介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

第1822号 【研究者紹介】吉田健三:年金研究への視点

2008-11-10 12:09:44 |  年金
【東大社会科学研究所】
図書館で、
『社会科学研究』(第59巻第5&6合併号、2008.3.31)を借りました。(写真は、その表紙)

特集:アメリカ・モデルの福祉国家
は、奇異な感じを受けますね。アメリカには、公的な医療保険制度がないなど、国際的に「福祉国家」としては例外的な存在として知られているからです。
しかし、福祉国家の研究で多くの成果を発表している東大社研が、特集を組むからにはそれなりの深い理由があるのでは、と思いました。

【吉田健三】
8本の論文のうち、最後の
比較福祉国家研究を超えて/アメリカ福祉国家の位置づけ pp.185-217
を読みました。

吉田健三氏は、
松山大学准教授で、社会保障論、社会政策論、財政論を講じています。
*教員名に「吉田健三」を入力してクリック下さい。
*「社会科学研究」は、外部の人の投稿も掲載しています。

【論文の要点】
専門的な論文で、年金に関する基礎的な概念を知っている必要がありますが、意欲的な論文だと思いました。

○ 年金については、「受給権」から「所有権」へと思想が転換しつつある。

○ 企業年金に、その典型の変化をみることができる。

○ 「確定給付年金DB」から「確定拠出年金DC」への移行とも表現される。

○ その典型の事例をアメリカの企業年金の動向にみることができる。

○ この兆候は、スウェーデンやドイツの最近の公的年金の改革にも伺える。

○ アメリカの企業年金の動向を基礎に各国の動向を比較することによって、各国の社会保障政策の特徴を把握することができる。


【他の論文】
「社会科学研究」掲載の論文は、タイトルだけで全文はダウンロードできません。
吉田氏の勤務大学の紀要からは、他の論文で全文ダウンロードできるものがあります。そのうちから、2点リンクします。

第17巻第6号(2006)2004年の年金改正を扱ったもの

第18巻第5号(2006)アメリカの確定拠出型年金の政策的な争点に関するもの


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第1821号 社会保障・社会福... | トップ | 第1823号 インターネット版... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

年金」カテゴリの最新記事