「目元は秀勝に似ておるのう~」
オープニングで秀次が、完(さだ)と名付けられた江の長女を抱き上げ、あやしている。
回想シーンとして、おねが江に詫びるシーンが流れる。「朝鮮へ秀勝殿を送ったこと、申し訳なく思う。許しておくれ」
「詫びるべきは叔父・秀吉じゃ。ワシは明るく優しい弟・秀勝が大好きじゃった。その秀勝を奪った叔父上を、ワシは絶対に許さん」
秀次は怒りを露にし、秀吉との対決姿勢を鮮明にする。
「朝鮮での戦ですが…当初の勢いはどこへやら、日本勢は苦戦を強いられてるようです」
所変わって江戸城。本多正信が、頬杖ついて寝そべってる秀忠に向かい戦況解説している。
「そんなこと分かっておった。明国・朝鮮を我が物にするなど、日本中の軍勢を繰り出しても出来るものではない。太閤殿下の気紛れに乗せられて、将兵は死に場所を得るために海を渡ったようなもんじゃ…」
秀忠は投げやりな態度で呟く。
ところが秀勝が他界したと聞くと身を起こし、一転して神妙な表情に。
「戦でか?」
「病と聞いております」
「病か…」
年が明け、文禄二年(1593)になっても、江は秀勝を亡くしたショックから立ち直れずにいる。ショックのあまり、生まれたばかりの長女・完を抱くことすら出来ない。
「誰じゃ、ビービー泣いておるのは…」
そこへ登場したのは、またしても里帰りしてきた次女の初。
「江、しっかりせよ! いつものそなたらしく、辛いことははね除け、前へ前へと進んで参らぬか。夫を戦場へ送る辛さはよく分かる。私も夫・高次を九州に送ってるゆえな…」初は懸命に励ますも、「九州なら心配ないですね。秀勝様は朝鮮へ渡られたのですよ…」と、江は反発。逆効果になってしまう。
「私も秀勝様の元へ行きたい」と、ますます悲しみに沈む。
そこで初は、江を何とか元気づけるべく龍子の元へ相談に赴く。
「私も戦で夫を亡くした。優しい夫で、私も慕っていた」龍子は切々と語りだす。
ここまでは江の境遇と一緒。初は、さぞ参考になる話が聞けるものと期待し、身を乗り出すが、ここから先がいけない。
「でも、時が経つと忘れますよ」あっけらかんとした口調で言うもんだから、初はガクッと肩を落とす。このリアクション、まんまコントじゃないか!
「その後、すぐに殿下の側室になってね。殿下には、それはそれは優しくして頂いてね、それで私は夫を忘れることが出来たの」
「でも秀吉様は敵ですよね?」初はツッコムが「そこが殿下の不思議なところでね、何だか気分がパアーっと明るくなったの」能天気に答える。
「そうだわ! お江殿も殿下にお会いになったらヨロシイのよ!」龍子の提案に対し初は抗議する。「その殿下のせいで夫を亡くしたのです!」
「あら嫌だ…そうだったわね。夫の死から立ち直るには…」ここでまた初が身を乗り出し、答えを促す。
「よい着物を着るとか、美味しい物を食べるとか…」間抜けなアドバイスに、初は怪訝な表情に。
それを察した龍子は慌てて「…ではなくて」と否定し、「そうだわ! 最初から居なかったと思えばいいのよ」あまりの的外れさに、呆気にとられる初だった。
それにしても、龍子はキャラといい口調といい、主役の江に勝るとも劣らないトンデモキャラだ(苦笑)
「相談する相手を間違えた…」初は廊下を歩きながらぼやく。そこへ細川ガラシャが訪れたとの知らせが。
江を何とか慰めたいとの気持ちから訪れたガラシャは「私には夫はおりません」と、意外な言葉を切り出す。
「本能寺の変のあと、私は山深い田舎へ追いやられた。子供とも引き離され、孤独に苛まれた私は、何度も自害を図った。ようやく許されて夫の元へ帰ったら、夫は側室とイチャイチャ…。だから、私の中にもう夫はいないんです。それに引き替え、江殿は羨ましい。一途に愛せる人がいるのですから…」
ガラシャは、キリスト教では亡くなった人は天国に行くと考えられているとも話す。それでもまだ江の心は晴れない。
初はガラシャの話を引用し、「秀勝様が天国から見守っていて下さると思えば…」と慰めるが「私は、そばにいて見守っていて欲しかった」と泣くばかり。
最後に相談に訪れたのは、九州から戻ったばかりの姉・淀の所だった。
「私も子の鶴松を亡くしたから辛さはよく分かる。希望を持つのじゃ。たとえ無理をしてでもじゃ…」淀は力強く江を励ます。
悲嘆に暮れる江の元へ秀勝からの遺髪と遺言状が届く。亡くなる直前、死を予感した秀勝が自ら用意していたものだ。
「ワシは今、病を得て空ばかりを見て過ごしている。その無念さを救ってくれたのが、この地の子供たちじゃ。この子らを見ていると、このたびの戦がいかに馬鹿馬鹿しいものか、よく分かる。ワシはもう助かるまい。ワシはそなたに、何を残したのだろうか? そなたと共に生きた証を…」
この遺言状を読み、江は完こそが秀勝の忘れ形見だと悟り、ようやく完を抱き上げることが出来た。
江は聚楽第の楼に登り、夕陽が沈みゆく京の街を見下ろしながら完に話し掛ける。「これがそなたの生まれた場所ぞ。父と母が共にいた場所じゃ」。
その年の夏、淀は男の子を出産。拾(ひろい)と命名される。
肥前・名護屋から飛んで帰ってきた秀吉は、またも男児に恵まれたことに大喜び。「そなたの姉は菩薩じゃあ」と、江の手を取って感謝の言葉を口にする。
「秀勝のこと、済まなんだ」秀吉は何度も頭を下げて詫びもするが、「戦はお止め下さい」と江が懇願すると態度を硬化させる。
「戦は一旦休戦して交渉はするが、相手の出方次第では、また戦をやる」
「この戦がどれほど馬鹿馬鹿しいか分からないのなら、秀吉様は大うつけです!」この言葉に秀吉はキレ、江を睨み付ける。
「そなた…誰に向かって物申しておるのじゃ」
その時、拾がむずがる。途端に表情を崩し、拾の寝床を覗き込む秀吉。
「かわいいのぉ~。そなたは豊臣家の跡取りじゃ。関白なのじゃぞ~」そこで秀吉はふと考え込み「そうじゃ、関白はもうおったのじゃな…」
この言葉に江は不吉な予感を覚える。
一月後、秀吉は、拾と秀次の娘を縁組みしたいと秀次に申し出る。秀吉に逆らえない秀次は、意図が分からないまま承知するしかなかった。
「叔父上は、自分が生きているうちに関白の位を拾に継がせたいのだろう」秀次は、自分の存在が邪魔になり始めていることに気付いていた。
「秀勝なら、関白の位など蹴り飛ばして、大笑いしておったであろう。じゃが、ワシは今の地位にしがみついて窮々としている。江、笑うてくれ…」秀次は自嘲気味に呟く。
江は、秀吉が秀次を関白の座から追い落とそうとしている気がする…と、淀に不安を打ち明ける。
「拾はまだ赤子ぞ」淀は否定するが「秀吉様はおかしくなっておいでです。朝鮮にもやたら執着しておいでだし…。どうか姉上からも強くおっしゃって下さい!」江は必死に訴える。
その時、また拾がむずがる。と、淀は自ら乳を含ませる。「この子は、私の思うように育てようと思っておる」
その淀の言葉にも、江はえもいわれぬ不安を覚える。
その年の冬になる頃、朝鮮から将兵が続々と引き揚げ、それぞれの領国に戻っていった。その中に家康の姿もあった。
「長い間の戦、ご苦労にございました」秀忠が丁重に家康を出迎える。
「太閤殿下は、秀次様を関白に据えたことを後悔しておられるようです」本多正信の言葉に「江殿も心配しておいででしょう。秀次様は、亡きご夫君・秀勝様の兄上ですからね…」秀忠が懸念を示す。
これを家康は見逃さなかった。「そなたも他人を気に掛けることがあるのじゃな」
「別に気に掛けたわけではありません…」秀忠はバツが悪そうな顔で否定する。
これって、秀忠自身も気付かない恋心っていうやつかな?
聚楽第では、よちよち歩きの完が、毬遊びをしている。外は折しも激しい雷雨。雷鳴に被せるように「江は、嵐がくる予感がしていました」とのナレーションでエンディング。
次回はいよいよ嵐の展開。秀次は切腹させられ、江は無理やり秀忠と縁組みさせられる。
予告編の最後にちらっと映った秀吉の顔、なんと眉毛がなかった! 昨年の『龍馬伝』に出てた徳川慶喜みたいで不気味だ ヤンキー秀吉の錯乱ぶりにも大注目!!
オープニングで秀次が、完(さだ)と名付けられた江の長女を抱き上げ、あやしている。
回想シーンとして、おねが江に詫びるシーンが流れる。「朝鮮へ秀勝殿を送ったこと、申し訳なく思う。許しておくれ」
「詫びるべきは叔父・秀吉じゃ。ワシは明るく優しい弟・秀勝が大好きじゃった。その秀勝を奪った叔父上を、ワシは絶対に許さん」
秀次は怒りを露にし、秀吉との対決姿勢を鮮明にする。
「朝鮮での戦ですが…当初の勢いはどこへやら、日本勢は苦戦を強いられてるようです」
所変わって江戸城。本多正信が、頬杖ついて寝そべってる秀忠に向かい戦況解説している。
「そんなこと分かっておった。明国・朝鮮を我が物にするなど、日本中の軍勢を繰り出しても出来るものではない。太閤殿下の気紛れに乗せられて、将兵は死に場所を得るために海を渡ったようなもんじゃ…」
秀忠は投げやりな態度で呟く。
ところが秀勝が他界したと聞くと身を起こし、一転して神妙な表情に。
「戦でか?」
「病と聞いております」
「病か…」
年が明け、文禄二年(1593)になっても、江は秀勝を亡くしたショックから立ち直れずにいる。ショックのあまり、生まれたばかりの長女・完を抱くことすら出来ない。
「誰じゃ、ビービー泣いておるのは…」
そこへ登場したのは、またしても里帰りしてきた次女の初。
「江、しっかりせよ! いつものそなたらしく、辛いことははね除け、前へ前へと進んで参らぬか。夫を戦場へ送る辛さはよく分かる。私も夫・高次を九州に送ってるゆえな…」初は懸命に励ますも、「九州なら心配ないですね。秀勝様は朝鮮へ渡られたのですよ…」と、江は反発。逆効果になってしまう。
「私も秀勝様の元へ行きたい」と、ますます悲しみに沈む。
そこで初は、江を何とか元気づけるべく龍子の元へ相談に赴く。
「私も戦で夫を亡くした。優しい夫で、私も慕っていた」龍子は切々と語りだす。
ここまでは江の境遇と一緒。初は、さぞ参考になる話が聞けるものと期待し、身を乗り出すが、ここから先がいけない。
「でも、時が経つと忘れますよ」あっけらかんとした口調で言うもんだから、初はガクッと肩を落とす。このリアクション、まんまコントじゃないか!
「その後、すぐに殿下の側室になってね。殿下には、それはそれは優しくして頂いてね、それで私は夫を忘れることが出来たの」
「でも秀吉様は敵ですよね?」初はツッコムが「そこが殿下の不思議なところでね、何だか気分がパアーっと明るくなったの」能天気に答える。
「そうだわ! お江殿も殿下にお会いになったらヨロシイのよ!」龍子の提案に対し初は抗議する。「その殿下のせいで夫を亡くしたのです!」
「あら嫌だ…そうだったわね。夫の死から立ち直るには…」ここでまた初が身を乗り出し、答えを促す。
「よい着物を着るとか、美味しい物を食べるとか…」間抜けなアドバイスに、初は怪訝な表情に。
それを察した龍子は慌てて「…ではなくて」と否定し、「そうだわ! 最初から居なかったと思えばいいのよ」あまりの的外れさに、呆気にとられる初だった。
それにしても、龍子はキャラといい口調といい、主役の江に勝るとも劣らないトンデモキャラだ(苦笑)
「相談する相手を間違えた…」初は廊下を歩きながらぼやく。そこへ細川ガラシャが訪れたとの知らせが。
江を何とか慰めたいとの気持ちから訪れたガラシャは「私には夫はおりません」と、意外な言葉を切り出す。
「本能寺の変のあと、私は山深い田舎へ追いやられた。子供とも引き離され、孤独に苛まれた私は、何度も自害を図った。ようやく許されて夫の元へ帰ったら、夫は側室とイチャイチャ…。だから、私の中にもう夫はいないんです。それに引き替え、江殿は羨ましい。一途に愛せる人がいるのですから…」
ガラシャは、キリスト教では亡くなった人は天国に行くと考えられているとも話す。それでもまだ江の心は晴れない。
初はガラシャの話を引用し、「秀勝様が天国から見守っていて下さると思えば…」と慰めるが「私は、そばにいて見守っていて欲しかった」と泣くばかり。
最後に相談に訪れたのは、九州から戻ったばかりの姉・淀の所だった。
「私も子の鶴松を亡くしたから辛さはよく分かる。希望を持つのじゃ。たとえ無理をしてでもじゃ…」淀は力強く江を励ます。
悲嘆に暮れる江の元へ秀勝からの遺髪と遺言状が届く。亡くなる直前、死を予感した秀勝が自ら用意していたものだ。
「ワシは今、病を得て空ばかりを見て過ごしている。その無念さを救ってくれたのが、この地の子供たちじゃ。この子らを見ていると、このたびの戦がいかに馬鹿馬鹿しいものか、よく分かる。ワシはもう助かるまい。ワシはそなたに、何を残したのだろうか? そなたと共に生きた証を…」
この遺言状を読み、江は完こそが秀勝の忘れ形見だと悟り、ようやく完を抱き上げることが出来た。
江は聚楽第の楼に登り、夕陽が沈みゆく京の街を見下ろしながら完に話し掛ける。「これがそなたの生まれた場所ぞ。父と母が共にいた場所じゃ」。
その年の夏、淀は男の子を出産。拾(ひろい)と命名される。
肥前・名護屋から飛んで帰ってきた秀吉は、またも男児に恵まれたことに大喜び。「そなたの姉は菩薩じゃあ」と、江の手を取って感謝の言葉を口にする。
「秀勝のこと、済まなんだ」秀吉は何度も頭を下げて詫びもするが、「戦はお止め下さい」と江が懇願すると態度を硬化させる。
「戦は一旦休戦して交渉はするが、相手の出方次第では、また戦をやる」
「この戦がどれほど馬鹿馬鹿しいか分からないのなら、秀吉様は大うつけです!」この言葉に秀吉はキレ、江を睨み付ける。
「そなた…誰に向かって物申しておるのじゃ」
その時、拾がむずがる。途端に表情を崩し、拾の寝床を覗き込む秀吉。
「かわいいのぉ~。そなたは豊臣家の跡取りじゃ。関白なのじゃぞ~」そこで秀吉はふと考え込み「そうじゃ、関白はもうおったのじゃな…」
この言葉に江は不吉な予感を覚える。
一月後、秀吉は、拾と秀次の娘を縁組みしたいと秀次に申し出る。秀吉に逆らえない秀次は、意図が分からないまま承知するしかなかった。
「叔父上は、自分が生きているうちに関白の位を拾に継がせたいのだろう」秀次は、自分の存在が邪魔になり始めていることに気付いていた。
「秀勝なら、関白の位など蹴り飛ばして、大笑いしておったであろう。じゃが、ワシは今の地位にしがみついて窮々としている。江、笑うてくれ…」秀次は自嘲気味に呟く。
江は、秀吉が秀次を関白の座から追い落とそうとしている気がする…と、淀に不安を打ち明ける。
「拾はまだ赤子ぞ」淀は否定するが「秀吉様はおかしくなっておいでです。朝鮮にもやたら執着しておいでだし…。どうか姉上からも強くおっしゃって下さい!」江は必死に訴える。
その時、また拾がむずがる。と、淀は自ら乳を含ませる。「この子は、私の思うように育てようと思っておる」
その淀の言葉にも、江はえもいわれぬ不安を覚える。
その年の冬になる頃、朝鮮から将兵が続々と引き揚げ、それぞれの領国に戻っていった。その中に家康の姿もあった。
「長い間の戦、ご苦労にございました」秀忠が丁重に家康を出迎える。
「太閤殿下は、秀次様を関白に据えたことを後悔しておられるようです」本多正信の言葉に「江殿も心配しておいででしょう。秀次様は、亡きご夫君・秀勝様の兄上ですからね…」秀忠が懸念を示す。
これを家康は見逃さなかった。「そなたも他人を気に掛けることがあるのじゃな」
「別に気に掛けたわけではありません…」秀忠はバツが悪そうな顔で否定する。
これって、秀忠自身も気付かない恋心っていうやつかな?
聚楽第では、よちよち歩きの完が、毬遊びをしている。外は折しも激しい雷雨。雷鳴に被せるように「江は、嵐がくる予感がしていました」とのナレーションでエンディング。
次回はいよいよ嵐の展開。秀次は切腹させられ、江は無理やり秀忠と縁組みさせられる。
予告編の最後にちらっと映った秀吉の顔、なんと眉毛がなかった! 昨年の『龍馬伝』に出てた徳川慶喜みたいで不気味だ ヤンキー秀吉の錯乱ぶりにも大注目!!
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