テレビのツボ

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「初の縁談」~恋物語その2

2011-05-27 07:38:37 | 大河ドラマ
初っぱなから訂正…先週、初と二人っきりになって見合いしたのは秀勝ではなくて高次だった。秀勝は江の夫になる人だよねぇ

で、またしても遅れに遅れた江のレビューだが…今週も、先週の延長みたいな話。一から十まで恋愛話ばっかり。こういうドラマだと受け入れるしかないか…。


「姉上が猿の側室にぃぃ!?」
初が中庭の向こう側から叫ぶなり、映像早回しで廊下をぐるっと半周して江の部屋へ。「でも姉上はキッパリ断った」と江から聞く。「当たり前じゃ!」と返すや、傍らのお菓子に手を伸ばすも、(菓子は嫌いです…)という京極高次の顔が浮かび食べるのを止めてしまう。

(秀吉が約束を破った!)と怒り心頭の江は秀吉に直談判に及んだ。
「姉上に手を出さないという念書は?」と詰め寄る江。側に控えるおねが侍女に目配せし、念書を持って来させる。
「声に出して読め!」と、またや命令口調で迫る江。投げやりな口調で秀吉が読み上げると「それはどうなってるんですか?」と問いただす。
「今はそんなことは考えておらん」と秀吉が答えると「今はぁ!? ということは、この先は考えるということぉ~!?」ヒステリックに責め立てる江に秀吉はタジタジ。江はこの時点でもまだ14歳くらいの筈。中坊にタジタジの天下人って…(呆れ)

初は龍子の部屋へ。「弟も初様のことを憎からず思ってるようですよ~」って龍子の言葉に喜色満面の初。が、「でも三姉妹は信長公の姪だし、もっといい使い道があるだろうから結婚は難しいかも…」という言葉に一転して顔を曇らせる。

茶々の部屋へ駆け込んだ初は「猿は私達を政略結婚の道具にする気なんですぅ!」と号泣する。「高次様と結婚できるよう秀吉に頼んで下さい!」と茶々にすがる初。「そんなこと頼んだら秀吉が姉上に何をするか…」江が危惧を露に反対すると「どうすればいいのじゃ~! わ~~ん!!」と初は泣き崩れる。

数日後、京へ上った秀吉が新築後間もない聚楽第へ家康を招いた。
「それにしても立派な屋敷ですなあ~!」と、ひとしきり社交辞令を述べたあと「殿下はちとお疲れですかな? おなごのことでお悩みですか? いやいや驚きましたぁ、天下人でも思いのままにならぬ方がおいでとは!」と、見事に秀吉の悩みを言い当てる。家康が鋭すぎ。テレパシーでもあるんかいな? で、家康の登場場面はこの3分足らずのシーンのみ。今週もまた端役扱い。出番が短かすぎ。キャラ設定がどう変化したかどうか以前の問題だな

場面は再び大坂城。初が、初めて高次と出会った渡り廊下で想いに耽っていると、後ろから当人が声を掛けてきた。
「この前、初殿の嫌いなものを聞き忘れてました。お嫌いなものは?」と、屈託なく問う高次に「私が嫌いなのは…あなたのように、仕官のために己れの姉を側室に差し出すような男です!」吐き捨てるように答えると、またまた茶々の部屋へ。
「どうせ秀吉の命令で、何処かへ嫁に行かされるのじゃあ! あ~~ん!!」またまた泣き崩れる初。同じようなシーンを2回もやらんでいいのじゃあ! あ~~ん!!と、見てるこちらが泣きたくなった

初の健気な恋心に、茶々はついにある決意をする。その夜、大坂城に戻った秀吉の元へ乗り込んだ茶々は「初の想いを遂げさせてやって下さい」と頭を下げる「それでは今まで初殿のためにしてきたことが一切無駄になる。ワシに何か見返りを下さるのかぁ?」秀吉がいやらしい~目で訊くと「初の縁談がまとまったらお答えします」と思わせ振りな答えを返す茶々。三姉妹の中で、大人の男女のドロドロした恋愛劇を演じられるのは唯一、この茶々だけだな。大河ドラマというより昼ドラみたい。こういう腹の探り合いをリアルに演じられるほど、宮沢りえが大人の女優になったんだと思うと何だか感慨深い。もし相手役が中村勘三郎だったりしたら、ドロドロさ加減が更にリアリティを増すとは思うが…それではリアル過ぎて逆に怖いか…



それから何日かあと、秀吉が京極高次と姉の龍子、初ら三姉妹を一室に集める。その席で高次は、初に正式にプロポーズ。が、初は険しい顔のまま「関白殿下に命じられたから仕方なく?」と詰問する。「己れの姉を側室に差し出した高次様のことを、姉は信じられないのです…」江が初の真意を説明する。
「そうではありませんよ。私は既に側室だったのです」と龍子が釈明。「私が殿下にお願いし、仕官の道を手に入れたのです」
続けて高次が「初めて会った時から初殿に惹かれておりました」と告白すると、初は恥ずかしくなって座敷を飛び出した。後を追い掛けてきた高次に向かい初は問うた。「私は菓子が好きです! それでも私を嫁に…?」
「ならば私も菓子が好きになるよう努めまする」高次が爽やかに答えると初は嬉し泣き。見守る龍子や江は「よかった、よかった」と笑顔だが、茶々だけはチラッと秀吉の方を見つめて一礼し、思い詰めた表情に…。

それから一ヶ月。初の嫁入りの日が迫る。初は高次のために菓子断ちを宣言する。茶々は「母が娘を送り出すような心持ちじゃ。母上はこのような思いを味わうこと、出来なかったのじゃな…」と、しんみり呟く。
そこへおねが、道中の安全祈願のためのお札を持ってやってくる。おねは複雑な表情で茶々を見つめる。

いよいよ初が近江へと旅立つ日がやって来た。江は「私は姉様に“嫌ならいつでも戻って参れ”と言われたので戻ってきてしまいました。私はそんなこと言いません。いつまでも、いつまでもお幸せに…」
茶々は「私が母上の代わりじゃ。私の居るところが、そなたの家じゃ…」
三姉妹が手を取り合って感涙にむせぶ。

初が嫁いでいった夜、江が侍女に尋ねた。「姉上が縁談をまとめるため、秀吉に働きかけたのではないのか?」江は異常に勘が鋭い。家康以上だ。本能寺の変の時もそうだったし…。霊感少女だな、こりゃ

一方、茶々は覚悟を決めて秀吉の元へ。「私の身を自由にして下さい。でも側室になるのだけは嫌です…」
目を閉じた茶々にキスするのかと思いきや、秀吉は「戯言にござる」と呟いて話題を逸らす。「ワシは幼い頃しょっちゅう腹を空かせていて、月を見るたび大きな餅に見えてしょうがなかった」と、夜空の満月を見上げながら茶々に話し掛ける。
「では、三日月ではダメですね」茶々の返事に対し「なあに、かじった餅の残りと思うておりました」ウィットに富んだ答えに、思わず笑みがこぼれる茶々。
「笑うと更にお美しいのお…」戸惑いを見せる茶々に「もしも、ワシが敵でなかったら、想いを受け入れて頂けたのかと…いやいや、未練がましゅうござったな…」意外なほどの純情さを見せる秀吉に心惹かれてゆく茶々…。

それから数日後。江と二人、廊下を歩いていた茶々は、縁側で紅葉狩りしながらダンゴを頬張る秀吉に出くわす。
「帰りましょう」と促す江に「いや、ご挨拶していこう。初のことでは世話になった。そなたも礼を言わねば…」と、秀吉に歩み寄ってゆく。
と、そこへ庭から上がってきた若い女が秀吉に寄り添い「殿下~ こんなに紅葉が赤々と…」と言いざま、ほっぺにチュー! 「殿下の頬にも美しい紅葉が付きました~
ハァハァ~とヤニ下がる秀吉。三成に呼ばれ「何じゃ~?」と振り向くと、そこに茶々の姿。秀吉は息を呑み、慌てて立ち上がると「ご機嫌うるわしゅう。良き日和ですなあ」と、平静を装って挨拶する。
で、その女はっていうと「わたくし新参の側室、トヨと申します」ってな具合に、全く照れもせず無邪気に自己紹介する。
「ずいぶん若いご側室ですねえ」少々嫌味ったらしく茶々が言う。「いやいや、お茶々様と同じ巳年の生まれで…」と秀吉が言うや否や、茶々が(バシッ!)と思いっきり頬を叩いた! 江やおねや茶々にまで、叩かれたり引っ掻かれたり…可哀想な秀吉

唖然とする秀吉を尻目に、一目散に廊下を走り自室へ駆け込むと、茶々は声を上げて泣き始めた。
「なぜ泣いておられるのですか?」江の問いにも「分からぬ…私にも分からぬ~!」と、ただただ号泣する茶々だった。


今週のツボは、圧倒的に茶々を演じる宮沢りえ。抜群に光っていた。心ならずも秀吉に惹かれてゆく微妙な女心…こういう難しい役どころを演じ切れるとは凄い。名女優の域に達してるといっても過言ではないと思う。やはり、実生活で色恋沙汰の修羅場をくぐってきてるから、それが活きてるのかなあって思ってしまった。
来週のサブタイトルはズバリ「茶々の恋」。予告編では満月の下で「そなたは敵じゃあ…」と、嗚咽しながら狂おしく秀吉と抱き合うシーンもあったし、大いに期待できそう。当分の間、宮沢の演技から目が離せそうにない!

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