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New JAMの本棚-023 『死に望む態度』上田三四二著・春秋社

2021年11月29日 | 日記

New JAMの本棚-023
『死に望む態度』上田三四二著・春秋社


死に臨む態度


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「静謐な諦念の世界、それは迫り来る死を恐れながらも静かに見つめ、その張り詰めた思いを歌に文章に定着していく」とは
加賀乙彦が上田三四二に対して、彼の本『死に望む態度』の解説に寄せた一文である。
加賀の本は一度も読んだことがない。
そして上田の本も2冊だけである。
しかし何度も読み直しているのだが、何も分からないでいるのだ。
人生も70を過ぎるとこう言った本を読んでみたくなる。
これ以外にも「死」に関する本は数冊、いやもっと読んでいるだろう。
そして私にとってはこの本が妙に落ち着くのだ。
上田三四二という医者であり歌人であり作家であるこの人のことはほとんど知らない。
そしてこの本以外には「西行、良寛、明恵、道元」について書いた『この世この生』のみに目を通しただけであるである。
なにも上田のことについて知りたいと思わないのだ。
自分の死期が近づいていることを知り、その上で『死に臨む態度』を上梓した上田の気持ちを少しでも知りたいと思ったのだ。
でも結局は何も分かりはしない。
分かりはしないけれど、自分がほんの少しだけ成長したのだと思いたい。
死は何人にも分け隔てなくやってくる。
その時の心構え・・・。
いや私などには何も分からないのだ。
分からなくて本当は良いのかもしれない。


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