【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

「90億人の食」、食に纏る世界の話題 =006=

2019-07-09 06:17:33 | 浪漫紀行・漫遊之譜

≡ 世界の人口は2050年までに90億人に達し、十分な食料を確保できるのか ≡

= 食材は30%強が捨てられ、今日の食料廃棄量は年におよそ13億トン =

 地球環境に負担をかけずに、何か改善する方法はないだろうか?-

【この企画はWebナショジオ_2014年4月~2014年12月期、35回記載に追記・補講した】


◇◆ 家族農家が温暖化時代の農業のカギを握る =2/2= ◆◇

 グアテマラの農法にヒント

 元米農務長官のダン・グリックマンは中米グアテマラで、こうした農業生態学的な手法を視察した。トウモロコシや豆類だけを栽培していた畑でほかの野菜も栽培することで生物多様性を確保したり、コーヒーと別の作物とを輪作することで被害をもたらす菌類の発生を抑えるといった農法だ。マンゴーやプランテン(料理用バナナ)の栽培では点滴灌漑も進めていたという。

 グリックマンは、ナショナル ジオグラフィック協会が主催した「食の未来」フォーラムでこう語った。「グアテマラの農家がいま必要としているのは、肥料と良質な種です。遺伝子組み換え作物は必要としていません」

 遺伝子組み換え作物は、収量を増やすことだけを追求してきた大規模農業の産物だ。FAOによると、植物の遺伝的多様性が過去100年の間に約75%も消滅した原因は、化学肥料や農薬、遺伝子組み換え種子を大量使用してきた大規模な単一栽培農業にあるという。

 フードタンクは、持続不可能な農業技術によって、世界の耕作地の30%で土壌の養分が枯渇し、生産性が低下していると指摘する。しかしその一方で、その土地原産の作物をいろいろ栽培している家族農家の収量は、単一品種だけを栽培する農家より20~60%も多いとする。

 さらに言えば、トウモロコシや小麦、大豆や米などに比べて、主に小規模農家で栽培されるキビ、モロコシ(ソルガム) 、そして近年注目されているキヌアなど「忘れられた穀物」は、水が不足しがちな土地でも育ち、病気にも強い。
「これらの作物は“貧者の食べ物”と揶揄され、“雑草”とまで言われることもある。だが、気候変動の影響に対する抵抗力に優れた食料なのです」とフードタンク代表のダニエル・ニーレンバーグは話す。

 農業による貧困からの脱却

 小規模農家の手法は、気候変動や人口増加時代の食料供給のあり方を示している。しかし同時に彼らは、気候や人口の変化にとりわけ脅かされる存在でもある。

 サハラ以南のアフリカやアジア、中央アメリカでは、2ヘクタール以下の家族農家の大半が、耕作の困難な痩せた土地で農業を営んでいる。つまり気候変動や異常気象の影響を受けやすい土地ということだ。たいていの農家は貧しく、栄養状態も十分でない。そのうえこうした家族農家が集まっているのは、これから急激に人口が増える地域だ。限られた資源がさらに乏しくなるのは目に見えている。

 元農務長官のグリックマンはこう語る。「途上国の貧しい人々の大半は地方の農村に暮らしています。サハラ以南のアフリカや南アジアの家族農家や小規模農家に、より優れた農法に必要な道具、良質な種子や肥料、良い作物を育てるための技術情報を提供すれば、彼らを貧困から救い出すことができます」

 フードタンクが引用した国連ミレニアム プロジェクト・ハンガー タスク フォース の報告によれば、世界で飢餓に苦しんでいる人々のおよそ半数は小規模な家族農家だという。 こうした農家に投資すれば、より栄養価の高い作物を栽培できるようになる。それは農家を貧困から抜け出させるだけでなく、温暖化の進む地球を救うことにもなる。  (文=アンドレア・ストーン/訳=小野智子)

……≪料理ごとに使い分ける多彩なフォーク≫につづく

◇◆ 温暖化が進んだ地球 ◆◇

・・・・・・https://youtu.be/0R8Mc0uDDaA・・・・・・

//////参考資料///////

参考資料:地球温暖化が進むとどうなる?(2/3) ◎

気温上昇で表面化するは、温度の上昇の度合いによって、さまざまな影響を引き起こす可能性があると指摘されています。

A:暑熱や洪水など異常気象による被害が増加
B: サンゴ礁や北極の海氷などのシステムに高いリスク
マラリアなど熱帯の感染症の拡大
C:作物の生産高が地域的に減少する
D:利用可能な水が減少する
E: 広い範囲で生物多様性の損失が起きる
F: 大規模に氷床に消失し海面水位が上昇
G: 多くの種の絶滅リスク、世界の食糧生産が危険にさらされるリスク

そのほか、21世紀中の地球温暖化は、極端な異常気象や海面上昇などの長期的な影響の両方によって、大規模な人々の移住をよぎなくさせると予測されています。

これは、特に温暖化の影響に弱い途上国において、強く懸念されている問題です。

こうした、すでに貧困や飢餓に苦しむ地域に、さらに温暖化の被害が加わることは、内戦や武装勢力などの間で生じる暴力的な紛争のリスクを増加させる可能性もあります。

また、温暖化が多くの国の重要なインフラや領土に及ぼす影響は、国家安全保障問題に発展するおそれがあります。

このままの気温上昇が続くならば、温暖化は国の安全保障にまで関わる問題であるとIPCCは報告しているのです。

あまりに急!地球温暖化の真の脅威

過去約100万年の間に、地球上には複数回の氷河期が存在し、寒冷な期間と、その間の温暖な期間(間氷期と呼ばれる)が繰り返されてきました。

IPCCの最新の知見でも、最後の氷河期から産業革命前にかけて、約3~8度の平均気温の変化があったとされています。

しかし、この間に生じた気温変化は、「急激な気候変動」と呼ばれる時期の例外を除けば、約10万年という自然のサイクルの中で起きてきた自然現象です。

それに比べ、人類による現在の地球温暖化による気温上昇は、とても短期間で起きているため、多くの野生生物が環境の変化についていけず、減少・絶滅するおそれが非常に高いとみられています。

温室効果ガスの排出量がこのまま増え続ければ、地球の自然環境は大きく損なわれることになりかねません。 

それは、地球が長い時間をかけて育んできた環境を、人類がわずかな期間で壊してしまうということであり、何としても防がなくてはならないことです。

多くの野生生物や未来の人々への影響をできる限り抑えるためには、「今すぐ」温室効果ガスを減らす取り組みを始めることが必要なのです。 ・・・・・・・つづく

 ・・・・・・つづく


_ スティーブン・ホーキングの7つの予言:地球の終焉まで、あと200年! _

・・・・・・ https://youtxxxDgM ・・・・・・

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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1 コメント

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ありがとうございます (fool1934725 管理人)
2019-07-10 11:55:16
読者登録ありがとうございます。
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