同潤会青山アパート、関東大震災の3年後の1926年(大正15年)9月8日の第一期工事完了より、実に今年でちょうど80年です。(第2期工事完了は次の年、昭和2年4月10日です)。きれい過ぎるくらいにみごとに復元されています。80年前の姿に戻りましたね。138戸の住民の皆さんはどこへ行かれたのでしょうか? 森ビル社長/森稔氏は、表参道ヒルズゼルコバテラスは38戸(うち12戸を賃貸)最も平均的な間取りは1LDKで、広さはおよそ65平方メートルとWBSで言われていましたが、100軒がどこかへいかれたのでしょう、、。
★昭和1年(1926年)は大正15年12月25日大正天皇の崩御により改元され、このとき昭和1年12月25日となりました。今の天皇誕生日(休日)ですね。昭和1年は大正15年12月25日です。したがって、大正15年の次の年は昭和2年なんです。これで皆さん混乱されているのではないでしょうか?安藤忠雄先生は、第2期工事が完了した昭和2年が完成だとおっしゃっています。完全完成は、その通りですね。第1期竣工は1926年(大正15年)9月8日、第1期:1号館~4号館第2期竣工 1927年(昭和2年)4月10日 第2期:5号館~10号館です。
余談ですが大正15年6月1日はロスでマリリン・モンローが私生児として生まれた年です。生きていれば、80歳なんですね。また、この年の11月18日にトヨタ自動車の前身、豊田自動織機製作所が設立されました。トヨタが世界一の自動車メーカーとなりそうですが、まさか当時、80年後に世界NO1になるとは誰も予想していなかったでしょう。はたまた、この年1月13日にはイギリスがイラクを独立させました。(保護領としては保持したままですが)。 進んだアメリカではフォード自動車が完全週休2日制を導入したり、、、、。今から80年後の2086年には、世界はどうなっているのでしょうか?わくわくしますね。
同潤会=1924年(大正13)に、関東大震災に寄せられた義損金をもとに、内務省社会局外郭団体として同潤会が設立されている。同潤会は罹災者の授産事業と住宅供給事業を目的に設立されたが、授産事業の方は1929年(昭和4)に同潤会から分離されている。同潤会の行った大きな仕事の一つに、鉄筋コンクリート造アパートの建設がある。 1941年(昭和16)に住宅営団へ業務を引き継いで解消するまでに、16団地109棟、2738戸(不良住宅改良事業を含む)の鉄筋コンクリート造アパートを建設している。スクラムクリアランスを目的としたもの、単身女性を対象としたもの、サラリーマンなど中流階級の人を対象としたものなど、さまざまなタイプのアパートがつくられ、都市における新しい住様式を追求した間取り、施設、配置計画などが試みられた。中流階級を対象としたものには、青山アパートメントハウス、代官山アパートメントハウスや江戸川アパートメントハウスなどがあり、モデルとしてつくられた江戸川アパートにはエレベーターや社交室、娯楽室の他、暖房のラジエーターや電話も備えられている。
(図説近代建築の系譜』大川三雄、川向正人、初田亨、吉田鋼市、 彰国社1997年より)