ますぶちStyle/宝石箱の片隅

ジュエリーや宝石、真珠を中心に、ジュエリー・ビジネス、歴史まで幅広く書いていきます。是非ご一読下さい。

宝石箱の片隅の呟き−1175

2017年03月14日 | 日記

 

世界のトップ62人の富豪が世界36億人と同じ額の資産を有しているという。

これを世の中の不条理というのだ。

まあまともな富豪は慈善事業など何らかの社会還元をしているが、果たして日本人の富豪はそんなことしているのだろうか。とどのつまり金があるばっかりに醜い争いは絶えないのは歴史が証明しているけれど。財産のない私はつくづく幸せ者だと思いたい。

宝石箱の片隅の呟き−1175


『賢者は歴史に学び、愚者は体験に従う』

2017年03月12日 | 日記


ますぶちStyle/宝石箱の片隅

“ジュエリーの事は風に訊け” vol-13


 『賢者は歴史に学び、愚者は体験に従う』

 

以前にもブログに書きましたが私はこの言葉が好きです。

私が言い続けていることの真理を

この教訓は言い尽くしてくれていると思うのです。

意味については今更敢えて解説するまでもないでしょう。

ジュエリーに限らず多くのことに当てはまる言葉ではないでしょうか。

 

しかし現実はどうかと言いますと、

ジュエリーの商品開発にしてからが、

いたずらに専門書などに掲載されている写真を切り抜き、

アイデアの元にしたりします。

それはそれでよいのですが、

これらの作業が消化不良を起こすと単なるパクリになってしまう恐れがあります。

一方、ジュエリーの歴史は古く、

現在私たちがジュエリー制作に用いている技法の殆どは、

今から5000年前くらいに出来たものを修正を加えてやっているに過ぎません。

ジュエリーデザインに至っては、

19世紀末から20世紀初頭のプラチナとダイヤモンドを用いた

エドワーディアンやガーランドスタイルのジュエリーを

超えられないでいるのは歴然でしょう。

それらを古いものや昔のものとして片付けてしまったら、

本質を疎かにするばかりでなく本末転倒といえるのではないでしょうか。

私たちは歴史を体系的に学び、

その上に立って現在のジュエリーを考えなければならない時代にいると思います。

展示会などでアンティークジュエリーを扱っているコーナーにいけば、

専門の方が流々と説明をしてくれるでしょう。

それを聞いていると、

アンティークジェリーの素晴らしさが判ったような気がしますが、

一歩会場を後にすると具体的なことは覚えていないものです。

ジュエリーを見て綺麗だとか美しいことは判っても、

何故それが存在するか、

どうしてこのデザインなのか、技法なのかの基本を

身に着けておかなければ、

そのジュエリーの本質は理解できないと思うのです。