【娘の初給料】
知的障碍を持つ娘が作業所で働き始めて
初めてのお給料・・・
ヤッタ〜〜〜
娘は、働き当初から、この日を楽しみに
待っていた。
「お給料まだかなぁぁぁぁ！」
「お給料まだかなぁぁぁぁ！」
と言っていた。
ついにキた 〜〜〜
憧れのハワイ航路！ チガウ チガウ
年齢 バレ バレ
ついにその日が訪れたァ〜〜〜
「お給料が入った ょ」と言ってパパの車に
飛び乗ってくる娘。
お爺ちゃんに電話しようと言って
お爺ちゃんにも
「お給料が入った ょ」と電話を入れる。
電話をかけて、何度も 何度も
シツコイぐらいに 連呼して興奮気味に
声がジャンプして喜んでいる。
そんなお給料袋の
中身を見ると約22日働いて
3千円少し
それでも娘は、
ホップ ステップ ジャンプ して
素直に喜んでいる。
夢は広がり 更に広がり
「ワンちゃん3匹 買うんぁぁぁぁ」
「それと・・・」
「オウムも買ぉぉぉぉ と」
何時ものように 連呼しては言っている。
すると ママが水をさす
「あなたのお弁当代 6000円弱まだよね」
「それを払ってからにしてよネ」と
すると 冷えた娘は
バックレ しらばっくれて
無視 虫 ムシシシシシシ 全然無視で
静かになった。
翌日朝、
娘が突然に、
「みんなに ご飯をおごってやる ょ」と
太っ腹 大蔵大臣顔負けのたんかを切った。
「えっ本当に・・・」
早速マックに行ってコンビ4セット800円購入。
なんだ、そういうこと マクドナルドね
朝マックね
すると、娘は「お財布を忘れたとお金を出さない。」
おいおい土壇場(とたんば)でそれは無いだろ
臨時 大蔵省・・・
パパは、慌てて ハ・ヒ・フ・ヘ・ホ
仕方なくホケットを必死にまさぐり ヤバイ
店員の声が800円ですと繰り返すと 汗
パパやっとお金を出した。
後で、
娘に ヤ・ラ・レ・タ ことに気が付いて
ヤ・ラ・レ・タ 〜〜〜 と
息に出る。
ママとの交渉は、
「給料で足りないお弁当代は、貸ネ」と
サラ金のように言っていたママも、
朝食のママの大好きエッグマフィンに
騙されて。
1000円を、ワンちゃん預金することで
お弁当代を2000円に敗けてもらった。
そして1000円は、ワンちゃん預金で決定した。
娘の、必死にごねるダダに優しいママは
妥協(だきょう)したのである！
翌日から娘は、お給料の話しから
ワンちゃん預金の話しへと変わり連呼する。
その話し何回リフレインするのと思えるほどに
「ママ 1000円 貯金した・」
「どこに貯金した？」
「ワンちゃん預金にちゃんと貯金した？」
妻は言う
「聖書に、わずかなモノでも喜びなさい」って
書いてあるわよネ
妻は言う
聖書に、何度もドアを叩けば暗い夜でも
起きてきてパンを頂ける話がでてくるわよネ
彼女(娘)を見ているとその言葉通りに
純粋に求めて喜んで、祝福が本当に流れているのを
感じるわ と・・・
本当に わずかなもので
天真爛漫(てんしんらんまん)に喜ぶ娘・・・
私と妻は、いつしか
「我が家の子供たち三人とも本当に単純なことで
満足して喜ぶ子供たちよネ」 幸せよね と
つぶやいていた。
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