大会前日にやっと９人目の選手が確定し参加可能となったブルーファイターズ。
まったく毎回試合以外で神経使うチームだぜ。
迎えた初戦
相手は「パーマンズ」
いつもの練習相手だからお互い手の内は知り尽くしているので普通に行ったら苦戦する。
しかもかなり打つチームだ。
そこで俺が作戦を監督に進言。
「先発は監督が投げましょう！」
もちろん監督は「え～？」と言ったけど、そこは理由を説明、納得してもらった。
理由１
毎週の合同練習で、相手は俺の球に慣れている。
ストライクに来た球を狙い撃ちされて打ち込まれることが予想される。
そこで、普段見慣れていない監督が投げる事で相手のペースを狂わす。
理由２
監督の球は、スローボール。
速い球に慣れているチームはスローボールが意外と打てない。
打ちそこなわさせて、アウトを取る、と言う作戦。
理由３
継投を考えた場合、遅い球から速い球に替わったほうが慣れるのに時間がかかる。
相手が慣れる前に勝つ、という事。
これにはキャッチャーのなまはげ君も同意。
監督も渋々先発を了承した。
プレーボール。
ブルーファイターズは先攻！
試合時間が短縮になり、先に得点し逃げ切るしかない。
先攻は勝利の必須条件だった。
先頭バッター、それを理解してなんとセンターを抜いてホームラン！
２番バッター、ショートを抜けるヒットで出塁。
が、３番４番が続けてアウト！
５番の俺がヒットで、１点追加。
この回２点先取。
このまま逃げ切れるかと思ったが、さすがパーマンズ。
うちの監督の、いつ入るかわからないストライクを狙いすまして打ち込んでくる。
が、やはりタイミングが合わないのか、当たりそこないのゴロや、凡フライで、７人で２点止まり。
相手の４番にもまともに打たせなかったのは、さすが監督の遅い球！
２回。
この回先頭の７番がライトフライでアウト。
８番三振。
９番監督が四球を選び出塁。
１番に帰ってレフトに転がし出塁するも、２番がレフトフライでスリーアウト。
無得点に終わる。
裏、パーマンズの猛攻が始まり、四球で溜まったランナーをヒットや、ランニングホームランでまとめて返され６点を取られる。
３回。
表。
３番がヒット
が、４番ショートフライでアウト。
５番俺がヒット。
こちらも打者一巡の猛攻で６点を返し、同点とする。
そして、２アウト満塁の場面で、再び俺！
ここで一発出れば勝ち越しだ。
３－２まで粘り、自信を持って見送った山なりのボールが、なんとストライク！
膝から崩れるほどのショックを受けた。
「何でこの場面で見送るかなぁ・・・・」
俺を含めたチーム全員がそう思った１球、１アウトだった。
だが、この裏を抑えれば残り時間的に、やりたくないが抽選勝負になる。
必死で投げる監督。
必死で守る野手。
必死でリードするキャッチャー。
だが、四球やエラーでランナーが溜まり、見事にコツコツ得点され、４点追加される。
７人目の打者で２アウトにするも、規定により(時間切れ)試合終了。
初戦敗退となってしまった・・・・・
これまでピッチャーとして敗戦の悔しさを味わってきたが、バッターとして、しかも自分のミスで負けを決定付けてしまったのは、これまで以上に悔しい！
実戦でのバッター経験の少なさが、今回のミスを呼んだんだと思う。
勝てた試合を落としてしまったようなもんだ。
その前２打席が良かっただけに、余計悔しい。
でも、他のメンバーはもっと悔しいだろう。
結果 ８対１２でパーマンズの勝ち。
投げ合い、打ち合いのいい試合だったとは思う。
次のパーマンズの試合は決勝戦だったが、なんと勝ち上がってきた「エラーズ」にコールド勝ちして優勝！
この結果をどうとるか・・・・
投げても、打ってもチームに迷惑をかける俺。
どうしようもない・・・
皆には悪いけど、俺は来年・・・・・
もっと練習するぞ！
来年はチームも補強して必ず勝とう！
