今回のお題は「ギヤの選択」です。
普通に考えると、シフトチェンジは「立ち上がりから直線で最大の加速力を発揮出来るように」行うのが普通です。ところが、ギヤの選択には加速力よりも他の要素が優先するケースもあります。
トミンモーターランドでは、ストレートの最高速はリッターバイクを含めてもほとんどが120km/h程度に収まるのが普通です。これだと、リッターバイクなら1速だけで走れてしまいます。ところが、大多数のライダーは1-2速をシフトチェンジしながら走り、その中でも速い人は25秒台を叩き出します。最大の加速力を生むのは誰が何と言ってもローギヤに間違いないので、加速力を根拠にギヤを選ぶのが正解なら、これはオカシイ。
では、何が理由だろう?と考えてみますと、加速力以外に
1) バックトルク
2) ジャイロ効果
3) アクセルワークの容易さ
などが、ギヤの選択によって変わってきますね。
(1)バックトルクには、減速だけではなくて、逆方向へのトラクションによってターンインを容易にするという効果があり、これはコーナリングにおいて極めて重大な意味があります。低いギヤであれば大きく減速しながら小回りしますし、高いギヤであればあまり減速しないで大回りする傾向があります。また、強すぎるバックトルクはホッピングやスネーキングを誘発することもありますね。
(2)ジャイロ効果は以前も触れたことがあると思いますが、高速で回転する物体の回転軸を動かすには強い力が必要になる、と考えてください。例としては「地球ゴマ」がよく引き合いに出されます。バイクの場合はクランクシャフトによるジャイロ効果が重要で(ホイールのジャイロ効果は車速で決まっちゃいますので)、エンジンの回転数が上がれば上がるほどバイクのロール運動が重くなります。例えば、1速80km/hでバイクを左右にスラロームさせた後で、6速で同じ操作をしてみると、同じバイクなのにまるで運動性が違うのがよく分かると思います。1速だと結構重いと思いますが、6速だと別のバイクのようにヒラヒラ左右に切り返せるでしょう。なので、バイクの安定性を重視したい場面では低いギヤを、軽快な倒し込みや切り返しなど運動性を重視したい場面では高いギヤを選ぶことになります。
(3)アクセルワークの容易さですが、パワーバンドに入った大型SSの出力は強大ですから、デリケートにパワーを引き出すのが難しい場面ではあまりに高い回転域を使いたくありません。高速コーナーならともかく、低速コーナーでのバンク中に、開け始めから100馬力が出ているような回転域を使うのは非常に難しいです。ほんのわずかな開け過ぎで、すぐスリップダウン・ハイサイドしちゃいますからね。そうなると、「ひとつ高いギヤでスムーズに開けた方が加速がいい」という逆説的な現象すら起きるかも。
こういうことを総合して、トミンを大型SSで走る人の大多数は「1コーナーは2速進入、2コーナーの前で1速に落とす」という選択をしているわけです。ギヤレシオだけで考えれば1速ホールドで全部のコーナーを走り切ることも出来るはずですが、その場合は1コーナーでの倒し込みや1コーナーを立ち上がって左に切り返す場面でバイクをロールさせるのが極めて重くなる等々複数のデメリットがあり、強い加速力を得られるメリットを打ち消してマイナスになると大勢のライダーが判定しているわけです。
もちろん、個人個人の持つテクニックには差がありますから、1速のままでもジャイロ効果で重くなったバイクを強引にロールさせられるほどフロントタイヤの使い方が上手くて(強力なトレールブレーキと逆操舵による倒し込みを、あの荒れた路面でこなせないとダメ)、なおかつ続く切り返しでウイリーしてもリヤ1本だけで処理出来るような人は、1速固定でも速く走れるでしょう。この場合、2コーナー手前のシフトダウンを省略出来るため、より厳しく2コーナーに突っ込めるのもメリットになるので、1コーナーで少しロスしても2コーナー進入で多少取り返すことも出来ると思います。「操作の手数を減らす」というのもタイムの稼ぎ方として極めて正当なアプローチなので、そのライダーの技術に適合しているなら1速ホールドはアリだと思っています。ちなみに大型SSでの2速ホールドは、小排気量車的な極めて高いコーナリングスピードを出す走り方が出来る人でないとうまく行かないでしょうね。
上のようなことを考えて、自分がそのコーナーをどう処理するか決め(旋回重視か加速重視か、またラインをどう取るか等)、それに合わせたギヤを選ぶことになりますね。
ギヤの選択というタイトルですが、スプロケット変更でのファイナルレシオ設定も、同じ発想でよいと思います。ただ、サーキットのパドックでは「ショートにすりゃ加速が良くなるから、ショートで加速仕様にしよう」という声が遠くから耳に入ってくることが多いのですが、話はそんなに簡単ではありません。
極端な話、ショートにしたおかげで、それまで3速で走るところを4速で走ることになったら加速力は落ちてしまうのですから、1周のうちに1カ所でもそういう部分が出て来たら、加速重視とは言えません。
また、ショートにすれば加速力だけでなくてバックトルクも強くなります。つまり、ショート仕様は減速仕様でもあるので、各コーナーでの進入速度をもっと上げないと、それまでのラインやリズムでは走れません。今まで通りの突っ込みだと、向き換えをしようとするポイントに届く前に失速しちゃいますから、突っ込みが下手な自分のようなライダーは、ラインがインベタになってしまってかえって加速が鈍くなるかも。これを逆手に取れば、バックトルクが強すぎてどうしても失速しがちで、いくら練習してもダメだし、かと言って1つ高いギヤはあり得ないという場合に、あえてロング化するという手もあるかもってことになります(高回転高出力型のエンジンではなかなかあり得ない選択ですが)。ロング化したおかげでインベタにならず上手に向き換えができれば、早く大きく開けられますからね。
ロング化ついでに言うと、ロング化したおかげで、4速で走っていたところで3速が使えるようになる場面もあるわけです。例えば自分が乗っていたDトラでトミンを走らせる場合、ノーマルレシオでは2-3-4速を使うことになりますが、自分はフロントを1T増やし、2-3速だけで走れるようにしました。ロングにしたけれど、1周トータルでの加速力は上がっているはずです。
なので、「ショートレシオ=加速力重視」っていう考え方は基本的には正しいのですが、それに凝り固まらずに色々な方向から考えてみることが必要です。そもそもショートレシオにするより、バイクはそのままで走り方を加速重視ラインに切り替えた方が、よっぽど加速がいいかもしれませんし。
ギヤ選択なら話はそのコーナーだけに留まるのですが、スプロケット変更ではコース全体にその影響が及びます。あるコーナーの問題を解決したら、その代償として今までうまく走れていた別のコーナーにしわ寄せが来て、1周トータルでのタイムをロスしたりします。なので、スプロケット変更をする場合には、「どのコーナーを上手く走れば、全体としてタイムが良くなるか」を優先順位をつけて考える必要がある、ということですね。その辺りの勘所を見抜くのがなかなか大変だとは思いますが、それもまた楽しみのひとつですからね。
バイクはクロスミッションにして1速だけでもフィーリングはいいのですがタイムにはつながっていませんでした。乗り手の問題で。今度broccobirdさんにもお手本を走行をお願いしますので、バイクが完成する前に暑さでバテないよう体力を温存しておいてくださいね。
おお~、ご無沙汰でしたねー!!みんなJさんがどうされているのか心配して噂してたんですよ。ご本人としてはとても完調とはいえない体調にフラストレーションの溜まる日々でしょうが、周囲としてはバイクに乗れるまでに回復されて良かったと素直に喜びたいと思います。
ロン毛で長身の姉ちゃん(苦笑)。そういえば、一緒にコースインしたライダーさんと後でお話ししたら、「ヤベエ、女に抜かれた!と思ってメチャビビりましたよ~」とか言われたことありますね。まあ、DukeもTuonoもバイクだけで異様なオーラ持ってますから、ライダーも加えて怪しさ倍増というか(苦笑)。
RSは着実に仕上がってるみたいですね。旦那さんのように「いつでもタイム出したる」みたいなことは言えませんけど、近いうちにトミンでご一緒出来るのを楽しみにしていますね。
そのまま2コーナー(帝王コーナー、と呼ばれるのでは?厳密にはS字の1つ目が2コーナーでは?汗)で1速に落とすのも、見よう見まねでやってみましたが、僕の場合、リアのスネーキング&ホッピングの餌食とあいなるだけでした・・。
へ~・・2速入れるのも1速ホールドの両方アリ、といえばアリなんですね!
あれ?以前のコメントでは
>進入でホッピング・・R6ではまったく無いです・・
って書いてらっしゃいませんでしたっけ?もし、2コーナー手前のシフトダウンでテールスライドが頻発するようなら、普段の街乗りでも手抜きしないでシフトダウンの練習をしっかりやってくださいね。信号で停止するときにだって練習は出来るんですから(ウルサイので、周囲に人がいる状況ではやらない方がいいですが)。自分は原付(NS50F)時代に街乗りでシフトダウン操作や半クラッチ操作は覚えてしまいましたので、サーキットを走り始めてから殊更にこれらの練習をしたことはないですが、あんまり不自由した記憶はありませんから、街乗りでの練習でもサーキット走行まで充分対応出来るはずです。29秒台でスリッパークラッチ付きのR6のリヤが振られるなら、よっぽど回転が合ってない証拠ですから、普段からきちんと空吹かしを入れて回転を合わせる練習をしましょう。スポーツ走行では基本中の基本に属する技術のはずなのに、なぜかこの練習をイヤがる人が多いのが自分にとっては謎です。街乗りでの練習には何の危険もないですし、シフトダウン操作に自信がないのにサーキットを走るのは、息継ぎがうまく出来ないのに水泳の競技会に出るようなもんだと思うのですが。
そうそう、1コーナーを立ち上がった後の切り返しでは、タイムが縮んでくると左膝を擦るらしいです。自分は27秒台でまだ遅いってこともあって、右に腰をオフセットした逆ハングオフで走れているので、転ばない限り絶対に擦らないと思いますが(笑)。
細かい話をしますと、スネーキングは非常に高い速度からの長いブレーキングじゃないと起きにくいです。自分レベルのブレーキングだと、茂木くらいの直線がないとめったに体験出来ません(体験しなくていいけど...苦笑)。文字通り、蛇が「蛇行」するように、本当にテールが右に左に何度も振られながら減速する現象なんで、初めてこれを体験したらかなりの脇汗で涼しくなれること請け合いですから、夏向きかもしれません(苦笑)。
トミン奥の「右12.5R」についてですが、「帝王」って呼び方は一部のものですし、左の切り返しを2コーナーと呼ぶ人は今まで1人も見たことがありません(トミン側の公式呼称とは別の話)。結局、「2コーナー」と呼ぶ人が一番多い印象なので、このBlogでは2コーナーと書くことが多いですね。
・・まあ、体重もあることだし、トミンで2速に入れるのは僕的にはナシですね~。
シフトダウン練習?・・そんなハイスピードサーキットは多分生涯行かないか、行っても遊び程度かな・・。
ほ~ら、やっぱり嫌がるでしょ?(笑)
でもね。mffactory02さん、以前こういうこと仰ってるんですよ。
> サーキットにカネをつぎ込まず、ポッと出でタイムを出すには?
だから、街乗りでシフトダウンの練習しましょうよ、と言ってるんです。サーキットに行かなくても、信号で止まる度に練習出来るんですから。
それと、これはサーキット走行に関する基本的な取り組み姿勢の話なのですが、忘れがちですけれどもモータースポーツはれっきとした「スポーツ」です。練習しないで結果を出せるスポーツなんてないです。なので、タイムを出したいなら現状の自分に足りない部分を理解し、それを反復練習して習得してゆくするしかありません。一方、「タイムはともかく、たまにはスピードとライディング操作を楽しみたいんだよね」って話なら、全く練習はしなくても良くて、自分のタイムに合った走行枠を走ればOKです。
> シフトダウン練習?・・そんなハイスピードサーキットは多分生涯行かないか、行っても遊び程度かな・・。
いやいや何を仰る、mffactory02さん筑波走ってますよね。600SSなら2-3-4-5くらい使うんじゃないですか?手抜きしても2-3-4かと。
mffactory02さんが回転を合わせたシフトダウン練習を「どうしてもやりたくない」ならそれでもいいんですが、半クラッチでシフトダウンするなら、筑波ならコーナーひとつ当たり1秒くらいロスすると考えていいです。奥まで突っ込んでからブレーキを始め、ついでにポンポンッとギヤを落とせば済む人と、テールスライドしないように慎重に半クラッチを使いながらこわごわ減速している人だと、それくらいの差が出てきます。半クラッチシフトで怖さを感じていないようなら、コーナーひとつで1秒以上の差がついているでしょう。
シフトダウン操作が息継ぎのように出来るようになるまで街乗りで練習して、コースではしっかり奥まで突っ込めたら、今のタイムなら数秒単位で短縮するるはずで、それこそ「ポッと出でタイムを出す」のは簡単ですよ。いくらクロールが速くても、息継ぎのたびに犬かきに戻ってりゃタイムは出るはずないんで。
で。事前に練習していないのに「たまたま試しに2速に入れたら最初からうまく出来ちゃった」なんて話があるわけないですよ。それに、トミンだけでなくどこを走っても必要になる技術なので、しっかり練習しましょうって言ってるわけです。
繰り返しますが、反復練習しないでうまくなるなんて虫のいい話はスポーツ界には一切ありません。自分が書いている記事も、基本的には自分自身が一所懸命練習してマスターしたものの中で、練習さえすれば誰にでも出来ることばかりを集めてご紹介したつもりです。「練習すれば誰にでも出来るなら記事にする意味ねえじゃん」と言われそうですが、1人で走っているとどこを目指して練習すればいいのかなかなか分かんないので、多少なりと意味はあるかなと。ただ、誰にでも出来るといったって、普通は練習しないと出来ないことでもあるんですよ。
シフトアップ自体がタイムロスになると考えるだけで、実際そうだったからです・・走り方の違いだと思います・・
それと、つくばは僕にとっては記念に走る、って程度で、あくまで遊びの範疇を超えません。
僕はスピードジャンキーではないので・・なるべくなら100km/h以下で、コーナリングを楽しむだけです。
こう言ってはなんですが・・
僕のほうが公道の走行距離は数十倍あるライダーですから~あと多分年上~よろしく~。
あと、他人が5行書いて、それに30行以上書く、っていうのはすんごい威圧的です・・オンナノコにモテないぞ?(笑)
気をつけましょう。
モテないのは四十数年来のデフォなんで、今更気にしてないです。
遠回しな表現では伝わりにくいようですので、直球で行きます。ご自分では気づいていらっしゃらないのでしょうが、ずいぶん失礼な人ですね。
どんな競技であっても、一生懸命頑張って練習している人間に向かって「ポッと出で結果を出す方法を教えろ」という言葉がどれだけ無礼にあたるか、考えたことがおありでしょうか?
自分の周りでどんどん成長してタイムを上げてゆく若い人たちは、みんな本当に一生懸命練習していますよ。練習費用だって、若いのにどうやって工面しているのか心配になるくらい。そういう姿を間近に見ていると、「カネをつぎ込まず、ポッと出でタイムを出すには」という言葉は、自分には非常に不愉快です。「金の工面なんかしたくない、練習の努力もしたくない、でもタイムだけは出したい」って、彼らの努力をどれだけ馬鹿にしてるんですか?カネはともかく、練習すらしないで彼らと同じように「タイムを出したい」とはね。こういうのを、世間では「暴言」と言います。
自分の場合にしてみても、長い間走れども走れども全然タイムが出せなくて悔しい思いを続けていたけれど、それでもコースに通い続けて練習して、やっとの思いで地道にひとつひとつ習得してきたのが最近ご紹介している技術です。大したレベルには達してないけど、だからといって何の努力もしないで手に入ったもんでもありません。すべて練習の結果です。記事にリカバリー法まで書いているのは、それだけ多くの失敗を体験したということ。つまり、自分の限界を超えようとした練習の積み重ねがあるってことです。攻めなきゃ失敗なんかしないんですから。
とはいえ、「暴言だとは気づかず気軽に口に出された言葉なのだろう」と思うことにして、コメントから推測される限りのmffactory02さんの現状に即した改善策と練習すべき技術を自分なりに考えて提案してきたつもりです。誤解されると重大事故に繋がる内容ですから、相応の注意を払っています。貴方1人のために30行書くのに、何時間かけてると思ってるんですか?言葉遣いに失礼なところがあればそれは自分の不徳ですのでご容赦いただきたいと思いますが、明らかに練習不足とわかる人に「そのままでいいんですよ」とウソをついてヨイショする方が余程失礼だと自分は思っています。
1速のエンブレが怖いなら、トミン1コーナーは2速で進入すべきで、1速のままクラッチを完全に切るような危険な走り方をしてはいけない(「禁止」だなんて、よほどじゃなければ言いません)。2速で1コーナーに入ったら当然2コーナー手前でシフトダウンが必要。このシフトダウンでリヤが暴れるなら練習不足だから練習しよう。その練習は街乗りの中でも充分に出来る。
...本文、コメント欄を通じて何度も繰り返し書いたことです。練習もしてないのに「実際やってみた」などと言う資格はありません。最初から上手く出来るはずがないことも見越して、「最初はどーんとタイムが落ちるかも知れないけど、我慢して頑張りましょう」とまで書いておいたはずですよね。その練習をしないでおいて、自ら求めたアドバイスにダメ出しするとはまったくもって失礼千万な話です。「トミン、1速だと1コーナー手前でクラッチ切っちゃダメなんですか?」と質問してきたのはmffactory02さんです。自分が勝手に意見の押し売りをしたのではありません。下記記事のコメント欄を、もう一度読み直して下さい。
http://broccobird.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/07/tuono_5e8b.html
色んな場面設定に応じた対応法を書いてあるはずですね。その後で、今回のエントリーにつけたご自分のコメントを読み直してください。
「自分1人だけ楽してタイムを出す方法を」とアドバイスを求め、それでアドバイスをもらったら練習する前から「そんな方法自分には向かない」と言い、「練習舐めるな」と言われたら今度はタイムを出したいと言ってたくせに「あれは遊びだからいいんだ」と言う。あろう事か、アドバイスをくれた相手を「お前のようなスピード中毒者とは違う」と馬鹿にする。なんなんですかね。ここまでやりたい放題されて黙ってるほどお人好しでもないんで。
ご自分が仰ったことの意味に気づいて、コメント削除をご希望されるなら応じます。
「中級ライディング」記事を書き始めた理由は、楽しくても危ないスポーツだけに、少しでも怪我をする人を減らしたいという思いからです。自分自身がサーキットで大怪我をして、5年経ってなお毎日痛みを感じていますし、生活にも制限があるので。
自分の場合がそうであったように、事故は単独とは限りません。誰かがコケりゃ、往々にして巻き添えが出ます。1人でも怪我人を減らすために、手を変え品を変え、言い回しを変えながら説明して来たつもりですが、そこで「練習?」って言われちゃったら、いったいどうすればいいんでしょうか。練習全否定ですよね。
mffactory02さんの年齢は自分にとって関心事ではありませんが、自分がライディングを教わった人は、梨本塾長を筆頭にほとんど年下ですよ。塾生のみなさんはじめ、あれこれアドバイスしてくださった方で、自分より明らかに年上だった人はごく少数です。2006年6月の梨塾では、そりゃもうみんなに寄ってたかって「危ない」「走り方を変えなきゃ飛ぶぞ」って怒られましたが、そのアドバイスは全く的確なもので、本当に感謝しています。
そうやって危険を知らせてくれた人がいるお陰で、なんとか今のところまでは無事に過ごせて来た自分がいるので、多少嫌がられても、危ないことをしている人には危ないと指摘して理解してもらおうと思っています。「正しい」と思っていることを他人から「間違ってる」と言われて気分のいい人は世の中ひとりもいませんし、実際に先日の走行会でも明らかにイヤな顔されましたが、自分がイヤな顔されるくらいでその人や周りの人が怪我しないで無事に家に帰れるならそれでいいと思ってますから(その方は無事に帰られました)。
公道走行の距離を話に出すなら、自分は20年以上前に取得した自動二輪限定解除免許を持ち出します。mffactory02さんのR6が3万km走行なら、大型バイクで公道を走った距離は自分の方がよっぽど長いです。今でもバイクだけで毎年5000kmは公道を走ってますから、mffactory02さんがその数十倍と主張するなら年間何十万km走ってらっしゃるんでしょうかね。ちょっと計算が合わないみたいですが、まさか車の距離まで入れてたりとか?
そんな具合で、年齢含めいわゆるフカシまで入れて「肩書き」まがいのものを持ち出すのはそれこそ威圧的ですし、不毛です。明らかにモテませんからやめた方がいいですね。だいたい、年齢にしたって自分はmffactory02さんの年下でもないですし。
たかだかバイク趣味の話です。大のオトナがいちいち騒ぐほどのもんでもありません。でも、仕事だろうが趣味だろうが、どんなことでも一生懸命にやってる人を馬鹿にする人間、ちょっとやってみてうまく行かないからといって、努力もしないで自分以外のもののせいにするような人間にはなりたくないと思っています。127馬力のR6に乗ってるのに、何度忠告しても毎回毎回体重90kgがどうのこうのと。体重90kgで速い人なんていくらでもいるし、こっちは体重70kg弱だけど61馬力しかねえっつーの。体重85kgのチャーリーさんなんて、29馬力のDトラで28秒台だし。