酒馬鹿三兄弟、次男の岸壁はしご酒

酒は飲んだら飲まれましょう、しかし仲良く。拙い酒と乱暴ポエトリ月夜の酩酊ランデブー

    pilgrim

2020-02-18 12:50:15 | 

 

 

 

 

 

 
解剖学者で、脳科学者のあの虫好きの老人が言うことの、多くを
 
俺は案外気に入っている
 
軽妙にしたたかに笑う語り口の真実は玉虫色で
いろんなところに着地して、人の話を茶化し放題
或いは話柄をすりかえる。
 
あの術が嫌いではない
 
ただ、
 
死を遠ざけ、向き合うことが出来ないなら、
死ななくていいから生まれないで下さいと言うしかない
との言葉に
俺は噛みついた
 
 
死を想え
 
それはそうだろう。
藤原新也もそう言ったしな
 
だが、生まれることを選択したのは俺たちじゃない
そうだろう
 
好きで生まれたわけじゃあない、
生まれた以上生きていくしかない、
 
 
好んでこの世に生を受けた奴がいるのか、
 
まあ、もしかしたら
チベットのあの輪廻の少年はそうして生まれたのかもな
例えば前の記憶を持ったままいる 10歳の少女なんてのもいたりして
そういう人もいるかもしれない
 
なぜこの世の不調和な頭でっかちの邪で哀れな
混沌と無秩序に苛まれたままの
人間を好んで選ぶのか、俺にはわからないが。
 
虫けらでもいいのか、飢えた水草や稲妻や、動物園のパンダでいいか、
それもわからないが
 
身悶える様な人間でいることは確かに骨折りだ
 
しかし苦も無く世を渡る人間にありたいと
そうも思えない
 
人間として死にゆく  
その時間の過ぎる中
何も見つからなくても 何かを失っても
生まれた以上は、生きるだろう
そして
全ては通過点でしかない
 
 
 


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