【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

今日(狂)の狂言 : 10月02日(水曜日) & 旅と文化の足跡が野帳

2024-10-02 05:10:48 | 浪漫紀行・漫遊之譜

★ 忘備忘却録/きょうの過去帳・狂 

◆ かつて一世を風靡した「でつ」の誕生日。&so、ayuのお誕生日でもある。誕生花の花言葉は「乙女のはにかみ」「逆境と繁栄」「野性的な美しさ」……高須の作品であるあゆみさん? ごまかしてるでしょう? 誕生日も。 ◆ 「戦争をするくらいなら部屋にこもって瞑想すべき」と説いたマハトマ・ガンディーが生まれる(1869年)。よって、今日をこの日を“国際非暴力デー”と国連決議。 ◆ 日本における理系の優遇が決定的になる(1943年)。文科系学生の徴兵猶予を全面停止(学徒出陣)。

◎ ◎ 創刊120年以上の“ナショジオ”が綴る【 そうだったのか! 】 =第9回= ◎ ◎

1921-1956期 追考 « シトロエンといえば車じゃなくて探検隊? (4/5) »

……National Geographic Journal Japan 〉 ニュース〉 旅&文化〉 より……

2012年3月07日 / (Web編集部)

 アレクサンドロス大王とは大きく出ましたね!(笑)。それはともかく、エキゾチックなペルシャの町に感動する心情が伝わってきませんか? “ミスター・ジオグラフィック”だけありますね。写真も見事なものです。お見せできないのが恐縮ですが……。

 このあとも、テヘランでラクダのいけにえの儀式に立ち会ったり、アフガニスタンの人々のおもてなしに感心したり、その首都カブールで国王に謁見して温かい言葉をかけてもらったり。  カブールに入る手前でバーミヤンへ向かった隊員もいました。いまはなき石窟に残るブッダ像を見るためです。破壊されてしまったのはホントに残念……。

 スリナガルに着いた一行は続いてヒマラヤ越えに挑みますが、 「どこでも自動車」はヒマラヤを越えられるか?

 カシミールのスリナガルに到着した「シトロエン―アールト中央アジア探検隊」は、ここからいちばんのヤマ場であるヒマラヤとカラコルム山脈越えにチャレンジします。

 ウィリアムズはその模様を1932年3月号の「史上初、世界の屋根を車で越えてみた(First Over the Roof of the World by Motor)」(全44ページ)でレポートしました。山脈を越えたのが夏にもかかわらず、掲載が春まで遅れたのは中国国内の混乱で無線が使えなかったせいです。原稿と写真も陸路はるばる送られてきたのでした。

 なかでも最大の難所であるブルジル峠は標高約4100メートル。高山病になるほどの標高に加えて、夏でも万年雪がところどころに積もっていました。  7台で峠を越えるのは無理とアールトは判断し、スリナガルからは2台に絞ります。ウィリアムズによれば、

「やがて、難所で名高いブルジル峠にやってきた。場所によってはかなりの積雪で、半ば氷河と化した万年雪はいたるところでクレバス(裂け目)が真っ黒い不気味な口を開けている。運転を誤れば、たちまちそこにのみ込まれそうだ」

そして誌面には、なぜか雪山の斜面で人が自動車を引っ張る写真!?

「荷運び人たちは大変だった。雪に覆われた急斜面を進む車が、横滑りしないよう、車体にロープを巻きつけて、そのロープを斜面の上から力いっぱい引っ張っていなくてはならなかった。車が雪で横滑りでも始めたら、あっという間に谷底まで転落する可能性が十分にあった……全員で必死の努力をした結果、10時間ほどでようやくブルジル峠の最大の難所を越えることができた」

 自動車が人を乗せるのではなく、人が自動車を引っ張っている。もはやなぜ自動車を使っているのかわかりません(笑)

こうしてやっとのことでブルジル峠を越えたにもかかわらず、その先のギルギットまでの山道も困難を極めます。写真を見ると、こっちのほうが断然ヤバい。マジでヤバいです。傾斜が70~80度はあろうかという石だらけの崖道を横断しているのですが、ほとんど落ちる寸前。ヤギじゃあるまいし、まさしく「石が崩れれば一巻の終わり」。

 どう見ても、これでいいわけがありません。  もはやこれまで……。

 とはいえ、車を捨てていくわけにもいかず、隊長は決断します。なんと、車を分解して運んでしまったのです。アストルという場所から11キロ先の谷あいで、150人のポーターを使い、12時間で5往復。約100メートルを人力で運びました。こうなるともう根性の世界ですね。フランス魂? いや、「フランス魂」は聞かないか……革命魂?

 それはともかく、というわけで、ギルギット(現パキスタン)の町に到着した一行は車をあきらめ、“中国隊”との合流地点までのおよそ900キロを馬とラクダでゆくことに決めました。ええ、中の人もそのほうがいいと思います(笑)。探検隊としてはギルギットまで行くのも無理だと言われていたので、とりあえず大きな目標をひとつ果たしたとほっとひと息ついたそうです。

このあと、“パミール隊”はカラコルム山脈、パミール高原を経てタクラマカン砂漠の北のへりを通るシルクロードの“天山南路”でカシュガルに至ります。そして10月24日、中国政府に足止めをくらいつつも9台の自動車で北京からやってきた“中国隊”と“パミール隊”はアクスで感激の再会を果たしました。

 めでたし、めでたし。  とはいかないのです。 ・・・・・・・・・明日に続く・・・

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次回は “   « シトロエンといえば車じゃなくて探検隊? » (4/5)  “ に続く・・・・・

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