マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

夏なので…ちょっと怖い話(4)

2009-08-10 00:03:02 | Weblog
 一昨日にやったゴルフの練習で、腰を患い昨日は自宅から一歩も出られず。たかだか2カゴ(70球)やっただけなのに、こうも覿面に出てしまうガラスの腰が何とも情けない。とにかく、自宅から出られないので熱い風呂に入って半身浴、その後はアイスノンで10分ほど冷やして、病院で処方されているモーラステープLを貼っておとなしくしていた。コレはよく効く。

 何とか椅子に座っていることは出来るので、パソコンのフォルダ整理をやったりしていた。携帯のデータフォルダもパソコンへ移したりと。その携帯でこの前の花火大会で撮った写真が何枚かあった。花火の合間に空電車が通過していた。電車の中は真っ暗なので、最初は気づかなかった。ここに載せようかと思った無人電車だが、よくわからないので断念した。

 これで思い出した話がある。もう15年以上も前になるのだが、テレビ朝日の深夜25~28時の時間帯で、『プレステージ』と言う番組があった。私はこの番組に携わっていたのだが、この時期になると必ず企画される怪奇特集。ゲストはお約束の稲川淳二さんだ。私は番組FAX宛に視聴者から送られて来る、怖い話の体験談をチェックしてディレクターに渡す係だ。

 この番組は生放送なのだが、放送終了の15分前にMCのそのまんま東さんが、「皆様からのFAXの受付は、これで終了させて頂きます」と行ってFAXのスイッチを切ったのだが、何故か一枚だけ用紙が出てきた。散々、怖い話の体験談が送られて来ていたが、こちらの方が私には怖かった。怖い話など信じない私だが、コレは物理的にあり得ない事だからね。

 その最後の一枚は若い女性からの体験談だった。『深夜2時頃でしょうか、私は帰宅をするのにタクシーに乗っていました。疲れていたのでうたた寝をしてしまったのですが、フッと目を覚ますと無人電車が脇を走っています。並走していたタクシーと電車は踏切で交差するのですが、何故かタクシーの運転手は踏切で停車する事なく突っ込んでしまったのです』

 ここまで読んで番組が終了した。私は続きを読み出したのだが、『私が目を覚ましたのは病院のベッドの上でした。タクシーの運転手は亡くなられたそうです。無人電車には霊が乗っていると聞いた事があります。本当でしょうか?』とこういう内容だ。番組は終わっているのだが、私は稲川さんに、「最後にこんなものが届いたんですが…」と言って渡したのである。

 読み出した稲川さんの顔が、みるみる内に青くなっている。FAX用紙の上に、稲川さんの汗がしたたり落ちた。読み終えた稲川さんは、「これはやばいよ。無人の乗り物って本当にやばいんだ。この用紙は燃やしておいた方がいいよ」と言ってスタジオを出て行った稲川さんだったが、スタジオで燃やすことなど出来る訳がない。そのままゴミ箱に捨ててしまった私。

 番組終了後に簡単なミーティングがある。そこでこの話をしたのだが、プロデューサーやディレクターの話だと、無人の乗り物、例えば車とかが動いていたり、動かないまでも中が青白く光っていたり、中から音が聞こえたり、稲川さんはそんな現象を言っているのでは?…と言う事だった。最後には、ゴミ箱に捨てた用紙の事ではみんなに責められた私だった。

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