ち上がってくるととともに無類の影も見える。
これは一本取られました。
おめでとうございます