マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

死ぬかと思った(10)

2009-06-30 00:00:18 | Weblog
 『死ぬかと思った』話も今日で一旦お仕舞いだ。私はこれまでに、数度ブラックアウト(気を失う)を起こしている。サーフィンでも一度あった。普通はサーフィンで気を失えば、それは死を意味する。何をするにも危険は付きものだが、サーフィンは裸でやるもの。ウエットスーツを着る事もあるが、他のスポーツに比べてもケガは絶対に多いと思う。

 私のサーフィン仲間では、死んだ者こそいなかったがケガをしなかった者もいなかった。私も背中にフィンが刺さりその傷跡は今も残っているし、鼓膜も破っている。そのせいかも知れないが難聴気味である。もとよりサーファーは、『サーファーズイヤー』と言う耳の病気にはかかりやすく、私の仲間もみな難聴気味だ。外耳炎にもなりやすくなる。

 私のサーフィン仲間や知人のサーファーには、取り返しのつかないケガをしている者もいる。先輩の友人は、ボードの先が目に突き刺さり片目が失明してしまったし、私の後輩は、ボードのテールの尖った部分が足にささり腱を切ってしまい、今も傷害が残っている。放送禁止用語で言うビッコの状態だ。私の難聴などまだいい方かも知れない。

 でも死にそうにはなった事がある。湘南でやっていた時の事だ。湘南は丘サーファーが多い。フリだけしてりゃいいのにやりたがる。私の時代は丘野郎などと読んでいたが、こうした丘野郎は、もちろん海に入るとからっきしのテケテケ(初心者)である。ただただ危なっかしい邪魔者でしかない。海でのマナーも知らないし、海の怖さも知らない。

 湘南にしてはいい波が来ていた日の事だ。その丘野郎が私のライディングのジャミングをした。正に邪魔をしたのである。危機一髪避けたのだが、その日は波も高い。その丘野郎は私の避けた方に頭から突っ込んで来た。クラッシュである。その丘野郎の頭が私のこめかみにヒットし私は気を失った。普通はここで死んでいてもおかしくはない。

 ただ、私の仲間が直ぐ近くにいたので助けてくれた。気が付いたら、私の仲間達がみんなで私をのぞき込んでいた。「溺れたわけではなかったから助かったんだろう」と先輩はサラリと言ったが、そのクラッシュの後の話を訊いて私は、『死ぬかと思った』私にぶつかった丘野郎は逃げて行ったらしい。私が死んでいたら過失致死罪だぞ、コラッ。

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5 コメント

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貴方のように、これだけのネタ持ちは (YT)
2009-06-30 10:38:14
なかなか存在しません、深く尊敬するとともに、よく生き残ってると驚嘆の重いですよ
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苦笑 (本人)
2009-06-30 12:05:58
よく周りからは、「これだけの死地をくぐり抜けてくれば、途轍もない大物になっているものだが、あなたの場合は全然普通の人だね?」とは言われます。
全くその通りで、返す言葉もないのですが…(汗)。

それにしてもこれらの“思い出”は…“重いで”。
貴殿のコメントの、“重い”は…“思い”の方ですね(笑)?
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大井様へ (本人)
2009-06-30 12:12:58
ご愛読並びにコメントありがとうございます。
コメントの内容は、大井様のプライバシーに触れる部分が記載されてありましたのでアップしてありませんが、お問い合わせの件につきましては担当の者から連絡だけは入れさせて頂きます。
よろしくお願い致します。
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凄まじいですね… (MAEDA)
2009-07-01 07:38:49
一連の『死ぬかとシリーズ』拝見しました…
私はあまり死ぬ思いは経験していませんが
よく、死にかけた人は長生きすると聞きます
今後は死ぬほど楽しい経験をなさってください!
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MAEDAさんへ (本人)
2009-07-01 13:09:38
類は友を呼ぶというのか、私の周りには死ぬ目にあっている奴が結構います(苦笑)。
高校、大学の同窓会では、必ず語られる話になってしまいました。
それで、最後はいつも、「でも死ぬ時は、笑って死にたいね!?」なんて言う〆で話が終わるのですが、私はいつも、“笑って死ぬ人”なんているのかな?…と思ってしまうのですが。
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