LOVE - GOLDEN APPLE

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自分の興味ある事を勝手に綴っているブログです。

この世界の片隅に -- 若い人に見て欲しい

2017-10-30 21:45:02 | 映画


またまたu-nextで視聴。

劇場公開もしていましたが、混んでいるので行きそびれしまいました。


物語は昭和8年の広島から始まります。そこにあるのは戦前の日本の田舎の穏やかな日常。その中で暮らす普通の田舎の日本の少女が、大人になっていき、加えて穏やかな日常が戦争によって徐々に壊れていく様子が描かれています。そのため、家族の絆も失いそうになりますが、終戦で新たな家族も加わり、再び家族の絆を取り戻していく、というストーリー。

このアニメがなぜこれほどにまで話題になったのか。
そこにはいろいろん要素があるのだと思いますが、私の勝手な推測で、次のようなことを考えてみました。

  ❤️最近は、戦争をテーマにした映画やドラマが少ない。

ということも影響しているのではと思います。
昭和の頃は、嫌というくらいそういうものが巷にあふれていました。戦地での激戦を取り扱うものから、個人に焦点を定めたものまで様々な戦争映画、ドラマなどが氾濫していたと思います。が、平成に入ってから、特にここ数年では戦争ものはほとんど見ることができなくなっています。
制作費なども問題もあるのかもしれませんが、戦後70年で、もうあの時代は「遠くなりにけり」という状況に至っているのかもしれません。

  ❤️SNSなどの力が大きい。

この映画はクラウドファンディングから始まったと聞きます。そして映画を見た人が「良かったよ」とSNSで発信。そこから拡散していったと思われます。SNSなど多用するのは若者。そのため、若い人が多くこの映画を見に行ったのでしょう。また、クラウドファンディングをすることによって、「自分も映画に参加しているのだ」という気持ちが多く芽生えたのかもしれません。

  ❤️主人公が普通の女の子 + 当時の庶民の生活が描かれている。

この物語の主人公は18歳の女の子。18歳といっても、特に自我が強いわけではありません。結婚も自分が希望したわけでもなく、親や周りがトントンと話を進め、それに従っているだけ。当時としては主人公のような女性が普通だったのかもしれません。あまり自分の思っていることを訴えることは少ない女の子。そういう日本の女性が今の人たちには新鮮に映ったのでしょうか。
また、当時のごくごく庶民の様子も丁寧に描かれています。つまり、戦争しているらしいけど、現状をよくわからない庶民。そのような現実も新鮮に映ったのかもしれないです。
また当時の生活様式や戦争中の食生活も丁寧に描かれているので、これも興味がそそられるところです。










  ❤️戦争という日常と暮らすことが描かれている。

呉は軍港だから、戦争末期にはほぼ毎日空襲があったことでしょう。そして呉軍港は昭和20年7月に大規模な空襲を受けました。そういう「空襲ととも暮らす生活」が戦争の大変さをさらりと伝えています。


  ❤️のんとすずが一致して、映画全体がほんわかとした雰囲気です。

声優はのんが務めました。あの声の調子が主人公のすずの雰囲気にぴったり。そのため、映画全体が戦争ものとおも寝ないように、ほんわかとした雰囲気になっています。悲惨な気持ちがを感じさせません。

  ❤️ラストに希望がある.

このストーリーは、戦争で大変だったということだけを伝えているわけではありません。映画の最後に原爆で親を亡くしてしまった子供が出てきます。その子がすずにピタッとくっつき、このため、呉の家まで連れて帰ります。まるで亡くなってしまった春海の生まれ変わりような女の子。この女の子が周作の背中でぐっすり眠って居る姿。そして、女の子の服がシラミだらけに気づき、家族総出で大騒ぎするところ、そして、最後、家族全員で瀬戸内海を見つめている姿に、この家族の明るい未来、そして日本の未来を感じささせてくれました。

この最後のところが、個人的にはすごく泣けたところ。



が、すずって自分の感情を表に出さない代わりに現実逃避しているのかな、とも思いました。戦争を現実のものと捉えないようなところ、また自分の絵に現実逃避しているところなど。だからからか、晴美ちゃんと一緒の時に空襲にあっても、すぐに逃げようというような行動に出なかったのでしょうか。
そのため、自分も負傷し、右手をなくします。右手がないと好きな絵も書けない。その現実を直視し、その後、焼夷弾が家を直撃した時にすずの感情が爆発。狂ったように火に水をかけようとしtr、家を守ろうとします。晴美ちゃんを守れなかったことを払拭するように。

戦争がすずを強くし、家族の絆を強めたような感じがしました。

ということで評価は

🍎🍎🍎

です。

若い人にこそ見てもらいたい映画です。こういう時代もあった、という事を知ってもらうためにも。
当初は売れないだろう、ということで60館ぐらいでの上映だったようです。それが3週目あたりからお客さんが増え、上映館数を増やし行ったとか。
最近は「売れるだろう」という従来の予測が全く当たらなくなってきていうようです。

2011年にはドラマ化もされているようです。知らなかった。



映画『この世界の片隅に』予告編

10月29日(日)のつぶやき

2017-10-30 05:36:25 | 海外ドラマ