公園を歩いていると
一枚の羽が舞い落ちてきた
ふうわりと優しく
ぼくの前に舞い落ちてきた
それは鳩の羽
五センチほどの灰色の羽だ
ぼくは鳩の羽を
手のひらで受けとめると
空を見上げた
高く澄んだ公園の空には
鳩の飛翔は見えなかったが
その一枚の羽の記憶は
永い年月こころに残った
人生のひとときの
フラッシュの瞬間のできごと
ときどき鳩の飛翔を見かけると
ぼくは思いだす
あの日の一枚の鳩の羽と
見えなかったポエムのゆくえを
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