いいなぁ……。
七つの大罪シリーズ、と名付けられたうちの「色欲」に相当するお話。
かなり真面目な話、エロスってネタとして凄いパワーを秘めてるけど、下手に打てば下品に堕しやすい、非常に扱いの難しい代物。それに真正面から挑んでおいて、この完成度、このコントロール、そしてこの歪んだ純愛とでも言うべきラストの一言。かなり本気で才能に嫉妬しますよ、ええ。
そりゃ、創作のジャンルも、手持ちの武器 . . . 本文を読む
森博嗣センセイと言えば、大学で研究者兼教育者として淡々と仕事をする傍ら、「あくまで作家は副業」と言い切りつつも、『すべてがFになる』で鮮烈なデビューを果たし、恐るべき執筆速度と持続力でその独特の森ミステリィの世界を構築し、他方、ミステリィの領域に限らぬ幅広いジャンルの著作をモノにしてきた、実力派の作家です。
私は既にミステリィの連続シリーズものを追うことは辞めてしまっていますが、それでもたまに . . . 本文を読む