マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

三つ子のたましい『汽車』

2014-03-01 00:31:04 | Weblog
半世紀前、ボクの故郷(福島県会津地方)を走っていたのは汽車だった。
俗に言うSLでC11形と言うタイプ。
日本の蒸気機関車の代名詞になったのはD51形で通称、『デコイチ』だが、ボクの地方では見かけた事がなかった。
子供の頃と言うのは例外なく汽車とか車とかが好きになるものだが、ボクは全くと言っていいほど汽車には興味がなかった。
きっと良い想い出がないからだろう。
当時は窓を開けて乗ってはいけないのが汽車だった。
煤が車内に入って来てしまうからだ。
でも子供のボクはどうしても窓を開けて汽車に乗りたかったので、駄々を捏ねてお母さんに窓を開けてもらい乗っていたのだが、汽車はトンネルに入ると煤がそのまま車内に入って来る。
その煤がボクの座っていた窓から車内に入り込み、みんな真っ黒になってしまった事がある。
それで知らないおじさんから、ボクとお母さんが叱られた。
親からも怒られた事がない様な剣幕ぶりだったので、恐くなってボクはその場から逃げ出してしまったのである。
車内を駆け足で逃げ出したのだが、当時の汽車は車内も揺れたのでボクは転んでしまい、出入り口のドアのところに頭をぶつけ血を流してしまったのだ。
お母さんにしてみれば、踏んだり蹴ったりだった事だろう。
行き先が、デパートから病院になってしまった。
ボクが記憶する初めての大きな怪我で頭を3針縫っている。
今もその傷は頭に残っていて、1センチくらいが禿げたままになっている。
だからボクは汽車にいい想い出がない。
そのせいか、ボクは今でも電車に乗る事はない。
電車に乗ったのは大学時代の一時期だけで、高校時代はチャリかバイクで社会に出てからはバイクか車だった。
だからボクはこの歳(54歳)になるまでに、ラッシュと言うものを経験した事がない。
みんなからは羨ましいとは言われるが、どう考えてもあの中に入って行く事はボクには出来ない。
見ず知らずの人達と身体を寄せ合う事がどうしても出来ないからだ。
ボクって幸せ者?

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