今週は…ではなく既に先週だが…とうとう秀勝が死んでしまう。討ち死にではなく、刀傷がもとの病死。一方で江は秀勝の子を身籠る。悲喜こもごもの中、朝鮮出兵に野望を燃やす秀吉。豊臣家斜陽の兆しが鮮明になってきた回だった…
天正二十年(1592)春、秀忠が江戸城の広間でゴロ~ンと寝転がって昼寝している。
本多正信が「いささか見苦しい」と苦言を呈しても「うるさい親父が留守なんだから堅苦しいことは申すな」と素っ気ない対応。そう、家康は秀吉の命を受け、九州の肥前・名護屋へ向けて出陣しているのだ。
「朝鮮を攻めて、更に明国まで攻めるなんて正気の沙汰じゃない。秀吉はおかしくなったんじゃないか?」とボロカスに言いたい放題の秀忠。まあ、常識的に考えればそうなんだが…。
正信から、江が秀勝と結婚したと知らされると「あの二人は好き合ってから当然だろう。それにしても、あの跳ねっ返りが…」とニヤニヤ。
京・聚楽第では新婚間もない江が、愛する夫秀勝のため家事全般をこなそうとするが、所詮はお姫様のママゴト。侍女や家臣の邪魔になるばかりだった。
夜、夜桜を見ながら縁側で夫婦の語らいをする二人。「秀次の見張りをするなんて気が進みません」江が言うと「よし! ではこれから行ってみよう!」と、秀勝が江を連れて秀次のところを訪ねる。
「こんな時間に何の用じゃ?」うんざりした表情で、書状の山に次々と判を押している秀次が訊く。
「兄上のお顔を拝したくなったので…」と、当たり障りない理由を述べる秀勝。
秀勝と秀次が、ざっくばらんに打ち解け合う様子を見た江は、部屋へ戻る道すがら「秀次様にあんな一面があるとは思いませんでした」。
「兄上は頭が切れすぎ、考えるスピードが周りの人間とずれるから誤解されやすい。本当は感じやすい心を持つ、優しいお人じゃ」と、秀勝が秀次の人物像を説明する。
こういう人物設定ってどこかで見たことあると思ったら、『篤姫』に出てた徳川家定の描かれ方とそっくりそのままじゃないか!? 暗愚に見えて実は…っていう設定が好きな脚本家だなあ(苦笑)
秀勝は部屋へ戻るなり、朝鮮へ出陣するよう秀吉から命が下ったことを江に告げる。江はもちろん反発するが、既に大規模な動員もされており、もはや中止は不可能な状況。「秀吉の甥として出陣せぬわけにはいかない」との秀勝の言葉を受け入れるしかなかった。
いよいよ秀勝出陣の日。桜吹雪の中、秀勝は出立してゆく。散りゆく桜の花をバックに去っていくシーンは大河ではお馴染みだが、こういうシーンは大抵、今生の別れを暗示している。で、今回も定番通り、秀勝と江は二度と生きて会うことは叶わなかった。
出陣した秀勝のもとへ文を届けるため硯を擦っている江が、突然「ウッ!」と吐き気を催す。診断の結果は妊娠3ヶ月。それから4ヶ月ほど経った夏、次女の初が里帰りしてくる。
「夫婦として過ごしたのは1ヶ月ちょっとなのに、あっという間に子が出来るとは…。そなたの身体はどういう作りになっておるのじゃ」初の嫌味にも「何とでも言って下され。この子と二人でいれば寂しくありません」と、江は余裕の受け答え。
その頃、秀勝は壱岐から朝鮮の唐島へ渡り、本格的な戦闘体制に入る。
肥前・名護屋城では、秀吉が黄金の茶室で茶を飲みながら「破竹の勢いとはこのことじゃ~」と、上機嫌に高笑い。
「されど水軍は負け続き。このままでは補給も援軍も送れません」家康の憂慮にも「なら朝鮮水軍とは戦をせぬことじゃ。秀勝に水軍の動きを抑えさせる」と強気を崩さない秀吉だったが、母親である大政所が病に倒れたとの一報には顔色を変え急遽、帰京することに。
臨終を迎えた大政所は、江に「秀吉は大たわけじゃが、ワシに免じて許してやってくれや…」言い残し息を引き取る。享年76歳。
朝鮮へ渡った秀勝は、強力な朝鮮水軍に苦戦続き。見たこともない亀甲船のイラストを見せられ、あまりの凄さに絶句してしまう。イラストだけとは物足りない。せめてCGくらいにはしてもらいたいんだけど…。
そこへ、作物を強制的に提供させられ、生活できなくなった地元の農民が、秀勝の陣へ抗議にやって来る。
無理やり作物を取り返そうとする農民を家臣が斬りつけようとした瞬間、秀勝が間に割って入り、誤って斬られてしまう。
秀勝は、脚に深手を負いながらも立ち上がり「この国の民人に一切、手荒なことをしてはならん!」と言い渡す。なんだか美談仕立てにしてるけど、こんな正義の味方みたいなこと、本当に秀勝がしたんかな?
思った以上に傷は深く、おそらくはそこから病原菌が入ったのだろう、秀勝の容体は日に日に悪化してゆく。敵の水軍が襲ってきたとの知らせに対し「敵の挑発に乗るな! まずはおびき寄せよ!」と下知した瞬間、倒れて意識朦朧の状態に陥ってしまう。
そんなさなか、秀吉は京へ到着するが、大政所の臨終には間に合わなかった。秀吉は仏間で「妹の旭も、弟の秀長も、子の鶴松も死に、おっ母も死んでしもうた。もう泣くのも飽きた…」と呟き、悲嘆に暮れている。
居合わせた江が「早く夫を返して下さい」と訴える。秀吉は「戦は勝ち続きじゃ。もうすぐ凱旋できる。その時は山ほど褒美を取らせる」と秀吉。
「褒美などいりません! すぐにでも夫を…」懸命な江の訴えに、秀吉は何も答えず立ち去る。
秋になり、江が臨月を迎えた頃、一通の書状を持った秀次が江の部屋を訪れる。
「秀勝が…死におった」言うなり、茫然とした表情で書状を足元にハラリと落としてしまう。江が慌てて書状を拾い上げると、そこには「病死」の二文字。激しいショックで江は急に産気づく。
無事、姫君を出産はしたものの、とても喜ぶ気持ちにはなれず、涙に暮れる江なのであった…。
今回は秀吉の身内が次々と死に、朝鮮との戦も本格化するというドラマチックな展開であったにも関わらず、なぜか盛り上がりには欠けていた。理由は、戦がことごとくナレーションだけで処理されていたからかなあ? いつものことではあるけど…。
それより、もう次回の話が始まってしまった! 今週は早くレビューを書かねば!(苦笑)f^_^;
天正二十年(1592)春、秀忠が江戸城の広間でゴロ~ンと寝転がって昼寝している。
本多正信が「いささか見苦しい」と苦言を呈しても「うるさい親父が留守なんだから堅苦しいことは申すな」と素っ気ない対応。そう、家康は秀吉の命を受け、九州の肥前・名護屋へ向けて出陣しているのだ。
「朝鮮を攻めて、更に明国まで攻めるなんて正気の沙汰じゃない。秀吉はおかしくなったんじゃないか?」とボロカスに言いたい放題の秀忠。まあ、常識的に考えればそうなんだが…。
正信から、江が秀勝と結婚したと知らされると「あの二人は好き合ってから当然だろう。それにしても、あの跳ねっ返りが…」とニヤニヤ。
京・聚楽第では新婚間もない江が、愛する夫秀勝のため家事全般をこなそうとするが、所詮はお姫様のママゴト。侍女や家臣の邪魔になるばかりだった。
夜、夜桜を見ながら縁側で夫婦の語らいをする二人。「秀次の見張りをするなんて気が進みません」江が言うと「よし! ではこれから行ってみよう!」と、秀勝が江を連れて秀次のところを訪ねる。
「こんな時間に何の用じゃ?」うんざりした表情で、書状の山に次々と判を押している秀次が訊く。
「兄上のお顔を拝したくなったので…」と、当たり障りない理由を述べる秀勝。
秀勝と秀次が、ざっくばらんに打ち解け合う様子を見た江は、部屋へ戻る道すがら「秀次様にあんな一面があるとは思いませんでした」。
「兄上は頭が切れすぎ、考えるスピードが周りの人間とずれるから誤解されやすい。本当は感じやすい心を持つ、優しいお人じゃ」と、秀勝が秀次の人物像を説明する。
こういう人物設定ってどこかで見たことあると思ったら、『篤姫』に出てた徳川家定の描かれ方とそっくりそのままじゃないか!? 暗愚に見えて実は…っていう設定が好きな脚本家だなあ(苦笑)
秀勝は部屋へ戻るなり、朝鮮へ出陣するよう秀吉から命が下ったことを江に告げる。江はもちろん反発するが、既に大規模な動員もされており、もはや中止は不可能な状況。「秀吉の甥として出陣せぬわけにはいかない」との秀勝の言葉を受け入れるしかなかった。
いよいよ秀勝出陣の日。桜吹雪の中、秀勝は出立してゆく。散りゆく桜の花をバックに去っていくシーンは大河ではお馴染みだが、こういうシーンは大抵、今生の別れを暗示している。で、今回も定番通り、秀勝と江は二度と生きて会うことは叶わなかった。
出陣した秀勝のもとへ文を届けるため硯を擦っている江が、突然「ウッ!」と吐き気を催す。診断の結果は妊娠3ヶ月。それから4ヶ月ほど経った夏、次女の初が里帰りしてくる。
「夫婦として過ごしたのは1ヶ月ちょっとなのに、あっという間に子が出来るとは…。そなたの身体はどういう作りになっておるのじゃ」初の嫌味にも「何とでも言って下され。この子と二人でいれば寂しくありません」と、江は余裕の受け答え。
その頃、秀勝は壱岐から朝鮮の唐島へ渡り、本格的な戦闘体制に入る。
肥前・名護屋城では、秀吉が黄金の茶室で茶を飲みながら「破竹の勢いとはこのことじゃ~」と、上機嫌に高笑い。
「されど水軍は負け続き。このままでは補給も援軍も送れません」家康の憂慮にも「なら朝鮮水軍とは戦をせぬことじゃ。秀勝に水軍の動きを抑えさせる」と強気を崩さない秀吉だったが、母親である大政所が病に倒れたとの一報には顔色を変え急遽、帰京することに。
臨終を迎えた大政所は、江に「秀吉は大たわけじゃが、ワシに免じて許してやってくれや…」言い残し息を引き取る。享年76歳。
朝鮮へ渡った秀勝は、強力な朝鮮水軍に苦戦続き。見たこともない亀甲船のイラストを見せられ、あまりの凄さに絶句してしまう。イラストだけとは物足りない。せめてCGくらいにはしてもらいたいんだけど…。
そこへ、作物を強制的に提供させられ、生活できなくなった地元の農民が、秀勝の陣へ抗議にやって来る。
無理やり作物を取り返そうとする農民を家臣が斬りつけようとした瞬間、秀勝が間に割って入り、誤って斬られてしまう。
秀勝は、脚に深手を負いながらも立ち上がり「この国の民人に一切、手荒なことをしてはならん!」と言い渡す。なんだか美談仕立てにしてるけど、こんな正義の味方みたいなこと、本当に秀勝がしたんかな?
思った以上に傷は深く、おそらくはそこから病原菌が入ったのだろう、秀勝の容体は日に日に悪化してゆく。敵の水軍が襲ってきたとの知らせに対し「敵の挑発に乗るな! まずはおびき寄せよ!」と下知した瞬間、倒れて意識朦朧の状態に陥ってしまう。
そんなさなか、秀吉は京へ到着するが、大政所の臨終には間に合わなかった。秀吉は仏間で「妹の旭も、弟の秀長も、子の鶴松も死に、おっ母も死んでしもうた。もう泣くのも飽きた…」と呟き、悲嘆に暮れている。
居合わせた江が「早く夫を返して下さい」と訴える。秀吉は「戦は勝ち続きじゃ。もうすぐ凱旋できる。その時は山ほど褒美を取らせる」と秀吉。
「褒美などいりません! すぐにでも夫を…」懸命な江の訴えに、秀吉は何も答えず立ち去る。
秋になり、江が臨月を迎えた頃、一通の書状を持った秀次が江の部屋を訪れる。
「秀勝が…死におった」言うなり、茫然とした表情で書状を足元にハラリと落としてしまう。江が慌てて書状を拾い上げると、そこには「病死」の二文字。激しいショックで江は急に産気づく。
無事、姫君を出産はしたものの、とても喜ぶ気持ちにはなれず、涙に暮れる江なのであった…。
今回は秀吉の身内が次々と死に、朝鮮との戦も本格化するというドラマチックな展開であったにも関わらず、なぜか盛り上がりには欠けていた。理由は、戦がことごとくナレーションだけで処理されていたからかなあ? いつものことではあるけど…。
それより、もう次回の話が始まってしまった! 今週は早くレビューを書かねば!(苦笑)f^_^;
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