59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

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2006-03-26 16:49:51 | Weblog

3月26日(日曜日)
今日で第3クルーも終わりだ。頭の痛いのも少し良くなった。
前々から電話などくれて私の病状を気遣ってくれていた旧友が見舞いに来てくれた。私が東京に出てきたときの最初の会社での友人で、39年来の仲だ。
結婚前からのわれわれ夫婦を互いに良く知っている事から、昔の楽しかった思い出話や、お互い年を重ねてからの人生観などの話に花を咲かせた。彼の奥さんは腎臓癌の手術をしたけれど、現在は元気に生活している、その時は子供も小さくて、もしこのまま亡くなったら子供達の面倒を見ながらの生活をどうしようと真剣に考えたそうだ。幸いに癌が初期に発見された事で病気は良くなって現在の生活があるが、そのとき人間には寿命があること、人生は運命によって定められている事をつくづく感じたそうだ。
私も癌を患ってから人間の寿命について考えるようになった。確かに神によって決められた運命や寿命はあると思う。もし私の癌が良くなってしばらく生き長らえたとしても、あるいは不幸にして2,3年後に死んでいたとしても、いずれも其れは寿命であると思える心境になった。私の現状は、まだまだ寿命に達していない気がする。
妻も私の寿命に関しては同じ考えで、次のように言っている。
「私は今まであなたと結婚してよかったとは思っていない、経済的、精神的苦労が多かった。きっと神様はあなたに癌という病を経験させることで、今までの考え方や生活態度を考え直すチャンスを与えたのだと思う。これから先の生活で、私があなたと結婚してよかったと思えるように、挽回のチャンスを与えてくれたんだ、だから私が結婚してよかったと思えるまでは、あなたは死ねないのよ。」  と
励ましとも、痛烈な批判とも受け取れることを言う。確かに妻には苦労をかけたと思っている。これは妻の本音、願望だと感じた。妻への感謝の気持ちを持って少しでも長く生き抜こう。