マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

三つ子のたましい『お昼ごはん』

2014-02-18 00:15:22 | Weblog
ボクの幼稚園では、お昼は弁当でもパンと牛乳を頼んでもどちらでも良かった。
ボクの家は両親が共働きだったので、ボクはもっぱらパンと牛乳だった。
いつも朝に45円持たされて、それで幼稚園に付いたらお昼の注文をしておくのである。
ボクの記憶ではパンが25円で牛乳が20円だったはずだが、いっぺんに頼むので忘れてしまっているが合わせて45円だったのは覚えている。
牛乳は明治のもので、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳、そして牛乳だ。
ボクは、コーヒー牛乳とフルーツ牛乳を日替わりで頼んでいたので、牛乳を頼んだ事は一度もなかった。
パンはだいたいがメロンパンで、チョコレートパン、クリームパン、ジャムパンをたまに。
この朝の注文が終わると朝礼になる。
朝礼は、園長先生の話を聞いてから、全員が立ち上がって賛美歌を歌うのだが、ここでボクは金縛りにあい立てなくなる。
そう言う子は何人かいたのだが、段々と立ち始め最後はボク一人だけになってしまっていた。
今思うと、何故立てなかったのは不思議でならない。
催眠術に掛けられた様になって、身体が動かないのだ。
朝のお昼の注文で、ボクは綾子先生に、「メロンパン」と言ったのだが綾子先生からは、「和坊、今日は朝礼で立たなければメロンパンはなしよ?」と言われてしまいボクは俯いて頷いた。
その朝礼は直ぐ後だ。
ボクは、先生の話を聞きながら、『身体よ、動いてくれ』とそれこそ神様に必死でお願いしている。
大越先生のオルガンが鳴り出し全員が立ち上がる。
賛美歌の始まりだ。
ボクは一生懸命に立ち上がろうとするのだが、やはり身体が動かない。
後ろの背もたれに掴まり必死で立ち上がった時には、賛美歌は終わっていたが綾子先生はそのボクに拍手をしながら、その拍手が終わると指で丸い形を作りメロンパンの合図を送ってくれていた。
エサで釣られると言う典型的な例だ。
不思議なもので、その翌日からは普通に立てるようになった。
これが吹っ切れたと言うことなのか?
今思うと、あの金縛りにあったような、催眠術にかけられた様な感覚が不思議でならない。
実際にボクは、金縛りにあった事も催眠術にかかった事もない。
催眠術には、かかりやすい人間とそうでない人間がいる。
一度ボクは、番組で催眠術に掛けられるモニター役で催眠術をかけられた事がある。
番組スタッフ20人が椅子に座らされて、催眠術師から催眠術を掛けられるのだ。
催眠術師は我々に目を閉じさせて、眠くなるような語り口調で話し始める。
暫くその話しを聞いていると、「膝の上で手でモノを掬う様にして下さい。そのあなた方の手の中には卵があります。その卵が段々と割れて来ましたよ。あっ、ひよこが産まれました。そうっと目を明け見て下さい、可愛いですね」と言われているのだが、ボクにお椀の形をした自分の手しか見えていない。
どこにひよこなんかいるんだと言う感じだ。
すると催眠術師が、「あっ、ひよこが手から逃げ出しましたよ、掴まえて下さい」と言うである。
半分の10人くらいだろうか、そのひよこを控え室の中で追いかけ回している。
大笑いだ。
番組に出演したのは、そのひよこを追いかけ回していた人達なんだけどね?

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