59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

第5クルー開始

2006-05-02 13:30:32 | Weblog
5月1日(月曜日)
夏に本格的に入ったかなと思わせるほどの陽気だった。
半そでポロシャツでも暑いくらいだった。

今日からまた抗がん剤の投与が始まる。
朝一番から病院へ行き、化学療養室に入りベッドに横たわる。
血液検査や点滴用に注射針を打たれる。
血液検査だけのときは看護師さんが針を打つが、点滴の時は針が太いことと薬が強いこと(抗がん剤、特殊)からか看護師さんでは出来ないそうで医者の卵(失礼)さんが毎回入れ替わりで来て注射針を打つ。これがなんともぎこちない。いちいち看護師さんからの指示を待っているし手元もおぼつかない。なんといっても態度が自信無さげでこちらまで心配になる。看護師さんも時々心配で手助けすることもある。
前回の時、看護師さんに聞いてみた。「毎回若い医者が入れ替わりで点滴用の針を打ちに来ますが、練習台になっているみたいで正直言って心配です、看護師さんにやってもらったほうが安心ですが、決まりがあるんですか?」
答えが前に書いた理由です。
これも日本の医療の将来を支えるためにしょうがないことだと納得してやってもらうことにした。
最近は医療事故に関する訴訟などが多く新聞などで取り上げられているが、北里大学病院はその点とても気を使って念入りなチェックをやっているなと感じる。
必ず患者の氏名と診察カードの確認を毎回行い、薬の種類も口に出して読んで確認している。先生や看護師さんたちの患者に接する態度もとても親切丁寧、患者の気持ちを考慮しているなと感じる。いい病院を選んだと思っている。

今回もたいした副作用も無く、そして癌が退治できることを祈る。

還暦祝い

2006-05-02 12:59:19 | Weblog

4月30日(日曜日)
私の誕生日は5月19日、この日が定年で還暦の日ですが、
フランスから娘が帰ってきており5月10日には帰るのでみんなが集まれる本日、ちょっと早めの還暦祝賀会を開いてもらった。
場所は五日市の近くにある黒茶屋、ちょっとしゃれた田舎の隠れ家といった感じのお店だ。
妻をはじめ長男夫婦、次男夫婦と2人の孫たち、末っ子の娘と孫娘が出席した。
残念ながら娘のだんなさんはフランスでお仕事と言うことで出席できなかった。
こうして家族が一堂に会することは最近はあまり無い。まして、私がアメリカに滞在していればこのような会も催すことは出来なかったかもしれない。
これも癌になったおかげと感謝している。
感謝と言えば真っ先にここまで私を支えてくれた、いやこれからも療養生活に協力してもらう妻に感謝しなくてはいけない。
「本当にありがとう」

子供たちは皆独立し、それぞれ家庭を持ち、それなりに暮らしている。
次男に2人、長女に1人、計3人の孫たちにも囲まれとても幸せなことだと感じている。
高望みをすればきりは無いが、こうしてそれぞれが家庭を持って生活できるまでに成長してくれて本当に良かった。我々夫婦にとっては自慢の子供たちだ。
定年を迎えた時点で子供たちへの心配が無いことは本当に恵まれていると思う。

子供たちからはプレゼントをもらい、お店からもお祝いだからとサービスで冷酒を頂いた。
病気になって以来お酒類は飲んでいなかったが、今日は身体の調子も良いしお祝いだからと勝手な理由をつけて、食前酒の梅酒と冷酒を一口頂いた。とても美味しかった。
お酒を飲みたいと思うこと事態、具合が悪かった頃からは想像も出来ないことだ。
目に見えてというか、体に感じて良くなっていることを実感した。

今日は本当に充実した良い1日だった。やっぱり家族は大事だと改めて思った。