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『ループ』 (ネタバレ)

2006-01-03 20:30:18 | 深夜本屋
『ループ』 を読みました。例の貞子が出てくる『リング』『らせん』に続く一応の完結編です。先日 おでんループ の話を書いているうち、忘れていたこの本のことを思い出したので一気に読んでみることにしました。もう6年も前の古い本なんですね。

[以下は浜村淳式ネタバレです]

一番知りたかったのは「実は『リング』『らせん』は現実の話じゃなくて仮想世界のできごと」というウワサは本当なのかということだったのですが、結論はずばりその通り。貞子も呪いのビデオテープも真田広之も松嶋菜々子も、ぜ~んぶコンピュータのプログラムであって現実じゃないんですと。日米両国が莫大な国家予算を投入し、128万台のスーパーコンピュータを接続して現実世界そっくりのシミュレータを動かしてたというのが真相だったんだそうな。

 呪いのビデオを見たら電話がかかってきて1週間後に死ぬ。
 ただしテープをコピーして誰かに見せると呪いが解ける。
 映像の中の長い髪の女が画面から抜け出して迫ってくる。

なんてバカな話があるわけないじゃん。そんな理屈に合わない超常現象が起こるってことは、実はこの世界は現実じゃなくてコンピュータの中であり、自分は人間じゃなくて誰かが作ったプログラムの一部であり、外の世界ではオペレーターが『よっしゃコイツの呪いタイマー起動ね』 『ジャジャ~ンここで貞子登場!』とかやってるに決まってるでしょ。

というのが1/3ほど読み進めたところで種明かしされちゃってます。最後の大どんでん返しじゃなくて序盤で早々に明らかにされているということは、つまり話のキモはここではなく、なぜそんな貞子シミュレータなんてものを作ったのか、そしてそれを今後どう使おうというのか、の謎解きのほうに主眼を置いているわけです。(だからネタバレ怒らないでね)

まぁ正直言って「なんじゃそりゃ」が読後感です。ドラクエの中なら呪いも魔法も当たり前のように存在できますからね。要するに何兆円もかけて地球規模で超リアルドラクエを作ったんだよというお話なのです。てっきり貞子シリーズは怨念やら輪廻やらが飛び交うオカルトだと思い込んでいたら、実はその手のジメジメしたものをあっさり否定したSFだったわけです。あれだけブームになったのに完結編であるこの作品が映画化されない理由がよくわかりました。映画版はホラー色を強調した路線で走ってきていますから、いまさら『ループ』につなげて完結させるのはむずかしいし、その必要もないでしょう。

ひとつだけとても気に入ったのは、呪いという超常現象をヒントとして自分の住む世界の外にもうひとつ上位の宇宙が存在することを悟るというアイデアです。『マトリックス』で デジャブ は現実世界から仮想世界への介入によって引き起こされる現象なのだと説明されていたことに通じるものがあるように思いました。もちろん小説『ループ』の出版のほうが映画『マトリックス』の公開より先です。もし順序が逆ならパクリ呼ばわりされるのは見えていますから、これとは全然ちがうストーリーになっていたかも知れません。

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新年早々またしてもおでんループに突入しました。誰か私を助けて。しゃぶしゃぶ食べ放題に連れ出して。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
実家で (ぴよきち)
2006-01-03 21:38:32
しゃぶしゃぶ食ってきました。

普段冷奴とかサラダとかの夕食しかありつけない胃が

まだびっくりしたままです。

実家に帰ると毎回こうです。学習能力無し

ちなみにリングシリーズは怖いので見てましぇーん。
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げげっ (小山美樹)
2006-01-03 21:49:32
すでにしゃぶ初めすませましたか。

ぴよきちの言動に少し元気が感じられるのはそのせいか

大晦日にヨドバシの上に行ったんだけど、食べ放題の店は

ものすごい行列だったので普通の焼肉を食べました。



リングシリーズは最後に「呪いなんてないんだよん」と

言ってるようなものなので一気に怖くなくなりました。

次は優香の『輪廻』でビビろっと
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次は (nwt)
2006-01-03 22:37:04
はりはり鍋ループで。
返信する
その手があったか! (小山美樹)
2006-01-03 23:04:15
ウォームハンド!



何年か前のブームのおかげで今では年中

どこでも水菜が手に入るんや。水菜超だいすけ!

くじらの代わりに厚揚げのはりはり鍋もステキ
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