昨日はちょっと休んでしまいました。ま、それはともかく。
ラノベ考のつづきです。その1 その2 その3 その4
ラノベの大半の作品においては、その構成要素の1つとして、「恋愛」の要素が入ってきます。
ま、そりゃそうです。恋愛感情は太古の昔から物語の軸に使われてきた王道とも言える材料。そして貪欲に売れる材料を飲み込んでいくラノベが、それを手放すわけがない。
例外を探せばいくらでも見つかるで . . . 本文を読む
電撃文庫大賞受賞作、読了。
……上手いなー。
話の出だしが極めてマイナスな所から始まったのがちとどうかなと思ったけど、話が動き出してからは凄い勢い。
世界観の解説の仕方、設定の小出しの仕方もいい感じ。
話を広げる余地も大きいし、しかし複数の巻を跨いで追求すべきクエストのテーマも既にはっきり示されている。個性的な敵も作りやすそうな構図になっているし、主人公の「能力」も様々に応用が効きそう . . . 本文を読む
12冊見事に一気に読了。
うん。これはアレだ。きっと、「もの書き」の本能に思いっきり意識的に逆らった作品だ。
つまりほとんどの場合、エンターテイメント系の「もの書き」は、その作品のプロットを組むに当たって「予想は裏切り/期待は裏切らない」線を狙う。読者の予想を外せば驚きも大きくなる。期待には応えないと、見捨てられる(職業で書いていた場合、次以降の仕事も来なくなる)。
この鉄則は、もう「も . . . 本文を読む
刀語の作中に出てくる変体刀じゃないけど……西尾維新が書くモノは(おそらく)作者本人の意図とは無関係にどこか尖った異様なモノになりがちだ。
萌えキャラ殺し――感情移入させておいてへし折る戯言シリーズとか。理解させることを拒むニンギョウがニンギョウとか。不快感を掻き立てることに特化した世界シリーズとか。
それこそ、刀語作中に出てくる四季崎記紀の変体刀のように。
で。刀語は、結果的なのか意図的 . . . 本文を読む
ヤバい。刀語、微妙に面白くなってきたかも。
とりあえず4巻目を読了した所なわけだが。ってか西尾センセやっぱり性格悪過ぎだwww いろんな意味でww
うーん。値段と読む価値のバランスに悩む。むしろ値段と「楽しめる時間の長さ」のバランスか。もう4冊読破だもんなぁ。そうヒマが有り余ってたわけでもないのに。 . . . 本文を読む
これ、ラノベに分類していいのか? と思いつつ、ちょっと刀語を読み始めた。
……うーん。毎月1冊ずつ出る、というその波の真っ最中に居たら、また印象も違ったのかもしれないが。
これ……西尾維新先生の「ダメなところ」ばかり前面に出ちゃってる気がするなぁ。まだ読み始めたばかりで真価を掴みきれていない可能性はあるんだけど。コレが好きなファンには悪いのだけども。
この辺、違和感・消化不良感の根っこを . . . 本文を読む
ラノベの多くが根本的な所で抱える構造的欠陥を探る「ラノベ考」、その4。
その1 その2 の続き。
その3を書いた時にはツンデレの話でもメインに纏めようかと思ったが、どうにも広がらないのでこちらを先に。まあキャラに視点を当てた話、ではあるのですが
ラノベというのは、「色々な意味で漫画みたいな小説」と定義しましたが……
それだけに、主役級の登場人物は、大抵の場合「凄くキャラが立っている」。 . . . 本文を読む
「あなたは……本当に、神なのですか?」
『わっちはヨイツの賢狼ホロ。じゃが、神と呼ばれておった時期も、長い』
狼と香辛料(その1・その2・その3)の続き。
4巻。
どうも世間では微妙に人気のない巻という印象がありますが、個人的には大好きな巻でもあります。ま、ある意味でホロとロレンスが「部外者」だから・逃げようと思えば逃げられる立場だから、というのはあるんでしょうが……むしろ下手に追 . . . 本文を読む
色々と中途なのがあるけど、とりあえず久しぶりに……狼と香辛料(その1・その2)の続きをば。
3巻。
現代人にとってはすっかり忘れがちなコト、いわゆる一般のファンタジーでは無かったことにされがちなコトを、丁寧に拾って1つの話にまで膨らませているのが「狼と香辛料」。
その1つが……識字率の問題。
そう。実は設定が中世(やそれに類する時代)の場合、「文字を読める」「書ける」というのは、それだ . . . 本文を読む
ほとんど独り言、というか、書きながら考えを纏めてるような感じになってますが…… その1 その2 の続き。
ラノベはその「商業上の都合」のために、ヒット作は「引き伸ばし」されやすく、さらには最初から「引き伸ばし」を前提とした仕組み・仕掛けが仕込まれやすい……結果として、いくつかのパターンに陥りやすい。
ここまでが、前回の話でした。
で、今回予告していたのが……
「引き伸ばしに気を配るあ . . . 本文を読む