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クリエイティブが大好きなのに、なぜか商社マンになってしまった私のマニアバース!

芦川いづみ祭り2024!第8弾 『哀愁の園』

2024-06-30 14:04:05 | 芦川いづみ

第7弾に続き、立て続けに第8弾を。今回は1956年の日活モノクロ映画、『哀愁の園』を観賞した。この作品は、南田洋子と葉山良二の初競演作で、かなりコテコテのメロドラマである。元々ラジオのメロドラマを映画化したものなので、戦後に流行った『君の名は』的な雰囲気が漂う作品でもある。

物語は下記の通りだが、一言で言ってしまえば女性の立場があまりにもまだ弱い時代の産物であり、レイプにより、純潔を失ってしまったヒロインの女性が、恋人にその理由を告げることなく彼のもとを去っていくという悲しい物語だ。色々と突っ込み所満載の映画ではあるが、まず当時の南田洋子(後に、長門裕之の奥さん)の主演作品で、やっぱり当時の若い彼女は実に美しい。そして、石原裕次郎作品を始めとする多くの日活映画にも主演していた葉山良二は、いつもいい人役が多いが、この映画でも恋人を一途に愛する真面目な男性を演じていて、まさに彼の定番の配役である。

(あらすじ (日活のウェブサイトより))

日東毛織の社員・速水達也(葉山良二)は蓼科にいる母の希望で牧場を経営するため、会社を辞めることになった。彼の恋人・津村みゆき(南田洋子)は日本橋の老舗・山一商店の一人娘として生まれ、何不自由なく過ごしてきたが、昨今の経営不振でみゆき自身も働かなければならなくなった。そんな時、達也と同窓で日東毛織の若社長である小松原道隆(相原巨典)とその愛人・江口沙江子(渡辺美佐子)の乗るハイヤーが、皮肉にもみゆきの父・新太郎をハネてしまう。幸いにも軽い脳震とうで済んだが、病院に付き添った道隆は駆け付けたみゆきの美しい横顔を見て密かに邪心を起こすのだった。一方、銀座を行く達也は沙江子に会った。沙江子は道隆の世話になる中、社員の達也を慕い始めていたのである。その後、道隆は山一商店を援助し、その上、みゆきは道隆の秘書として就職することか決まった。こうして達也は「必ず待っていてください。迎えにきますから」との言葉をみゆきに残して、高原の牧場へ旅立った。東京で働くみゆきはある日、道隆の重役会出席のため箱根へ同行する。だが道隆の卑劣な毒牙にかかって純潔を奪われてしまうのだった。

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上記の通り、若社長である道隆の毒牙にかかり、純潔を失ったみゆきは思い詰めてしまい、芦ノ湖で自殺を図ろうとするが、ストリップダンサーのサリー(潮けい子)に助けられる。しかし、結局みゆきは達也との別れを決意するが、クリスマスパーティーの夜も達也とデートするも、真実を言わずに、この日を最後に別れる決心をするところで映画は終わってしまう。その後の展開を見せず、ある意味余韻を残して終わったのだろうが、ちょっと正直消化不良のエンディングではあったし、真実を達也に告げないみゆきにも、なんとももどかしい気持ちであった。

ラストシーンは、達也とみゆきがそれぞれ背中を向けて、振り返らないという約束で別れる。これは『東京ラブストーリー』でカンチとリカが別れたラストシーンでも描かれたパターンだったが、メロドラマでは、こんな昔から同じことをやっていたのである。

こんなメロドラマの中で、個人的に特筆すべき点は下記3点。

1) まずは先程も触れたが、売り出し当時の南田洋子の美しさは、この映画の魅力の一つでもある。

2) 若社長、道隆の愛人役を演じる、渡辺美佐子の妖艶な美しさ。僕は結構渡辺美佐子が好きで、他にも多くの日活映画で芦川いづみとも共演しているので観ているが、ちょっと小悪魔的な愛人役をやらせたらピカイチである(笑)。今回も暗いメロドラマの中で際立つ役柄を見事に演じていた。

3) そして最後はやっぱり芦川いづみだ。1956年の作品にて、まだ芦川いづみ人気がピークに達する前の作品でもあり、少し初々しい芦川いづみが楽しめる(若い頃の芦川いづみは、より星野真里に激似である!)。この作品も決して出演シーンは多くない。全体でも数分に満たない登場シーンだ。達也が継ぐ実家の牧場で働く活発な女性、梨花を演じているが、牧場で馬に乗るシーンなどもあり、結構貴重なシーンを観ることが出来る。きっと、みゆきと別れた後、牧場に戻り、達也と梨花は結ばれたのではないかと勝手に想像してしまったが、こんなチョイ役にも関わらず、彼女がシーンに登場するだけで映画がぱっと明るくなるのだ。見事な輝きを放つ芦川いづみは本当に唯一無二の女優である。

また、おまけ情報だが、ストリッパーのサリーの恋人役である松本という男を演じているのが天本英世。そう、仮面ライダーの死神博士役で一躍有名になったあの天本英世である。こんな映画にも出ていたのかと驚いてしまった。そしてもう一人、寅さんの“おいちゃん”役で有名な下條正巳が若旦那をたぶらかす丸十の高橋役で出ていたのも面白い。古い当時の映画を観ていると、このような発見も結構あるのが楽しかったりする。

暗いメロドラマではあったが、前半は東京のオフィス風景なども登場し、総合的には当時の雰囲気や時代背景などを知る意味でも結構面白い映画であったし、芦川いづみファンとしても、牧場で働くいづみちゃんを確認出来た点で、収穫が得られた作品であった(笑)。


愛車BMW Z3 幌のメインテナンス!

2024-06-30 13:46:31 | 

先日、愛車BMW Z3の幌に不具合があり、修理の為にZ3を購入した埼玉県のZ3専門ディーラーに納車した。自宅から車で1時間半もかかるので、ちょっとしたドライブである。Z3にとっては昨年の8月に購入して以来、10か月ぶりの里帰りとなった。

ソフトトップの幌のサイドステッチが一部ほどけてしまい、その隙間から雨が入ってしまうリスクがあった為、今回ステッチを縫い直して貰う修理となった。梅雨シーズンを前に修理しておいた方が良いと思って早めに修理を依頼したが、1週間ほどかかるとのことで、その間代車を借りることになった。

代車は白いVolkswagenゴルフTSI。少し前のモデルだと思うが、アウディにも近いドライブフィールで、日本車のような乗りやすさもあって、とても快適な1週間の代車生活であった。

そして、先週末に修理を終えたZ3を迎えに再び埼玉へ。幌のステッチはしっかり修復されており、これで雨漏りの心配も当分なさそうである。

Z3は購入してから既にエンジンバルブセンサーの交換、シートレザーの一部修復を行っているので、これで3回目のメンテナンス。古い車なので、色々とメンテナンスしていく必要は今後も出てくるだろうし、新車よりもお金がかかるかもしれない。しかし、中古車でしかも自分の惚れ込んだ車であれば、それも含めてどんどん愛着に変わっていく。惚れてしまったZ3はこれから人生の相棒となる車として、しっかりメンテナンスをしながら大事に乗っていくというのも、また楽しいカーライフなのである。 


ジョン・コルトレーンの演奏が冴えわたる名盤、『Blue Train』

2024-06-29 22:09:47 | 音楽

マイルス・デイヴィスと共に最近良く聴いているのがジョン・コルトレーン。マイルスがジャズ界の帝王なら、ジョン・コルトレーンはジャズの神様と言われるような人。しかし、無名時代のコルトレーンの才能を見出したのはマイルスでもあった。そんなジョン・コルトレーンも多くの傑作を世に残しているが、先日ついに1957年にリリースされた名盤、『Blue Train』をレコードで購入した。

『Blue Train』は、コルトレーンがセッション・リーダーとしてブルーノート・レコードにて録音した唯一のレコードとしても有名。聴いて一発で酔いしれてしまうアルバムで、ひたすら音色が美しいのだ。メンバーはコルトレーンのサックス、リー・モーガンのトランペット、カーティス・フラーのトロンボーン、ケニー・ドリューのピアノ、そしてマイルスグループでもお馴染みのポール・チェンバースのベース、フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムという豪華な編成。

全体的に即興演奏の素晴らしさに満ちており、相変わらず甘く美しいコルトレーンのサックスに加え、リー・モーガンのトランペットがまた実にスムーズで美しい音色で、コルトレーンのサックスとの相性も抜群。マイルスともまた違った魅力のあるトランペットの音色で、即興の上手さにも魅了されてしまった。

まずジャケットが何ともカッコいい。まさにジャズアルバムとしての風格と気品が感じられる、シンプルながら美しいデザインである。タイトル通り、全体的に青味がかった色調でクール。そこに、コルトレーンのアップを正面から捉えている。文字のタイポグラフィック・センスも素晴らしい。このアルバムはブルーノート1577番だが、1500番台のアルバムは傑作を意味している。

収録されているのは下記5曲だが、どの曲も実に魅力的だ。

  • Blue Train
  • Moment’s Notice
  • Locomotion
  • I’m Old Fashioned
  • Lazy Bird

1曲目の『Blue Train』はコルトレーンの代表曲の一つとしても有名だが、キャッチーなリフでスタートし、途中からよどみなく、何とも滑らかに転がりながら即興演奏が進行していくところは見事で、最高に心地良いサウンド。個人的に僕はこのアルバムで2曲目の『Moment’s Notice』のメロディがとても好きだ。明るい中にも時折顔を覗かせる切ない旋律をサックスが見事に表現していく。そしてこの曲でもサックスの即興演奏が圧巻。いつまでも聴いていたくなるような気持ち良さである。

3曲目の『Locomotion』はテンポの速い、スリリングでモダンなスウィングジャズ。そして4曲目の『I’m Old Fashioned』はムーディーなスロージャズ。色気のある名曲である。やっぱりサックスはこういうしっとりとしたバラード曲が何とも映える。そして最後の『Lazy Bird』はまた軽快でオシャレなジャズサウンド。サックスの即興ソロ演奏もスピード感が見事で、思わず聴き惚れてしまう。

『Blue Train』は、個人的に今まで聴いてきたコルトレーンアルバムの中で一番のお気に入りとなった。全体的にわかりやすいメロディでキャッチーでもあり、そのスピード感、メロディ性、即興演奏テクの素晴らしさなど、どれをとっても一級品の演奏である。今聴いても全く古臭い感じがしないが、ジャズの名作というのはやはり普遍的な美しさがあるのだろう。


マイルス・デイヴィスの傑作アルバム!『Walkin’』

2024-06-29 21:06:56 | 音楽

マイルス・デイヴィスのアルバムをレコードで最近頻繁に聴いているが、今回彼のアルバムの中でも傑作と名高い1957年にリリースされた『Walkin’』を先日入手した。聴いた結果、モダンジャズの魅力に溢れた素晴らしいアルバムであり、これまで聴いたマイルスのアルバムの中では一番お気に入りの1枚となった。

『Walkin’』に収録された曲は元々1954年にニューヨークで録音された音源だが、当時契約していたPrestige Recordsから3年後にリリースされたものだ。Miles Davis All Stars名義のアルバムで、下記全5曲が収録されているが、ちょうどマイルス・デイヴィスがクスリを断ち、再出発を図った時期で、彼のキャリアの中でも大きなターニングポイントとなったアルバムとしても知られている。そのせいか、他のアルバムに比べてもどこか明るく爽やかなサウンドとなっており、希望に満ちた輝きが魅力のアルバムである。マイルスの演奏テクも冴えわたっており、村上春樹もこのアルバムがマイルス最高のアルバムだと絶賛していたこともあって、前からぜひ聴いてみたいと思っていた1枚だ。

メンバーは、マイルス・デイヴィスがトランペット、ホレス・シルヴァーがピアノ、パーシー・ヒースがベース、ケニー・クラークがドラムス、ラッキー・トンプソンがテナーサックス(1-2曲目)、JJ・ジョンソンがトロンボーン(1-2曲目)、デイヴ・シルドクラウドがアルトサックス (3-5曲目)。

『Walkin’』収録曲

  • Walkin’
  • Blue ‘n’ Boogie
  • Solar
  • You Don’t Know What Love Is
  • Love Me or Leave Me

まず、ジャケットデザインのセンスがなかなかいいし、インパクトがある。レトロな信号機がデザインされており、Walkin’というタイトルも相まって、信号が青になって前に歩み出そうとするエネルギーが感じられる。

1曲目の『Walkin’』はマイルスの代表曲の1つで、多くのセッションで演奏しており、様々なアルバムに異なるバージョンが収録されている人気曲でもある。後年に演奏していた『Walkin’』はもっとテンポが速く、ややアグレッシブな曲というイメージがあるかもしれないが、このオリジナルとも言える『Walkin’』はどこかどっしりとして、威厳のあるややゆっくりしたテンポのバージョンとなっている。個人的には速いバージョンも好きではあるが、こちらのゆっくりバージョンの方が丁寧な演奏のように感じられ、マイルスのトランペットを味わうにはちょうど良いスピードという感じもしてしまう。

2曲目の『Blue ‘n’ Boogie』はテンポの速い、活きのいいトランペットとピアノが何とも心地良いダンサブルなブギウギサウンドである。そして3曲目の『Solar』がまたムードたっぷりのジャズで実にカッコいいのだ。マイルスのカップミュートが冴えわたり、絶妙なタイミングでマイルスのトランペットソロから、デイヴ・シルドクラウドのサックスソロにバトンタッチされるのが見事。

続く4曲目の『You Don’t Know What Love Is』では何とも哀愁のある美しい演奏が堪能できる。秋の夜長に聴きたくなるような1曲である。ラストの『Love Me or Leave Me』はまた一転してテンポの速い、リズミカルでオシャレなジャズサウンドとなっており、マイルスのカップミュート演奏を満喫出来る素晴らしい1曲となっている。即興演奏の素晴らしさがあるものの、どこかクールで統制が取れているようでもあり、何とも完成度の高い演奏のように聴こえる。

アルバム『Walkin’』を再度総括すると、前評判通りの素晴らしいアルバムだと感じた。マイルスの素晴らしい演奏テクを堪能出来る上、曲としてもバラエティに富んだ内容。全体的に明るく爽やかながらも、時に激しく畳みかけ、それでいてクールな視点を常に忘れず、全体的に統制の取れた見事なクオリティのアルバムであった。改めて帝王マイルス・デイヴィスの偉大さと魅力がひしひしと感じられる、そんな珠玉の1枚で、すっかり僕のお気に入りのマイルスアルバムとなった。


アルミボディのキャリーケースを新たに購入!

2024-06-29 20:09:27 | デザイン

今回、新たにアルミ合金ボディーのキャリーケースを購入した。デザインと色に惹かれて、こちらの青いアルミニウムボディのキャリーケースを購入した。これまでに買ったキャリーケースも全てネイビーカラーだが、どうしても僕はネイビーに惹かれてしまう。アルミ合金のネイビーも前から欲しいと思っていたので、念願のキャリーケースである。

通常リモワやゼロハリなど一流ブランドのアルミキャリーケースを買うと10万円以上してしまってかなり高額になるが、今回購入したのはなんと驚きの15,000円。Lanbao社(中国製)の製品である。結構人気の商品で評判も悪くなく、価格の安さからコスパもかなり良さそうだったので、今回思い切って試してみることにしたのだ。

最近、海外出張に行く機会がまた増えてきたが、前回のカナダ出張の際、長年愛用していたお気に入りのゼロ・ハリバートン/メタリックブルーのポリカーボネイト製キャリーケースの一部にクラックが入ってしまった。まだ使用上問題はないとは思うが、かなり古くなったこともあって、今回新たに中型のキャリーケースを新たに購入することに。3-5泊くらい出来る、機内持ち込みがギリギリ可能なサイズのものだ。1-3泊用の小型キャリーケースは、数年前に滋賀に出張した際に同じくゼロハリのものを持っているが、やっぱり海外出張する際には3-5泊分は入る中型キャリーケースが必須である。

アルミ合金ボディーの輝きはなかなかいい感じで高級感があり、ネイビーの色合いも悪くない。機能的には360度回転のダブルホイールで、キャリーバーも3段階調節可能。もちろん国際標準のTSAロックも付いている。

内装は、マジックテープの固定や、ファスナーポケット付きの脱着可能な仕切りなどもあり、そこそこ機能性は高そうである。サイズ感的にはこれまで愛用していたゼロハリのものと同じくらいの収納力はありそうだ。

良く見ると、一流ブランドと比較すれば結構作りがチープかもしれないが、一応見た目には高級感がある。まずは出張での耐久性がどのくらいあるか、7月に予定しているイギリス出張で試してみたいと思っているが、コスパの威力を発揮してくれることに期待したい。