ふらんす座への招待

俳句をあそぼう

句会レポート

2019-05-11 15:22:50 | ふらんす座

4月29日(月)

 参加者  喜哉、突波、ジロー、還水、鈴鹿、草径、エリザベス、究、としお、貴子、幸宏

 

互選句

土手青む終るな俺たちの平成             喜哉

    入選   還水、としお、貴子

五月来る風の喇叭を吹き鳴らせ

 

藤の花睫毛に唇の触れり               突波

    特選   幸宏

    入選   草径

トロ箱の斜交い重ね霾ぐもり

    入選   鈴鹿、エリザベス

蒸しをるは蕪かラブか春惜しむ

    入選   還水

君の在ぬ無色のホーム春惜しむ

    入選   としお

春の夜シートベルトを外しけり

 

春の日の棚にガラスの動物園            ジロー

    特選   鈴鹿

    入選   喜哉

研修の名札を外す穀雨かな

    特選   草径

島の子の名字は同じフリージア

    入選   突波

鳥雲に女の消ゆる黒板塀

春惜しむ指でなぞりし麻雀牌

 

夢の人々消へてゆく春暁               還水

    特選   喜哉

さえずりや二階に病める子のありて

    入選   ジロー、鈴鹿

春月の浮かれ出でたる北新地

    入選   貴子

春惜しむ机に彫りし君の名は

    入選   草径

白躑躅乙女の小さき棺かな

 

繋ぐ手をほどく刹那や春惜しむ            鈴鹿

    入選   還水、としお

ゴンドラのすれ違うところ霞いる

    入選   ジロー

敷石の一隅を占む菫の座

坂道をジグザグにのぼり春惜しむ

春はただ惜しむの心ありて過ぐ

 

天空に黒点を追ひ雲雀落つ             草径

    特選   としお

    入選   鈴鹿

緋毛繊に座布団残し春惜しむ

    特選   ジロー

観音の一歩踏み出す葱の花

    特選   究

ほととぎす小舟の通ふ竹生島

    入選   喜哉、エリザベス

明日香路の黄色いポスト鳥雲に

 

蕗のほろ苦さあなたのあどけなさ          エリザベス

    特撰   突波、還水

    入選   ジロー

既にもう私はホタルイカに飽きた

    入選   喜哉、幸宏

ほろ酔いの頬も朧にピンクムーン

    入選   究

惜春の富士白冠ちらちらと

    入選   究

足早に女子高生も佐保姫も

 

蛤も大口叩き汁を吐く                  究

    入選   鈴鹿

スヤスヤと干したシーツで春惜しむ

    入選   貴子

京おどり夜露にぬれる知らぬ路地

人混みに交じりて一人春惜む

こんな日は鳥貝買ってコップ酒

川辺にて涙こぼすや雪やなぎ             としお

    入選   草径、幸宏

ポトマックの友いかならむ花水木

令和とはなんのことかと躑躅咲く

イースター卵に映るビッグバン

 

惜春や此度は平成連れゆくか            貴子 

    入選    エリザベス

春の雨夕飯選ぶ女子高生

    入選    突波

かかえ持つ青い鉢植え新学期

 

丁重に春惜しむべく酒囲む              幸宏

    特撰    エリザベス

蛤がパカッと開いて令和なる  

    特撰    貴子

幼少期躑躅蜜吸う蜂と僕

目しばしば土降るせいか君のせい