【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

超重元素合成研究グループデイレクター/森田浩介(10/13)_学究達=339

2022-11-15 05:35:22 | 冒険記譜・挑戦者達

ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成4年11月15日<ⰧⰊⰧ

☆★ 3歳、5歳、7歳のこどもに神道の怪しげな儀式を行う日。 & 吉日のこの日、権力亡者が寄り集まって自由民主党結成(1955年)。 &so 第1回サミット開催(1975年=G7)。☆★ 買い物するってレベルじゃねぇぞなくらいの超インフレに対し、ドイツ政府が1兆マルクを1マルクにする荒業を繰り出すことに(1923年=臨時通貨レンテンマルクを発行)。☆★ この日は何故か拉致や誘拐がよく起こる。下校途中の少女(1977年=横田めぐみ拉致事件)とか、冷凍船(1983年)とか、遊び好きの三井物産マニラ支店長がゴルフの帰りに誘拐された(1986年)とか etc.etc・・・・・・。

本日記載附録(ブログ)

地球上のありとあらゆるものは、様々な元素でできている、/なかでも「大きな元素」は自然には存在せず、人工的につくったものだ

大学院生の住田貴之とともに実験結果の初期解析を行なった結果、2012年8月に3個目の113番元素の合成を新たな崩壊経路で確認する

この実験が新元素の合成成功に結び付き、世界の科学者が“超重元素の錬金術師”と彼を呼び、113番元素は「ニホニウム」(nihonium元素記号:Nh)との命名される

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

 様々な科学手法・長期間の反復実験を重ねる“超重元素の錬金術師”=森田浩介= 

森田浩介(10/13) ◇◆ 第伍回 「17年間空振りしても平気な男」ゆえの新元素 =1/2= ◆◇

 森田さんは、九州出身だ。生まれは北九州。少年期、九州を転々として、中学・高校の頃は、自作飛行機を干潟で飛ばすような、工作が大好きな少年だった。工学的な興味が強かったのかと思いきや、背景にある法則などへの関心もあり、進学した九州大学では理学部物理学科を選んだ。

 「実験核物理をやろうと思ったのは、あまり格好良い話ではないんです。大学院に進むとき、成績の良い子達は、素粒子理論とか花形の方に行きたがるんですけど、僕はあんまり勉強してなかったし、柔道部で柔道ばかりやってたんで、何か体力勝負のところに行こうかなと。加速器を使った実験をやるのと、フィールドワークばっかりやってる大気物理とどっちがいいかと考えて、実験核物理にしました。大型の加速器を使った実験はわくわくするんですよ。物をつくるのが好きだから、自分のつくった装置で新しいデータが出せるのが楽しくて」

 結局、物作りが好きだったという部分が大きく効いているのだった。

 「博士課程は、当時、田無市(現・西東京市)にあった東大の原子核研究所です。3年いて、いいデータも取れたんですが、理解がついていかなくてドクター論文を書けなかったんです。それで、当時の理研の先生が誘ってくれて、博士号を取らないまま理研に入りました。1984年です。それまでは、硫黄ですとか、非常に軽い原子核の研究だったんですが、理研では重たい新元素の探索をやりなさいということになりまして。当時計画中だったリングサイクロトロンを使って何をやろうかというときに、僕にそれを手伝わせようということでした」

 なんとなく流されるがままに、超重元素の探索に入った森田さんだが、すぐに楽しさに目覚めた。なにしろ、実験のための装置を作らねばならず、まず最初にそこに惹かれたようだ。

 「合成した超重元素を検出するために、気体充填型反跳分離装置GARIS(ガリス)を設計したんです。設計、製作、調整を全部、任されました。ど素人ですから教科書を1から読みまして。1億円もするような装置を、27歳の研究員補につくらせるっていうのも、サイクロトロン研究室(入所当時の研究室名)も度胸があると思います(笑)」

 結局、森田さんは3年がかりで、GARISの設計、発注、調整を行い、懸案の博士論文もそのテーマで書き上げたのだそうだ。

 そして、1988年より準備研究に入るのだが、最初の時点ではいくつかの点でうまくいかなかった。

 「設計のミスが実は1つありまして、思ったように効率が出なかったという点。もう1つ、リングサイクロトロンを使うと、ソフトな衝突にはエネルギーが高すぎたんですね。膜を使ってスピードを落とさなければならなくて、ビームの質が下がる。我々が実験を始めた時点で、109までの元素はすでに合成されていて、110ができれば新元素だったんですが、1994年ぐらいからドイツのGSIという研究所が、110、111とつづけざまに成功して、96年に112まで出したんですよ。そのときはちょっとガックリきた。ああ、もう手の届かないとこにいっちゃったなあと」

 もっとも、それで諦めるというわけではなく、自然と次のターゲットは113番元素ということになる。追い風も吹いた。ちょうど次世代の超伝導リングサイクロトロン計画が走り始め、それまで森田さんのGARISが置かれていた場所がビーム打ち込む経路にあたるので、立ち退きすることになったのだ。ぱっと聞く限り、追い風ではないわけだが、禍転じて福となす力がそのとき働いた。

 「まず、設計ミスしていた部分を引っ越しを利用して全部直したんですよ。それと、これまでサイクロトロンのエネルギーの高すぎるビームで苦労していたわけですが、新しい超伝導リングサイクロトロンでは、入射に使う線形加速器もエネルギーが上がって、それだけでちょうど超重元素の合成をするのに都合がいいものになったんです。

それが、今の重イオン線形加速器(RILAC:ライラック)です。おまけに、入射器はもうひとつ別のものがありまして、そっちを使っている時には、我々がRILACを使えるという状況になったんです。装置もよくなって、ビームエネルギーも最適で、時間も長く使える、と。2000年ぐらいから本格的に稼働しはじめたんですね」

・・・・・・・・・明日に続く・・・

=== 参考資料: 次なる挑戦/森田浩介 ===

未報告である119番、120番を合成するには、キュリウム(Cm 原子番号96)やカリホルニウム(Cf 原子番号98)などを標的にし、チタン(Ti 原子番号22)やバナジウム(V 原子番号23)、クロム(Cr 原子番号24)のビームが必要だと考えています。理研では既に119番元素以降の合成に供するGARIS-Ⅱも開発済みで、今後理研・九大をコアとした国際共同研究のもと、119番以降の新元素探索に挑戦していきます。

さて、超重元素の先に「安定の島」と呼ばれる領域があります。超重元素は一般に重くなるほど寿命が短くなるのですが、安定の島領域の原子核の寿命は、量子力学的な効果によって極めて長くなると予想されているのです。寿命は長くとも「安定の島」原子核の生成は大変難しく、138億年にわたる宇宙の歴史の中でも作られたことがないかもしれません。

当然、この安定の島へ到達することは人類の大きな挑戦の1つです。しかし現在の知見・技術では安定の島へ到達する道筋すら明らかではないのです。確実に言えるのは、従来の超重元素生成に用いられてきた安定核同士の融合反応では到達不可能、ということだけです。

理研仁科加速器研究センターは、RIビームファクトリー(RIBF)の大強度化を行い不安定な原子核の生成・分離能力を大幅に向上させ、安定の島に至る道筋を見つけ出すとともに、原子核の地図とも言える核図表上の未踏の新領域を開拓することを目指します。

このRIBF大強度化は基礎研究のみならず、応用研究にも大いに貢献します。例えば、我々は既に調査・診断用のラジオアイソトープ(RI)を製造していますが、大強度化により、次世代の放射性医薬品としてがんの治療・診断薬で期待されている有用RIを大量に製造することが可能になります。

こうした大強度ビームを用いたRI研究の重要性は世界的に認知されており、現RIBFを超えるような欧米の大強度加速器計画も始動しようとしています。今後予想される激しい研究競争の中、理研のRIBFが世界を先導できるよう挑戦し続けます。

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森のなかえ

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